本のタイトルは過去記事またはアマゾンへ飛びます。出版社等の確認にどうぞ。

2008年02月28日

ウフ二月号-雑誌

「ウフ二月号」 雑誌

ウフどうも、こんばんは。

普段雑誌というものはほとんど買うことがなく、立ち読みは足がつかれるのがいやなので、R25ぐらしか読んでいないんですけど、本が好き!で「ウフ」という文芸雑誌?を献本してくれるというので、申し込んでみました。

だいたいが小説は本で読みたいタチで連載小説を一ヶ月も待っているなんて我慢のきかない男なので買ったことはないのですけど、情報誌という観点でみたらなかなかおもしろいかもしれないですね。新刊案内があったり、書評があったり、もちろん小説だけでなく、エッセイも収録されているので、連載を途中から読むようなことをしないでも、十分読み応えのある雑誌でした。

まぁでも連載小説を途中から読むなんてことはしたくないので、小説のところは飛ばしてしまいましたけどね。

見開きのところで宮崎あおいのエッセイが載っていて、幼稚園のころに初めてバレンタインデーのチョコをあげた男の子に嫉妬してみたり、最初のページに、川上弘美「真鶴」の書評なんかがのっていて、プロの書評家はこういう書評を書くんだなぁなんて感心してみたり、素敵な出会いでした。

この後の号も献本をいただいているので、他の楽しみ方もさがしてみますね。




ウフ.2007年2月号
Amazonで購入
書評/国内純文学


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2008年02月27日

マドンナ-奥田英朗

「マドンナ」 奥田英朗

マドンナこんばんは。明石家さんまが以前言っていたんですけど、仕事がつまらないときはどうすればいいですか?の質問に、会社に一人あこがれの人を作ればどんなにつらくても会社が楽しくなると。仕事がどんなに辛くても、その人の前ではどうしても笑顔を作ってしまうのが男の性。笑顔になれば、自分を騙すように会社が楽しくなるとも言っていました。

会社に一人すっごい美人さんがいて、その人の顔を照れてしまってまっすぐ見られない自分がいます。なんだかいたたまれなくて居心地が悪いんですけど、どうすればいいでしょうかね?

なんてことは若い内だけかと思っていたけど、もう自分の父親ぐらいの人のそんな感情をあらわしているのが今回の「マドンナ」です。奥田英朗は安心して読めるからいいですね。ただ電車の中でにやにやしてしまったり、昼時の混み合った喫茶店で涙を浮かべてしまうような描写も多くてそこは困っちゃうんですけどね。そういえば、毎日通っている喫茶店に昼時にきまって現れる美人のOLさんがいます。おしゃれなのに、あまり笑顔をみせず、なんだか冷たい印象を与える美人さんなんですけど、その人の顔もまっすぐ見ることができないんだよなぁ・・・。

そんなことはどうでもよかったですね・・・。この作品は以前読んだ「ガール」とは違って男性が主人公です。しかもみんなおじさんばっかり。トレンディドラマにでてくる、不倫を楽しむかっこいいおじさんなんて一人もでてきません。でもみんなかっこいいんですよ。

奥田英朗はそろそろ50代のようなので、この作品にでてくる男性の気持ちはお手の物でしょうね。おじさんたちも僕らと同じように若い女の子にドキドキしたり、うまく声をかけられなくて、自分の気持ちですらコントロールが効かないときもあるようです。これを読んで少し安心しましたよ。高校生ぐらいのときにうまくいかない恋にもう少し大人になれば、きっとかっこいい恋愛ができるハズだ、なんて思ってかれこれ10年以上経つのに、その分野での進歩はまったくないことに焦っていましたけどぜんぜんあせることなんてないんでしょうね。

でも、若いOLに振られたときに、奥さんに電話して

「おまえの声が聞きたくってさ」

なんて言える夫婦関係っていいですよね。なんだか憧れちゃいます。照れちゃって言えない気もしますけどね。でもこの奥さんのすごいところは、そんな旦那の気持ちなんて全部お見通しで、その上で甘えてくれるところですかね。

こんな関係なら、老後に二人で縁側でお茶でも飲みながら本を読んで過ごすようなのんびりした生活が送れそうですね。おじさんになって若い子に憧れる生活を夢見る前にそんな奥さんを捜さないといけませんね。







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2008年02月26日

裁判官の爆笑お言葉集-長嶺超輝

「裁判官の爆笑お言葉集」 長嶺超輝

裁判官の爆笑お言葉集先日、「ざらざら」の記事で書いたように、富山の銘菓 月世界を富山出身の心優しき友人にねだっていたところ、昨日頂いちゃいました。ありがとー!





月世界 おいしくいただきました


さっそくあけていただいてみました。ざらざらとしていて、川上弘美はこれでタイトルを決めたのかしらなんて思ったけど、他の短篇のタイトルなんですよねぇ。しかし、このお菓子はお酒とは合わないことが判明しました。一口食べて、これは紅茶かなぁって思っちゃいました。コーヒーともお茶ともなんだか合わない気がする。でも富山に紅茶にあうような上品なお菓子があることが信じられませんね。

なんてことをいうと、もう富山みやげをもらえなくなりそうですね。こうやって余計なことを言っちゃうから、お酒を飲んだ翌日は自己嫌悪になっちゃうんですよねぇ。そんなお酒を飲んで自己嫌悪になんてならなさそうな裁判官の裁判所でぽろっともらしたお言葉を集めた本が今日の「裁判官の爆笑お言葉集」です。

タイトルに爆笑なんて入っていますけど、笑えるっていうよりは、もっと切実な裁判官の言葉が並んでいます。自分の子どもを虐待した親に対して、老老介護になってしまい生活費もなくなり心中を図るが生き残ってしまったおじいちゃんに対して、暴走族同士の抗争で相手を集団で暴行したあげく死なせてしまった少年に対して、刑務所に戻りたいと国宝に火を付けた男に対して、彼らは自分の心情を吐露するように、六法全書に書いてある法律用語ではなく、彼ら自信の言葉で語りかけます。

その言葉が彼ら犯罪者の心に響いてくれればいいな、と思いました。

「お母さんの顔を忘れないように」

なんて、その母を殺してしまった少年はどのように受け止めたんでしょうね。裁判官は毎年300件以上の裁判を受け持つらしいですが、こんな事件が多いとやりきれないでしょうね。刑務所は矯正するためにあるはずなのに、全然犯罪がなくならない、ましてや再犯で裁判を受ける人も少なくない。裁判官になった当時は燃えていた気持ちもきっとくたびれ切っちゃうこともあるでしょうね。

そんな、裁判官の仕事を増やさないように、まずは電車の中で痴漢に間違われないようにしますね。それと減らず口を少し慎んで、争いごとも減らすようにします。


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2008年02月25日

男たちへ フツウの男をフツウでない男にするための54章-塩野七生

「男たちへ フツウの男をフツウでない男にするための54章」 塩野七生

男たちへやっと春一番が吹きましたね。せっかくあたたかくなっておしゃれをしようしてスカートをはいたら風がつよいなんて、女性は大変ですよね。おかげでこちらは休日の新宿でおしゃれなかわいらしい女性をたくさん見られて、いっぱい目の保養ができたからありがたいんですけどね。

そんな風にかわいい女の子につい目がいってしまう男っていうのは塩野七生に言わせるとどういう男だって言われちゃうんでしょうかね。タイトルが「男たちへ」ってことで、本屋さんですぐに目に付いてしまいました。

さっそく読んでみたところ、なんだか「あんたはダメな男だねぇ」なんて言われているようで、考え込んでしまう時間の方が長くなってしまって、全然読み進められなかったです。

塩野七生はイタリア在住らしく、素敵な男性がまわりにたくさんいるので、目が肥えているんでしょうね。むしろ理想は高くってことなのかもしれないけど、彼女が素敵な男性として描く人は同性の男からみてもやっぱりかっこいいものになりますもの。

男と女の関係についてもうまいことを言っていて

女の人には誰にでも、本当のことを言うことはないのよ。女の人はみな、自分自身の本当の状態を知らないほどバカではないの。...例えばママに「なに、ママ、今日のヘア・スタイル、なっちゃいないよ」なんていうことはないのよ。ママは...なっちゃいないことくらい百も承知で、おかげでその日一日中、身の置きどころがない思いをしているのだから。でも、...「ママはいつもきれいだなあ」なんて言うこともないのです。そういうのを見えすいたお世辞といって、そういうことばかり言う人は、軽薄人間の代名詞にされますよ。あなたも、真実とは、言う必要のない時は言わない方がよいということも知っておきなさい」


はい、すみません。口を開けば本当のことをいうか、もしくはそれの裏返しとして見えすいたお世辞を言ってしまうのはやっぱりよくないことなんですね。だからいつも眉のつり上がった女性の顔ばっかりみることになっちゃうんですよね。やっぱり女性のかわいらしい笑顔を見るには、男性の協力も不可欠ってことなんでしょうね。頭ではわかっているんですけど、口が勝手に動いてしまうんですよね。直さないといけないですねぇ、って思っただけで直るのならいうことないんですけどねぇ。

そうそう、塩野七生がこういってました。

男は30にして立ち、40にして惑わず。だから20代はどんなに人に迷惑をかけてもいいし、30になったら立ちさえすれば、惑ってもいいんだ。そういう経験があってはじめて40にして惑うことがなくなると。40にしてまだ惑っているのが一番よくないのだそうです。

というわけで、この言葉を免罪符にまだまだどんどん惑っていくことにしますね。とりあえず通勤電車の中で、どのかわいらしい女性を観察するかで惑ってこようかと思います。




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2008年02月21日

増量 誰も知らない名言集-リリー・フランキー

「増量 誰も知らない名言集」 リリー・フランキー

増量・誰も知らない名言集僕は基本的に泣かせようと企画されたものが嫌いで、あまりそういうのに触れないようにしています。だって、世の中にはそんなことしなくても、もっと悲しくなるもの、涙を流したくなるような感動するものがたくさんあるんですもの。

例えば、赤ん坊が生まれ出てきたときに持っているけど、成長するにしたがってなくなっていくような本能のようなものに、感動の涙はとっておきたい。赤ん坊は掌を触れられると自然と手を握ろうとする。赤ん坊は高いところから落ちるときには体幹を丸めて頭などを守ろうとする。赤ん坊は唇に触れられると乳を吸うように唇をすぼめる。(参考)すべてが生まれてきて誰にも教えられていないのに、反射として行動するものです。人は生まれてきてこんなにも一生懸命生きようとするのに、成長にしたがってこれらのことを忘れていき、自らの命を絶とうとするひともいます。こんなことを考えながら友人の看護教育の教科書を読み、ジョナサンで泣いたのは私です。今思い出すと恥ずかしい・・・;;

というわけで、リリー・フランキーの「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」は見てもいないし、読んでもいません。あれだけ感動を煽るような宣伝をされてしまったらなかなか手が出せない。というわけで、リリー・フランキーの人となりもよくわからなかったんですけど、一度は手に取ってみようということで、本作品「増量 誰も知らない名言集」を読んでみました。

リリー・フランキーがいわゆる有名人や著名人からではなく、一般の、例えば彼の友人などが発した何気ない一言を集めています。彼曰く、

本当に味のある名言は、日常生活の中で無意識のうちに口をついて出たような言葉。


だからです。

でも、この本。タイトルに騙されて買ったとしても、電車の中や人がのぞき込めるようなところでは絶対に開かないでください。いつも下品なこのブログでだって、その名言の数々を一つだってのせるのに遠慮してしまうのだから。下品などと、いいましたが、実際読んでみるとそれらは決して下品の一言で片づけられるものではないんですけど、ただ覗き込むような人たちからしてみたらそれらは下品の一言で片づけられてしまって、あなたの品性を勝手に疑われてしまうから要注意ですよ。

それにしてもリリー・フランキーって、この本を読む限りでは、結構ヘビーな人生を歩んできた人なんですね。たまにテレビでコメンテーターとして出演しているのを見かけるんですけど、爆笑問題あたりからなにかに対する意見を求められてもすっごいつまらなそうに答えているのが印象的でした。彼は実際世の中のすべて、少なくとも彼がテレビで意見を求められるようなものに対してはおもしろさはまったく感じていないんでしょうね。「そんなのどうってことないんじゃない?」っていうのが、この本を読んだ限りでは、彼の感想としかおもえません。だからこそのあの表情なんじゃないかしら、と勝手に納得してしまいました。

まぁ、ここまで書いてきたんですけど、結局「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」はこれからも目にしないようにするとは思いますけどね。冒頭に書いたこともあるけれど、まぁこのブログを読んでらっしゃる方はご存じかとは思いますけど、本当の理由はただ涙もろいからなだけなんですけどね。最近泣くことがなんだかめんどくさくなっちゃって。そのあとの自分の気持ちの整理の仕方を考えるのがとってもめんどくさいんです。でも、本を読んでいて突然あらわれる、そういう場面に遭遇するのは、この本と出会えてよかった、ってポジティブに思えるんですけどね。



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2008年02月20日

ラヴ・コール-伴一彦

「ラヴ・コール」 伴一彦

ラヴ・コールおはようございます。最近なんだか、電話で人と話すのが億劫になってしまって、はやく切ろうとしてしまいます。若かりし頃にはデートに誘うために夜の8時ぐらいに電話をかけ、いつのまにか「あれ、朝日がのぼってきたよ」なんていいながら「新聞配達されちゃったね」とかって会話を続け、「電話をはじめてからそろそろ12時間経つね。そろそろ眠い」と、電話を切るまで長電話していたこともあったのに。12時間も何を話すことがあったんでしょうかね。誰かがこの電話を盗聴しているのがわかったら、今更ながら恥ずかしいですね。そんなに長い時間話していたら下らない自慢話もきっとしていたんだろうなぁ、なんて思っちゃいますものね。

いいものを手に入れたんです。なんだと思います?盗聴器ですよ、盗聴器。でも、ただの盗聴器じゃありません。この世の中で交わされている電話の会話のすべてが、聞けるんですよ。...私が聞いた会話の中で、面白かったものを書き留めてみたんです。それがこの本。


からはじまるこの作品。久しぶりに人に強くすすめたくなる作品でした。どうぞみなさん読んでみてください。といっても、アマゾンでも中古でしか売っていないようですから、探すのが大変だろうけど・・・。

10編以上の短篇が収録されているんですけど、すべてが会話文で構成されています。そりゃそうですよね、盗聴したことが書いてあるだけですものね。

やはり男女の会話が多いのは、それが一番おもしろいからなんでしょうね。口説いているときが一番本性がでやすいですものね。

男女の会話にもいろいろありますね。別れ話あり、口説き話あり、けんかありと悲喜こもごもですね。盗聴されているとわかったらこんな会話していないだろうけどね。

1994年に発行された作品だけあって、「留守電のメッセージを暗証番号で聞く」とか、携帯電話がある世の中しかしらない今の小学生、中学生にはきっと理解できない行動もあるんでしょうね。

この作者は「喰いタン」や「君の瞳に恋してる!」なんかの脚本を書いた人のようですね(伴一彦公式サイト)。三谷幸喜の「俺はその夜多くのことを学んだ」(過去記事)に通じるものがあるかもしれない。この本が好きだった人はぜひ読んでみてくださいな。



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2008年02月19日

七つの黒い夢-乙一 恩田陸 北村薫 誉田哲也 西澤保彦 桜坂洋 岩井志麻子

「七つの黒い夢」 乙一 恩田陸 北村薫 誉田哲也 西澤保彦 桜坂洋 岩井志麻子

七つの黒い夢 こんばんは。久しぶりに家で一人でワインを飲んでいます。どこに「久しぶり」がかかるかはご想像にお任せしますが、夢見心地です。このブログの最近の記事を読み返してみると、なんだか夢の話しが多いですね。今ふと思ったんですけど、夢をよく覚えているって事は、深い眠りにつけてないってことですね。通りで最近体が疲れるわけですね。どっかに隣で気持ちよく、ぐっすりと寝かせてくれる、かわいらしい女性はいないものかしら。

なんてつまらないこと言ってないで、本日の作品を。乙一や恩田陸、北村薫、岩井志麻子なんて豪華な作家陣によるアンソロジー「七つの黒い夢」です。タイトル通り、七人の作家による、夢のようなというか、怖いというか、現実にはない世界がうまく描かれています。

乙一の描く作品はうまくまとまっている感じだし、恩田陸は相変わらずきれいに描いているし、って感じでそれぞれの持ち味がうまくでていたような気がしたんですけど、この作品を読んで、誉田哲也、西澤保彦、桜坂洋に出会えたことが幸せなのかもしれないなぁ。こういう作家に出会えることがアンソロジーを読む最大の幸せなんですよね。

誉田哲也の作品では、初恋の人が実は天使だったとか(そんな奥行きのない話しではないから安心してくださいね。これ以上書くと、読んだ時の楽しみがなくなっちゃうので。。。)桜坂洋の作品では派遣された職場がスパムメールを制作する会社だったとか、むちゃくちゃなところから始まるんですけど、これがまた、きれいで、うまく、破綻なく物語ができていて、すんなりと入っていけました。

そういえば最近、迷惑メールを送り続けた男が逮捕されましたね。会社員の傍ら副業でやっていた気がしましたけど、三ヶ月ぐらいで2000万稼いだらしいですね。月に600万ですよ。迷惑メール送るだけでそんなにもらえるなんて、うらやましい限りです。というか、2000万ものお金の何倍もを迷惑メールを見た人が払っていることに驚きですね。僕のところにも迷惑メールがいっぱいきて困っていますけど、クリックしようかとまでは悩みますけど、お金を払う気にはどうしてもなれないですものね。もしかしたら、お金を払う人たちは、あの想像力たくましいメールの文面を考え出したことに対して尊敬を抱いてそれに対する対価としてお金を払う、わけないですね・・・。

まぁこのブログもわけのわからないことを書いている点で迷惑メールと似ているのかもしれませんけど、無理矢理送りつけていないから許してもらえますよね?




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2008年02月17日

ガール-奥田英朗

「ガール」 奥田英朗

ガールおはようございます。先日も飲みに行ってきたんですが、そんなに量を飲んだ覚えがないのに、帰り道の記憶がまったくありません。焼酎は飲んでいるときはなんともないけど、立ち上がった瞬間に酔いがまわるとよくいいますが、本当にそんなこと体験したことがなかったので、翌朝起きてビックリでした。毎日飲んでいるのにお酒に弱くなるなんてことあるんでしょうかね?歳のせいだって!?否定できないところが悲しいところですね。

さて、そんな歳に関する悲哀がにじみ出てくる作品「ガール」です。タイトル通り主人公はみんな女性です。しかも、ギャルでもない、おばさんでもない、ガールという難しい年頃を生きている女性たちです。僕の思う一番いい女の時期、28歳から32歳までを飛び越えた30代前半、30から34ぐらいまでの女性っていうのは身体的にも、精神的にも大きく変化のある歳ですよね。昔のように肌がピチピチしていなくて、そろそろ体が垂れてくる。子どもを埋めるタイムリミットもそこまでやってきている。そんな頃の女性の心理がしっかりと描かれています。

奥田英朗って男だったよなぁってぐらい女性のことが描かれていて、こんなの誰に取材したのかしら?もしかして、専属の美人編集者がいて、その人が手取足取り腰取りして教えてくれたのかしら、なんて素敵な妄想がいつもの通りはじまってしまったわけですけれども・・・。

シングルマザーやバリバリのキャリアウーマン、結婚する予定もないけれどマンションを買ってしまおうかとする女性などいろんな種類の女性、いやここではあえて女の子と呼びましょうか、女の子がでてくるわけですけど、みんなそれぞれに誰もが振り向いてくれていた20代前半のあのころを忘れられないんでしょうね。そんな女の子たちを評して"ひと回り"ではモラトリアムなんて言葉も出てきますけど、変化するのがこわいんでしょうね、きっと。だから結婚もしないし、若く見えない服も着たくない。これは女性だけに限らず男性にも言えると思いますけど、変化って結局わけのわからない世界に飛び出さなければいけないってことですものね。若作りして、年相応な格好はしていなくても、やっぱり保守的なんでしょうね。

この作品ではそれこそいろんな若い格好をした女の子がでてくるんですけど、奥田英朗の知識の多さにびっくりしてしまいました。モヘアニットやら、シフォンブラウスやら、フレンチスリーブのワンピなんて、読みながらどんな格好かも想像できなかったんですもの。最後のフレンチスリーブのワンピなんてワンピース好きの僕にはきっとたまらないんだと思うんですけどね。今の時代ネットで調べれば画像つきでなんでも調べられますけど、ここはあえて調べないでおきます。だってこれを口実に女の子を飲みに誘い出さなきゃもったいない!あわよくば、そんな格好をしてきてもらえれば目の保養にもなるしね。( ̄皿 ̄)うしししし♪

本性を現したところで今日はこのへんで。




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2008年02月16日

不良少女-樋口有介

「不良少女」 樋口有介

不良少女こんばんは。バレンタインデーはいかがおすごしでしたか?会社帰りに街を歩いていたら、チョコを渡し終えて幸せを感じている子か、これから彼にチョコを渡せることに幸せを感じている人しか見当たりませんでした。朝、電車の中で誰もがもっていた紙袋と引き替えに、みんなが幸せを手に入れていたみたいですね。こういった日はみんなが幸せそうな笑顔をしていて、誰もがかわいくみえますね。紙袋も持たずにまわりを見回してにやにやしていた人がいたらそれは僕ですけど、怪しい人だと思わないでくださいね。

でも、こうやってみんな幸せそうなんて思ってるのは実は僕だけで、女の子たちは義理チョコや世話チョコにめんどくささしか感じていないのかもしれないですね。

さて、今日の作品も本が好き!サイトから献本された本です。昨日の「誰もわたしを愛さない」のシリーズものです。かといって、前回のとお話しが繋がっているわけではなく、今回のは短篇集です。

フリーライターの柚木草平がお金に困ってアルバイトの探偵をするわけですが、その時の事件が短いお話しにまとめられています。ただ字数の制限からか、話しが途中で終わっていたり、長編の書き出しのような感じで終わっているのが多く、残念でした。特に表題作"不良少女"なんて、まだ話しがはじまってないよってところで終わってしまって、あっけにとられてしまいました。

"スペインの海"にでてくる自称エスコート業、実際は高級売春をしている多佳子は素敵な女性でしたけどね。こういった人とならお金払ってでもデートしたくなるんだろうなって思いました。素敵な女性が多くて、樋口有介の作品を読んでいるときの僕はきっと鼻の下伸ばしているんでしょうね。

ただ、今回も柚木草平のかっこいい言葉はそこここにちりばめられていて素敵でしたねぇ。こういう言葉がすぐにでてくるところが、モテル秘訣なんでしょうね。

街を歩きながらまわりを見渡しているだけでなく、そういった素敵な言葉を覚えることにします。って覚えたところでシャイでナイーブでうぶな男の子の僕には使うことはできないんでしょうけどね。




不良少女
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書評/ミステリ・サスペンス



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2008年02月14日

誰もわたしを愛さない-樋口有介

「誰もわたしを愛さない」 樋口有介

誰もわたしを愛さないおはようございます。昨日は水曜日なのにもかかわらず、街で見かける女の子がみんなミニスカートにロングブーツというおしゃれな装いだったんですけど、なにかあったんですかね?なんだか街が華やかというか、浮き足立っている印象を受けました。銀座を歩いていても、飲食店の店員さんがチラシをもって宣伝している感じがなんだか、週末を思わせたんですけど、もしかして、今日は僕に内緒で国民全体が臨時休暇をとる日ですか?

さて、そんなミニスカートにロングブーツをかっこよく着こなしている女の子にはつい目がいっちゃう探偵さんが主人公の「誰もわたしを愛さない」です。

探偵柚木さんが主人公の樋口有介のシリーズものです。以前、web本の雑誌のQ&Aコーナーを暇潰しにみていたときに思わず目にとまった作家さんでした。荻原浩の「ハードボイルド・エッグ」を読み終わった直後だからかもしれないですけど、痺れるくらいかっこいい男性が主役の小説を探しています、という質問に樋口有介が紹介されていて、覚えていました。

そして新刊本を出版社から献本が受けられる「本が好き!」というサイトに過去のこのブログの掲載記事で(一応本ブログをしている人限定ということで過去の記事や感想で審査があるみたいです)何気なく登録したところ、通ってしまい、最初に受けた献本がこの作品でした。ただで本が読めるっていいシステムですよねぇ。本ブログをされている方は登録してみてくださいな。

探偵柚木さんは僕とはちがって、ミニスカートでロングブーツをはいているような若い女の子なら誰でもいいわけではなく、若くて美しい女性じゃないと、受け入れないらしいんですけど、そんなことを言ってもどの女性にも否定されないどころか、なるほど、といわせてしまうような男性として描かれています。彼の一言一言がなにしろかっこいいし、至言だしってことで、うーむってうなっちゃうところがたくさんありました。

それに、でてくる女性がすべて魅力的。どうしてこんなに素敵な女性ばっかり描けるんでしょうかね。

柚木さんのモテ方にはムキーってなっちゃいましたけど、ストーリーもなかなか面白くて、誰もが清純だと評する女子高生がラブホテルで殺害されて、その犯人さがしを元警官で現フリーライターの柚木さんが解いていくってお話しです。

小学六年生の娘から中年の女性まで、ここまで女性のことで悩める柚木さんは幸せなのか、つらいのか経験したことのない僕にはわかりませんが、それを経験できるだけ羨ましいですなぁ。

と、ここまで書いてきて、昨日の街の華やかさはもしかして、今日のバレンタインデーに関係あったりするんでしょうかね?チョコを買うためにおしゃれな街に繰り出すのに、女性心理としておしゃれをしていくって、推理はどうでしょうかね?チョコなんてもっとずっと前から用意しておくものですかね?まぁチョコ嫌いの僕にはあまり関係のない日なんですけどね。チョコは嫌いですからねぇ。嫌いですよー。嫌いなんだってば。。。(´Д⊂グスン



誰もわたしを愛さない
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2008年02月13日

アヒルと鴨のコインロッカー-伊坂幸太郎

「アヒルと鴨のコインロッカー」 伊坂幸太郎
 
アヒルと鴨のコインロッカー途中の駅で彼女が乗り込んできた。背が低くて、髪の毛にかかったウェーブが彼女のもののようにしか見えなかった。以前つきあっていて、それまでの恨みをはらすかのように振った彼女だ。それで、見事なまでに、完璧に僕は落ち込んだ。彼女はドアの方をむいて、僕の前で顔を向こうにむけてたっていた。どうしたらこの子を振り向かせて顔を確認できるか一生懸命に考えた。わざと軽くけってみるとか、奇声を発して驚かせるとか。でも、どれをやっても彼女だったとして、彼女じゃなかったとしても、ただのおかしな人にしか見られないと思ってやめた。何もできないまま、電車が銀座一丁目の駅に着いて、彼女は電車をおりていった。急いでいたのだろう、振り返ることもなく改札まで一生懸命に走っていた。腕の振り方や足の運び方など、走り方まで彼女そのものだった。ぼくはそのまま電車に乗り続け、目的の駅で降りる。

そんな風に僕の過去は僕の現在へとつながっている。いろんなものが積み重なって今の僕がある。

二年前の物語と現在の物語が交錯する、「アヒルと鴨のコインロッカー」を読んだ。大学入学のために引っ越してきたアパートの隣に住んでいる男に挨拶に行ったら、本屋を襲わないかと誘われる。そんな非日常から物語がはじまっていく。不思議や奇蹟の物語とは縁遠い存在でいたかったのに、周りがそれを許さない。

最後にすべてがうまくまとまっていく感じはとても素敵だったのに、その終着点までいくみちのりが長い長いレールを思わせる。途中の車窓からみえる風景が長すぎたらそれが素晴らしい景色だったとしても、少しぐらい寝てもいいかな、って思わされちゃうものね。でも寝てしまったら小説は先に進んでくれないので、我慢して読まないといけない。

それに琴美ちゃんという子があまりにもリアリティがなくて、それも途中で読むのが億劫になった原因の一つかもしれない。ペット殺しに夜の公園で盗み聞きしているのをばれて、なにもされずに解放されたのに、少し離れたところから、「警察にいいつけてやる」なんていう女の子はまず見つからないんじゃないかしらね。

他の登場人物がとってもリアリティがあって、物語にすんなりと引き込んでくれるのに、琴美ちゃんだけがどっかあさっての方を向かせていた。

以前読んだ「死神の精度」は結構すきだったのに、今回のはちょっと残念だな。伊坂幸太郎作品は短篇の方がいいのかもしれないな、なんて思って読み終わりました。映画で麗子さん役は誰がやったのかしらって気になっているのはおまけです。麗子さんになら右ストーレートをもらってうれしかったりするかもしれない。

そうそう、日曜日の飲み会の前に森永ミルクキャラメルを仕入れていったら、女性陣のウケが非常によかったです。男性諸君、あれは、いいぞぉ。といっても、僕のでなくミルクキャラメルのウケがよかっただけですけどね。




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2008年02月11日

風味絶佳-山田詠美

「風味絶佳」 山田詠美

風味絶佳沢尻エリカってかわいいですね。映画「シュガー&スパイス 風味絶佳」をテレビでやっていました。動いている彼女、演じている彼女、映画の中の彼女をはじめてみましたけど、以前連日ワイドショーで流されていた舞台の上の彼女とは大違いでした。当時はあれも演技のうちだったんだろうなぁ、って思いましたけどね。

なんて、タイミングがいいんだろう、って思うときに映画をやっていました。本「風味絶佳」を手にとってさて読むか、なんて思ったときにテレビで映画が始まり、思わずおお、なんて声をだしてしましました。キャラメルの箱のような印象的な装丁の本で裏の成分栄養表まで丁寧に作られています。原材料は山田詠美、紙、のりなどで、元手はあんまりかかっていないようです。そんな本を横において、映画をみていました。夏木マリ演じるグランマが素敵だなぁなんて思って、沢尻エリカかわいい、なんてつぶやきながら。

映画がおわってすぐに本をよみはじめました。映画と原作をたてつづけにみるっていうのが初めてだったんですけど、なかなかおもしろい体験でしたね。このセリフがあれで、この情景があれだなぁって思ってみたり、このセリフは乃里子が言ってたけど、原作では志郎のセリフになっているとか、って楽しんでました。

映画を観ながらおもいつき、原作を読んで確信したんですけど、グランマって山田詠美そのものだったんじゃないかしらってね。なんか山田詠美ってこういうことを飲みながら言っている気がしました。あまり根拠はないんですけどね。

装丁のキャラメルは"風味絶佳"を読めばその理由がわかるんですけど、全部で6つの短篇がはいっています。どの作品でも、とび職やゴミ収集の職員、水道設備屋さんなどどれも体を使う職業、いわゆる肉体労働の男性が登場します。彼らの視点から描かれている作品もあれば、彼らに恋する女性、彼らの妻などが主人公の作品もあります。

僕はこの6つの作品の中では"風味絶佳"はそこまでおもしろいとは思わなかったんですけど、これだけ映画化されているのはどうしてなんでしょうかね。

一番好きだったのは"海の庭"だったなぁ。両親が離婚することになり、別居のために呼んだ引っ越し屋さんはお母さんの幼なじみだったところから物語がはじまるんですけど。二人の初恋の模様から、中年の恋に発展する情景が素敵だったなぁ。これと比べたら自分が初恋と呼んでいたものなど、ただのおままごとだなぁなんて思っちゃいました。

この本を読んでいたらキャラメルが食べたくなっちゃいました。脳を働かせるためにも飲み会の前に駅の売店で買ってこようと。


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2008年02月10日

お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人-吉村葉子

「お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人」 吉村葉子

お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人雪が積もったパリにたどり着いたのは陽が落ち街が薄暗くなってからだった。ロンドンから電車に乗り、ドーバーで船に乗り換え、大陸側についてからまた電車にのる。途中でパスポートコントロールがあったが、パスポートを見せることもなく電車に乗り込む。まわりの言葉が英語からフランス語に変わり、看板の文字もまったく理解できなくなる。駅の宿泊案内所のようなところで、やっと英語を話せる人を捕まえ、その夜の宿を確保する。宿が決まったことで少し心が落ち着き、駅前にあるスタンドでフランスパンにハムやレタスがはさまっているサンドイッチを買おうとするけど、スタンドのおじさんもやっぱり英語を話そうとしない。しょうがなく、指で商品を指し、お金を払おうとするが、いくらなのかも理解できない。しょうがなく両替したばかりのフランを掌の上にのせて、お金をとってもらう。言葉がまったく通じないこの街で、寒さだけが身体の奥の方に入ってくる。

案内所で予約のとれたホテルまで行く。ビルの三階にあるフロントまでいき、予約をしてきたことを英語で伝えたら、フランス語でまくし立てられた。英語でフランス語が理解できないことを説明したら自分よりもよっぽど流暢な英語が返ってきた。どうやら部屋は屋根裏部屋のようだ。重いスーツケースを抱えて三階分ぐらいを階段で上り、部屋までいって鍵を使ってあける。部屋にはいり、ドアに鍵をかけようとするが、錠が下りない。フロントへ鍵がこわれていることを伝えに行かなければならないことで暗い気持ちになる。なかなか英語を使おうとしないフランス人を思いいらいらする。

フロントへ行き、事情を話すと、「そんなことはない。やり方が悪いだけだ。」と言われ追い返される。ついてきて一緒に見てくれる気配もなく、疲れ切った気持ちで部屋にもどり、どうにでもなれと日本語で声にだしながら鍵もかけずにベッドに横になる。

翌朝、スイスのツェルマット行きの電車に飛び乗る。英語を話そうとしない切符売り場のおばさんに一層気持ちを暗くさせながら逃げるようにパリを飛び出した。

これが僕のもってるフランスのイメージを形作ったきっかけです。ロンドンにいったのはたしか夏のはずだから雪なんてふってるはずもないのに、パリでの経験から冬のイメージができあがっちゃったのかしら。お腹をすかして入ったカフェで、駅前のスタンドで、ホテルのフロントで、切符売り場で、誰も英語を話そうとしない。英語を当然のように使えるのに、意固地になっているかのようにフランス語しかでてこない。唯一英語で話しかけてきたのはコンコルド広場で詐欺を働いているやつだけだった。

要はフランスもフランス人も嫌いだってことなんだけど、パリにはもう一度行ってみたいとは思っている。セーヌ川にかかる100年も昔に造られた橋をいまだに新橋と呼んでいて、そのセーヌ川の向こう側に見えたパリの街が素敵だったからかもしれない。

「お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人」はパリに住んでいた著者が自分で経験してきたこと、それを通して感じたことを書いている。タイトルに"日本人"なんて入っているけど、書いてあることはほとんどがフランス人のことについてだ。彼らのよさを伝えるために日本人が引き合いに出されているのかしらと勘ぐりたくなるぐらいフランス人のよさ、フランスの良さが描かれている。彼らの子育てやお金に対する考え方、バカンス、ホームパーティーなんてとっても素敵でいい国だなぁ、なんて移住してもいいかしらなんて騙されてしまうところでした。

でも、これを読んでいてやっぱり自分は日本人なんだなぁ、なんて思ってしまうところもあって、フランス流もいいかしらなんて思っても心の片隅で、自分にはできないなぁなんて思ったりする部分もあって、国際人にはなれないみたいですね。

フランスにはリスト・ド・マリアージュ(Liste de mariage)なんて習慣があって、結婚するカップルがデパートへ行き、自分たちの新婚生活に必要なものを調べてデパート側に渡して置いてそれをお祝いしてくれそうな人にしらせると、お祝いする人たちはそのホテルへ行って自分の予算にあったものの分の支払いをしてくるんだって。誰も損しないし、何も無駄にならない素敵な習慣ですね。日本でもこういうのやればいいのにね。

なんだか長くなっちゃいましたね。これは書評じゃないぞ、って怒られちゃいそうですね。結論はフランスは嫌いだけどもう一度行ってみたいってことでした。



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posted by kbb at 05:16 | 東京 🌁 | Comment(2) | TrackBack(0) | 小説・エッセイ ヤ行

2008年02月09日

ダレカガナカニイル…-井上夢人

「ダレカガナカニイル…」 井上夢人

ダレカガナカニイル…学生時代の友人と勤務先が沿線で、今後市ヶ谷でお店を発掘して定期的に飲もうって話しになっているんですけど、どっかいいお店ないですかね?値段はそこそこで、落ち着いて飲めるこじんまりしていて、あんまり混んでいないようなお店がいいんですけど・・・。昨日行ったお店はなんだかあまり落ち着けなくて。。。いいところあたら情報をおねがいしまーす。

それにしても今回の作品は長かったぁ・・・。久しぶりに長編を読んでみようと、岡嶋二人を解散して、その後その片割れの井上夢人が書いたミステリです。手に持った感じでは400ページぐらいかしらと思って、読み始めたら700ページ近くあった。こんなので、長いって言ってたら東野圭吾なんて読めないんでしょうけど・・・。

内容はタイトル通り、二重人格が主なテーマなんだけど、新興宗教やそれにまつわる家族との確執、地域との確執、遊体離脱、恋愛など盛りだくさんな感じでした。

岡嶋二人のときと同じように文章は読みやすいし、筋立てもしっかりしているし、安心して読めますね。最初に出てくるシーンが文章全体をうまく引き立てていて、最後のどんでん返しまでしっかりと演出されているのがすごいなぁって思いました。どうしてこんな長いストーリーを矛盾なくつくれるんでしょうかね。行き当たりばったりの僕のような性格の人には絶対できないんだろうなぁ。

新興宗教との確執のお話しを、アレフ(旧オウム真理教)の本部がある街に住んでいる僕の観点から触れようかなぁって思ったんですけど、辞めておきますね。宗教と政治の話しはするなってよくいいますしね。というか、いろんな方面に気を使って書くのがめんどくさいなぁって思っただけなんですけどね・・・。

それにしても最近本の値段が上がってるとおもいませんか?この作品、文庫のくせに980円するんですよ!980円ってハードカバーの本が買える気がするんですけど・・・。ページ単価で考えるとずいぶん安いのかもしれないですけどね。

次はちょっと短めの簡単なお話を読みたいですね。それに週末だから本屋さんで来週用の本を仕入れてきたいな。また無駄な買い物をした報告が明日あたりあるかもしれないですね(笑)



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2008年02月07日

死ぬまでにしたい10のこと-齋藤薫 角田光代 MAYA MAXX 横森理香 倉田真由美 八塩圭子 酒井順子 しまおまほ 谷村志穂 室井佑月

「死ぬまでにしたい10のこと」 齋藤薫 角田光代 MAYA MAXX 横森理香 倉田真由美 八塩圭子 酒井順子 しまおまほ 谷村志穂 室井佑月

死ぬまでにしたい10のことおはようございます。昔つきあっていた子に素敵なことばをかけられました。いい声してるね、とかそんな感じで。あんなに嫌われてしまったのに、どうして?って問いかけたところで目が覚めました。目が覚めて、その声が寝るときにつけっぱなしにしたテレビから流れてきたことに気付いた。かわいい女の子がそんな感じの言葉をしゃべっていた。テレビから聞こえてきた声で夢をみていたことに気付いて、こんなくだらないテレビにあんな素敵な夢を見せられたこととか、その夢にあの子がでてきたこととか。腹がたったらそれっきり眠れなくなってしまった。というわけでブログでも書こうかと(笑)

むかしむかし、「死ぬまでにしたい10のこと」って映画がありました。みたことはないけど。。。

その映画に触発されて書かれたのが本書「死ぬまでにしたい10のこと」です。八人の女性が自分が死ぬまでにしたい10のことを書いています。

死ぬまでにしたいことって、今までしたくてできなかったことや、行きたくて行けなかったところがでてくるのかしら、人によっては犯罪なんてこともでてくるかもしれない、なんて思っていたんですけど、八人も並ぶといろんな考え方があるんだなぁってなんだか楽しかったです。

10も思い付かないなんて毎日が幸せなのか、強がってるのかって人もいるんですけど、シングルの人は人間関係も含めて、身辺の整理をしておきたいってのがあがり、子どものいる人はその子のことしか考えられないらしく、娘とベリーダンスを踊りたいとか、息子とディズニーランドに一泊するとか、そんなん今からやってこい、って言いたいけれどこれが親心なのかしらねってやさしい気持ちになれる本でしたね。

でも、ほとんどの人があげているのが、好きな人嫌いな人含めて知り合い全員に手紙なり、言葉を吹き込んだテープなりを残したいっていうこと。言葉を残された、ほんのちょっとしか知らない人はどうなっちゃうんでしょうね。そんな言葉を残されてしまったら、ふとしたきっかけでその人のことを思い出すことが多くなっちゃうでしょうね。そんなことを人に強制するの、いやだなぁ。どうせ死ぬならひっそりと、ひっそりと死んでいきたい。それで好きな人にだけ、あいつあんなやつだったね、なんてお酒を飲みながら思い出してもらえればそれでいいなぁなんて思っています。

この本を読みながらブログに10個列挙するために、いろいろ考えていたんですけど。ぜんぜん思い付かなかった。むしろ10個に絞ることができなかった。でも、二つだけ絶対にしたいことがあったな。

一つは、本を整理すること。うちの家族は本なんて邪魔で場所をとるだけとしか思っていないので、遺しても邪険に扱われてしまいそう。だから、友人達をうちに読んで、好きな本を持っていってもらう。それでも余った本はどこかの図書館に寄贈したい。いらないって言われたらどこかの古本屋さんにもっていって、引き取ってもらう。とにかく流通させたいな。ここで眠らされていたら本たちがかわいそうだから。

もう一つは、好きな人のしたいって言うこと、して欲しいって言うことをなんでも叶えてあげたい。いろいろ迷惑をかけているから。

そういえば秋元康の長編小説が映画化された「象の背中」ってやつも死期が迫っている人が過去を辿っていくお話しでしたっけ?なんだかむりやり泣かされそうでいやだから象の背中は観ないですけど、「死ぬまでにしたい10のこと」って映画は主人公のアンが10個なにをあげたか知りたいなって、この本を読んで観たくなりました。この本はそういう意味で十分役割を果たしたってことなんでしょうね。



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posted by kbb at 03:49 | 東京 🌁 | Comment(2) | TrackBack(0) | アンソロジー

2008年02月05日

どーなつ-北野勇作

「どーなつ」 北野勇作

どーなつ韓国人のような中国人のようなアジア系の顔をした兵士が突然銃を突きつけてきた。突然のことだったが、おれはかっこよくその銃を蹴り上げて遠くへ飛ばす。まわりにおれを救出に来た兵士の姿が見えた。おれを襲ってきた兵士は反乱兵のようだ。反乱兵ととっくみあいになる。おれは反乱兵の上になり、彼の動きを封じる。反乱兵はおれの指を噛み、逃げようとする。おれは周りの兵士に助けを呼ぶが、誰も助けに来ない。指を噛むだけで他になにもしてこない反乱兵に少し疑問を感じ始めた。頭をなぐるとか他にできることがあるだろうに、なんて腕に力を込めながら考えた。

そこで目が覚める。しびれるほど手を握っていて、指が痛い。

会社帰りに満員電車に乗る。お腹がすいてどうしようもなかったけれど、ダイエット中の自分はそれを我慢して、窮屈なスペースに身体をもぐりこませる。本を読みながら電車に揺られ、最寄り駅で降りる。扉のすぐそばに女の子が立っている。どこかで見かけたことのある女の子によく似ていると思って、まず背格好を比べてみる。150cmないぐらいの身長だ。それで気になって、目を見たら切れながの目がよく似ていた。顔をのぞき込むと目が合った。まつげがピンと伸びている。今は仙台にいるはずなのに、どうしてここにいるんだろう、なんて考えながら家までの道を歩く。

どこまでが現実で、どこからが夢なのだろうか。仙台にいるはずのあの子は今どこにいるんだろうか。ベッドの隣で素敵な寝顔を見せたあの子は今東京にいるのかしら?

そんなふうに現実と夢の境目がなくなるような作品が連作短篇集、というか、全部でやっと一つの長編。10の短篇一つ一つでは決して存在しえないのが「どーなつ」という作品です。

人が人として生き残ることができなくなった地球。人は火星への移住を計画するが、人は火星で生き抜くこと、人が生きていけるように環境を整備することができない。そこで、火星に適応できるように人を改造する。そのために研究を続ける田宮麻実は・・・。田宮麻実の真の目的は・・・。

なんて感じに一つ一つの短篇が全然ちがう方向に向いていながら最後にきちっと一つの方向に向きます。それはあたかも、毎日見る夢が最後は同じことを、同じ方向を見ていたことに気付くように。

初の北野勇作作品でした。吉祥寺サンロードの中にある、新刊書店。最近POPが気に入って、よく行くことになった書店ですが、そこの店員さんの手作りであろうPOPが気に入って思わず買ってしまった作品です。そのPOPには、

村上春樹作品を読んだような読後感


とかいてありましたが、完璧に騙されました。ドーナツや熊、ピンボール、飼育係なんてキーワードはとっても村上春樹的でしたが、それらが指すもの、それらがつくるものはまったく違うものでした。いつもだまされるkbbですが、またもや完璧に騙されてしまいました。

その世界はぐるぐるまわるジェットコースターに乗って、地面におりたときのあのフラフラ感に似たものがありました。

お酒を飲んで、ところどころ記憶がないあの夜に似ているかもしれませんね。どこまでが自分の言葉でどこまでが自分の脳で考えた言葉なのかわからない。どの考えまで表明してしまったのか。はたして、自分はすべてをさらけだしてしまったのか。酒によって眠ってしまって、陽の光に気付いてふと目をさました、あの朝に読後感が似ているかもしれません。



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posted by kbb at 22:03 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 小説・エッセイ カ行

2008年02月04日

ドナウよ、静かに流れよ-大崎善生

「ドナウよ、静かに流れよ」 大崎善生

ドナウよ、静かに流れよ雪ふりましたね。今日は立春だっていうのに、朝から昨日の雪が凍ってなんども滑りそうになって、駅に着くまでにいつもの倍かかってしまいました。受験シーズンでみんな無事に試験をうけられたかしらって心配になっちゃいました。

冬になると、足もとの石畳が凍ってもっと大変だろうなって思える国、ルーマニア、オーストリアが舞台の作品、「ドナウよ、静かに流れよ」です。久しぶりに大崎善生の小説を読もうかと思って開いてみたら実在の人や場所がいっぱいでてくるものだから、いつになったら物語が始まるのかしらって心配になって帯をみたら、ノンフィクションって書いてあって、一瞬止まってしまいました。小説読みたかったのになぁ、なんて思っていたんですけど、それは事実は小説よりも奇なりってのがこのノンフィクションのテーマだったのかもしれないですね。

以前「将棋の子」でも書きましたが、大崎善生はノンフィクションを書いていてもフィクションのように感じてしまいますね。彼にとってそれはいいことなんでしょうか、悪いことなんでしょうか。

今回のノンフィクションの題材は「聖の青春」や「将棋の子」と違って、若いカップルの心中事件です。ある日、ふとみかけた新聞のベタ記事から始まるのですけど、一つずつ糸で繋がっているかのように大崎善生のところにやってきます。

ウィーンで死んだ33歳の指揮者と19歳の女の子。どうして二人は死ななければならなかったのか。19歳の女の子、日実(かみ)は19歳にしてはむごたらしいぐらいにまわりに振り回されてしまいます。同級生の死、母親の性格や、父親の行動、恋人の言動。悲しいぐらいにすべてが日実の人生を終わりへと導いていきます。

しかし、ここに書かれていることは、大崎善生も言っているように、書き手にとっての事実でしかないのかもしれません。誰がどうやって伝えたとしても、それはその人にとっての事実でしかないのかもしれない。でも、僕らはそれを受け入れて、取捨選択して自分にとっての事実を構築していなかければならないんですよね。

大崎善生はこの事件を作品にしようと思ったときに、こう考えます。

書いてみたい、そう思った瞬間にノンフィクション作家は何らかの責任を負うことになる。書いてみたいという衝動を、一過性の衝動に終わらせずに最後の一行まで書き上げることができるかという自分自身への責任。もし書く行為によって何人かの人間や、それにまつわる色々なことが動き出したときに、それらのすべてに対して、自分なりの責任をまっとうできるかという疑問。


こういう事件に関する作品を読んだときに、読み手は勝手な想像をするかもしれない。勝手にあれこれいうかもしれない。誰が悪くて、誰がよかったとか。そんなことにまで責任をとらなければならないと考える大崎善生の態度にすばらしいものを感じた。そういう人が書くからこそ、読み手も自分で事実を構築するという責任を果たせるのかもしれないと感じました。

この痛ましい事件のときに彼はヨーロッパを旅し、アジアンタムの鉢植えを手に入れています。そうやって「アジアンタムブルー」が生まれたのかしらと思うと、日実があの素敵な作品の後ろに流れる冷めた感じを生み出していたのかもしれませんね。


posted by kbb at 21:07 | 東京 ☔ | Comment(2) | TrackBack(2) | 大崎善生

2008年02月03日

真夜中のマーチ-奥田英朗

「真夜中のマーチ」 奥田英朗

真夜中のマーチ春が立ち
冷たい露に
じっとたえ
君を待ちらむ
梅の花


おはようございます。また記憶がなくなるぐらい飲んでしまいました。最近いやなことが多いのでしょうか。それともお酒に弱くなっちゃったのかしらね。昨日は人生初の合コンという名の飲み会に行ってきたんですけど、二対二で、女の子一人以外全員知り合いというなかなか素敵な状況でした。二軒目はバー二軒目に行き、三軒目はしょんべん横町の飲み屋で、四軒目が家の近く、帰ってから家で飲み直したらしいのですけど、三軒目あたりから記憶が曖昧になってしまって、気付いたらビールの空き缶が転がっている部屋で寝ていたって感じでした。こういう飲み方ってよくないですよね。

そんな合コンとはスケールが違う出会いパーティーを主催して小金を稼いでいる、ヨコケンとむっつりスケベで仕事のできない一流商社マンの三田総一郎、想像するにすっごい美人さんでルパン三世にでてくる峰不二子を想像させる容姿をもったクロチェのとクロチェの愛犬のドーベルマン・ストロベリーが大活躍する「真夜中のマーチ」が今日の作品です。

ちょっとした勘違いから出会った三人ですけど、ひょんなことからクロチェの父親が集めた10億円を強奪する計画をたて、実行します。そこにヤクザとチャイニーズマフィアとがやってきて、いろんなものを守りながらの10億円強奪計画がはじまります。結果的には成功するのですけど、最後は読んだのお楽しみにしておきます。

三田物産という超一流商社に勤める三田総一郎ですが、創業者と同じ苗字ということをエサに女の子に手をだすってずるいことをやっているわけですが、鈍くさい行動のせいでなかなかモテません。だけど、その驚異的な記憶力と計算能力でちゃんと強奪計画の役にたっています。人間どこかしら取り柄ってのはあるものですね。彼は10億強奪してキリバス共和国に移住するのが夢なんですけど、キリバスって良さそうな国ですね。年収50万円で暮らせる国らしいです。南の島でのんびりしながらamazonで本を買って毎日読書三昧なんて素敵な生活じゃないですか?

クロチェの、

     もう25歳だ。...なにより面白くないのは、自分より若い女が年々増えていることだ。

なんてセリフがあるんですけど、こういうこと言える女性ってのは素敵ですね。一発で惚れちゃいました。こういう女性が28歳になったら素敵な女性になるんでしょうね。

クロチェは25で自分のアンチエイジングにせいをだしているのに、30を目前にしてこんな風に退廃的なお酒の飲み方してたらいけないですね。もう少し大人な飲み方をする、を今年の目標にしよう!



posted by kbb at 16:38 | 東京 ☔ | Comment(3) | TrackBack(9) | 奥田英朗

2008年02月02日

神様のボート-江國香織

「神様のボート」 江國香織

神様のボート先日杉並吹奏楽団の定期演奏会に行って参りました。アマチュアの吹奏楽団ですが、入場無料ですし、素敵な音楽につつまれながらゆったりとした休日を過ごすことができました。何回か聞きにいってるのですが、少しずつ少しずつよくなっているようでお客さんもだんだん増えているなぁって感想を持ちました。吹奏楽とかオーケストラってなんだかよくないですか?みんながいろんな楽器をもちよって、一つの曲を演奏するという大きな目標に向かってみんなで少しずつ力を出し合って、誰の足もひっぱらないし、誰か一人だけが目立ちすぎてもいけないし。こういうの聞きにいくとみんながんばってるなぁって思って突然涙がでてきて困っちゃうことがあるんです。四月にも演奏会はあるようなので、お近くの方は是非聞いてあげてくださいね。高円寺でやるみたいですよ。

今日の作品の主人公はピアノの先生をして一人娘を育てながら旅ガラスをしています。っていうとなんだかコメディになっちゃうけど、生き別れた最愛の男性を待つために、どこにいっても必ず見つけると言った彼の言葉を信じながら、東京には戻れず関東近辺の今市、川越、草加、高荻、佐倉、逗子を2〜3年のペースで引っ越しを続けながら彼のことを待ち続けます。

その間に全然かわらない母親・葉子と成長し続ける娘・草子の物語が交互に二人の視線を通して描かれています。例えば娘がいくつになっても、小さい頃喜んでいたチョコレートを草子は仕事帰りに持って帰ります。そういう食い違っていく様がたんたんと、本当にたんたんと描かれます。

そして、中学も卒業しようかとする娘の言葉

      ごめんなさい...ママの世界にずっとすんでいられなくて。

で、クライマックスを迎えます。決して離れてはいられない第三の宝の娘に言われたひと言。これで彼女たちの生活は一変してしまいます。決して草子は母親を捨てたわけでもキライになったわけでもないのだけれど。

本当に悲しい物語でした。いつかはこうやって離れていかなければならないのでしょうね。自分も親になったら多かれ少なかれ(葉子のように極端なことをしていなかったとしても)こういう気持ちを持たされるのだろうかと心配になっちゃいました。

草子はピアノ弾きなわけですけど、ピアノってなんだか孤独な気がして仕方がないです。先日聞きにいった吹奏楽にもピアノはいませんでした。どうしていないの?って聞いたらピアノは伴奏と主旋律を一つの楽器で出来てしまうから、吹奏楽にはそぐわないと答えが返ってきました。なんでも出来てしまうから、みんなの中にはいれないなんて悲しいお話しだな、なんて思ったんですけど、ピアノは草子自身を表していたのかもしれませんね。

とまぁ、音楽に関してまったくセンスも知識もないkbbでもここまで感じさせてくれたのは江國香織のうまさかもしれないなぁと思いつつ、サックスでイマジンを吹いてみたいと夢をもっているkbbでした。

posted by kbb at 11:37 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(1) | 江國香織

2008年02月01日

永遠。-村山由佳

「永遠。」 村山由佳

永遠こんばんは。いつもくだらない前置きが長いので今日はさっそく本題にいきましょう。

今日の作品は村山由佳の「永遠。」です。内山理名、堤真一などがでている映画「卒業」のサイドストーリーとして描かれたのが「永遠。」です。

村山由佳作品だけあって、文章もとても読みやすく、ストーリーもわかりやすく、疲れているときにはちょうどいい作品ですね。分量も短くて通勤の最中に読み終えちゃえるぐらいでした。

映画を見ていないから本当かどうかわかりませんが、サイドストーリーなだけあって映画では主人公であった弥生と真山悟の視線で描かれるところはなく、弥生の幼なじみで本人曰く、「弥生に惚れてしまった」徹也の物語に仕上がっている。この本を読む限り、小さい頃に生き別れた実の父親である悟に自分が娘であることを言い出せないまま近づいていく弥生の気持ちが映画でうまく描かれているのかしらってちょっと興味をもってしまいました。どっかで見つけたら観てみよう。

で、この作品なんですけど、100ページぐらいしかないんですけど、、村山由佳によるあとがきだけで40ページ近くあります。こんなにあとがきの長い文庫本って今までみたことなかったので新鮮でびっくりしちゃいました。あとがきで触れられている村山由佳の足首骨折事件なんかがとっても臨場感にあふれていて、思わず目をつぶってしまいました。

今日は前置きなしにはじめましたが、こんなふうに、本文の半分の長さのあるあとがきが掲載されている文庫が売られているのだから、すこしぐらい長くてつまらない前置きのあるブログが存在してもいいですよね?

というわけで今後ともどうぞよろしくー。(誰に?(笑)



posted by kbb at 21:05 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(1) | 村山由佳

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