本のタイトルは過去記事またはアマゾンへ飛びます。出版社等の確認にどうぞ。

2008年05月31日

敵-筒井康隆

「敵」 筒井康隆
 
敵こんにちは。金曜日は朝寝坊してしまい、いつもの電車に乗り遅れてしまいました。電車が遅れていたので遅延証明書がもらえたからいいようなものの、やばかったです。いつもは朝にシャワーを浴びるんですけど、寝坊のせいで浴びれず、自分が臭ってないかしら、と一日中気にしてしまいました。自分の匂いってなかなかわからないですものね。

筒井康隆の「敵」の中で主人公の儀助が老臭を気にする場面がでてきます。道で会った隣近所の老人たちの口臭や体臭を感じて、自分もああなってはいまいだろうかと、気にしてしまいます。コロンをいっぱいつけたり、一日に何度も風呂に入ったり。でも、この気持ちわかりますよね。特に加齢臭だ、なんだって最近よくいわれていますものね。どんなに気持ちが若くいるつもりでも、自分から出てくる匂いだけは誰の目もごまかせないですし、匂いだけで判断されてしまって、いいわけもできないですものね。

さて、この作品、元大学教授の儀助が奥さんを亡くして、一人暮らしをしています。作品の前半部分では彼の生活が詳細に描かれています。彼の朝食、昼食、夕食にはじまって、買い物、書斎や客間の一つ一つに一章があてられて細かい描写が続きます。

裏表紙のあらすじを読むと、

ある日、パソコン通信の画面にメッセージが流れる。「敵です。皆が逃げ始めています」


ところがこのストーリーがでてくるのが、小説の中盤をすぎて、そろそろ先が見えてきたころ。前半の筒井康隆が自分の生活を描いたんじゃないだろうかってほど細かい描写がやっと一段落したころです。全然話が動かないので、途中で読むのがいやになっちゃって何度本を置こうかと思っていたのですけど、がんばって読み通しました。読み通してよかった〜〜、と心から言えないのが残念なのですけど……。

まぁそんなわけでシャワーも浴びずに会社に行った僕は満員電車で僕のそばにいる女性や会社で話しかけてきたあの子の表情を必死に読みとろうとしていたんですけど、大丈夫だったようです。もしかして、向こうも必死に顔に出さないようにしていただけかもしれないですけどね。女性はみんな演技がうまいっていうのはいろんな本を読んで得た唯一の真理だと思っていますからね(笑)




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2008年05月30日

母恋旅烏-荻原浩

「母恋旅烏」 荻原浩

母恋旅烏きのうは銀座で食事をしました。といっても古くからある小汚い中華料理屋で一人で餃子をつまみに瓶ビールを二本開けてきました。店に入る直前に見た素敵なワンピースを着た女の子を目の前に座らせてね。といっても想像の中だけでしたけど。これを人に話したらちょっとひかれてしまって、言わなきゃよかったと思いました。ってここで発表してしまったら意味ないですね(笑)

さて、荻原浩の作品です。旅回りの一座で役者をしていた親父とそれに振り回される一家。腰を落ち着けて起業したかと思えば、すぐに倒産してします。父さんが倒産、なんてね。ってこんな言葉は出てこないので安心してください。

そんな父親を影でささえる妻。少し知恵遅れの僕。特殊撮影が大好きな兄、ちょっとヤンキーのはいった姉。そんな一家を巡るどたばた劇です。荻原浩得意の家族ものですね。ドキドキしたり、はらはらしたりホロリとしたり、いっぱい心を動かされました。

でも、最初にでてくる父親のキャラクターが途中から全然変わってしまって、父親がかっこよくてしょうがなかったです。どうしてそんな父親にみんな反発するの!?なんて感じで最後は親父を応援する立場にたってしまいました。

それにしてもねーちゃん、かっこいいぞ。
男しかいない兄弟の中で育った僕にはあまりにもうらやましい家族でした。いまからでも妹が欲しい、なんて言ったら親がびっくりしちゃいますね。って妹ができたなんて言われてもこちらがびっくりしてしまいますけどね(笑)




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2008年05月27日

ハヅキさんのこと-川上弘美

「ハヅキさんのこと」 川上弘美

ハヅキさんのことこんばんは。今日のお昼は風が強かったですねぇ。ミニスカートをはいたOLがいつも行く喫茶店の前の定食屋さんで並んでいたんですけど、風が強いのにまったく裾を押さえようとしないので、じっと見てしまって本を読む時間が少なくなってしまいました。

さて強引に話を変えますけど、今日は川上弘美の「ハヅキさんのこと」ですよ。初めて川上弘美を読んだアンソロジー「発見」に入っていたのがこの表題作「ハヅキさんのこと」でした。それから「センセイの鞄」を読んで決定的に好きになって、それからははまり続けて、飲みながら本の話になれば川上弘美をおすすめしてさながら川上弘美教のようになっています。ところで、今「教」を変換して思ったんですけど、「教」と「狂」は同じ音なんですね。案外言葉の成り立ちも近いかもしれないですね。宗教も盲目的に信じてしまえば狂になっちゃうってことなんでしょうね。

そんな川上弘美狂いの僕でも満足できる、掌編がいっぱい収録されていました。この長さがうまいのかもしれないですね。もちろん長篇も大好きなんですけどね。ってか、「センセイの鞄」が大好きなんですけどね。積ん読が一段落したら手に取りたいと思っているんですけど、少しでもスペースができるとブックオフに行っちゃうからだめでしょうね。

そうそう、この本で一つ学びましたよ。

髪をアップにするときにわざとおくれ毛を残して自然な感じを演出する


そうだったんですか…。おもいっきりダマされていました。花火大会の帰りなんかに電車にのると汗でうなじにひっついたおくれ毛がとってもセクシーで女性の性を思いっきり感じていたんですけど、これは演出だったんですね。まぁ舞台でもなんでも演出は大切ですものね。騙すより騙されたいということで、これは知らなかったことにしましょう。

ということは(しつこいようですが)、髪を切りすぎて前髪を気にして何度も上目使いするあの子も、今日の昼時に見た風が強い日にミニスカートをはいているのに裾を押さえないOLも、胸の大きく開いた服から下着が見えている電車のあの子も演出なんですかね。そんなのを見て鼻の下を伸ばしている僕をみて、体をずらして見せないようにするのはなぜなんでしょうかね。見せたい人にしか見せたくないってことなんでしょうね、きっと。

なんだか、このブログは僕の変態日記になっていますね。そんなこと今更なんですけどね。気をつけようにもどうしようもないんです……。

というわけで、ステーキ弁当のような川上弘美の作品でした。ごそうさまでした。




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2008年05月26日

短篇ベストコレクション-アンソロジー

「短篇ベストコレクション 現代の小説2005」 宮部みゆき 唯川恵 熊谷達也 絲山秋子 平安寿子 三羽省吾 関口尚 朱川湊 奥田英朗 高樹のぶ子 小川洋子 石田衣良 筒井康隆 村松友視 中島らも 内海隆一郎 かんべむさし 草上仁 薄井ゆうじ 泡坂妻夫 阿刀田高 浅田次郎

短篇ベストコレクション2005こんばんは。

今日も閉店間際のスーパーで買った半額の幕の内弁当を一人寂しく食べています。一人で飲んでいても全然酔えないのにね。だったら飲まなければいいじゃない?っていうのはナシの方向でお願いします。

そんな幕の内弁当のようなアンソロジーです。日本文藝家協会がなにをしているところなのかはわからないですけど、こんな風にその年を代表する短篇を編纂してくれるなんていいですね。

石田衣良や小川洋子、絲山秋子など、人気の作家さんから阿刀田高や村松友視などベテランまで、いろんな作風が見受けられます。

絲山秋子の作品などは読んだことがあって、普段食べ慣れているおしんこのようだった。小川洋子の素敵なお話と、村松友視のベテランの味のでている作品が幕の内弁当の中でメンチカツと鮭のようでどちらから食べようか迷ってしまうぐらい印象的な作品でした。筒井康隆の作品はオチがわかってしまって、ご飯の下に予想通りノリがしかれているようなものだった。

平安寿子の読み方が、へいあんとしこだと思っていたら、たいらあすこ、だって知ってまず驚いて、彼女の作品を読んでこれはいい、なんて二度目の驚きを感じました。白身魚のフライだと思っていたら、幕の内弁当に入っているなんて想像もできないカツが入っていたような驚きでした。

平安寿子のお話は初めて読みましたけど、いいですねぇ。次見つけたら買いですね。

明日はやっと川上弘美の記事が書けますね。って大したことはかけないんですけど、幕の内弁当じゃなくて、ステーキ弁当を食べるときのようなうれしさがありますね。こんなんだからどんどんメタボリック体型まっしぐらになってしまうんでしょうけどね。




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2008年05月25日

すいかの匂い-江國香織

「すいかの匂い」 江國香織

すいかの匂いこんばんは。

昨日はフリーマーケットをやる予定だったのですけど、予報で朝は晴れていても、昼から雨ということで中止にしたのですけど、朝からいい天気で、昼ご飯のラーメン屋さんで流れていたラジオでも行楽日和なんていいやがって、まったく日本の天気予報もまだまだ当てにならない、なんておもっちゃいました。でも昼すぎにやっとポツポツと降ってきて、これでこそ中止にしたかいがあった、でもまだまだやれそうだから、もっともっと降るのだ!なんて祈っていました。雨が降れなんて祈ったのは中学の時に毎年開かれていたマラソン大会のとき以来ですね。でも、そのあと暇つぶしに行ったスポッチャでミニテニスでもやろうか、なんて言ってたら大粒の雨が降り出してきて、なんだか降って欲しいときに降らないで、降って欲しくないときに降ってきた、そんな雨が憎かった。

それでも雨の降り始めの匂いが好きだ。普段感じられない匂いを連れてくる。アスファルトの匂い。道ばたに生える雑草の匂い。八百屋の店先のレモンの匂い。隣の女の子の汗の匂い。

そんないろんなものが匂ってくるような小説「すいかの匂い」です。家出した女の子が嗅ぐすいかの匂い。やまだたろうの匂い。母親の買ってくるジャムパンの匂い。

11人の女の子が感じた日常の匂いが描かれている短編集です。

江國香織らしい女性観に思わずうんうんと頷いてしまうような文章を見つけました。

結局のところ、問題なのは美人かどうかということではなく、美人らしくふるまうかどうかなのだ


そうそう、そういうことをいいたかったんだけど、いつも伝わらなかったんだよなぁ。こういう言葉で伝えればいいのか、と自分の言葉の知らなさが悲しくなってしまいました。

何が一番驚いたって解説が川上弘美だってこと。こうやって読むのだなぁ、っていう風に思わせてくれる文章でした。言葉もまだまだ、読みもまだまだ。そんなことを教えられちゃいました。がんばらないとね。




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2008年05月24日

考える人-雑誌

「考える人」 雑誌

考える人おはようございます。昨日は大好きな川上弘美を読んで寝たので、寝不足気味です。でも、好きな本を読んだ次の朝に目覚ましをかけないでいいっていうのはとっても素敵なことですね。でも、平日の朝よりも早く目が覚めてしまいました。どうして、週末の朝は気持ちよく目覚めることができるんでしょうかね。読み貯めている本があるので、先にそれの感想からですね。昨日読んだ本の感想は三冊先になりそうです。

昨日の川上弘美繋がりというわけではないですけど、本が好き!経由でいただいた雑誌「考える人」です。特集は海外の長篇小説ベスト100です。小川洋子や吉田篤弘、角田光代など様々な人のベスト10とともに、雑誌独自のランキングが載っています。といっても、海外作品嫌いの僕にとっては知らない作品ばかりなんですけどね。

この雑誌をお願いした理由は川上弘美が文章を書いているということだけだったんですけど、一ページしか載っていなくて全然満足できませんでした。他の人の文章はもっと長かったのになぁ。

おもしろかったのは、各国のランキングが載っていたこと。アメリカのランキングでは「グレートギャッツビー」と「ライ麦畑でつかまえて」が一位と二位なんですけど、他の国のランキングでは上位にはでてきません。フランスではヨーロッパ出身の作家が上位を占めていて、みんな地元びいきなんでしょうね。ノルウェイのランキングでやっと日本人の作家がでていて、川端康成と紫式部がランクインしています。村上春樹あたりが出てきてもよさそうなものですけど、不思議ですね。

で、この雑誌で一番気に入ったのが、俵万智による「考える短歌」というコーナー。一般の人から投稿された短歌を俵万智が添削して掲載しています。元の歌も載っていて、こうすれば言葉が美しく聞こえるのかと、ビックリするぐらいうまくなっています。だから言葉っておもしろいんですよねぇ。このコーナーが単行本化されれば絶対買うのになぁ。

先日読んだ、清水義範の本にも、若い頃に海外文学を読み漁っていた、という文章が載っていたんですけど、そういう経験があった人の物語力や文章力は違いますものねぇ。先日のコナン・ドイルの時に書いた記事じゃないですけど、海外作品も克服しなければいけないですねぇ。




考える人 2008年 05月号 [雑誌]
Amazonで購入
書評/海外純文学



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2008年05月23日

風花-川上弘美

「風花」 川上弘美

風花こんばんは。給料日で金曜日の今日、男女問わずいろんな人に連絡をとって予定を埋めようとしたのに、誰も一緒に飲みにいってくれなかった。今日は誰かと飲みたい気分だったのになぁ。会社からまっすぐ帰ってスーパーの半額になったお弁当を一人寂しく食べるよりも、誰も捕まえられなくて家に帰ってくる方がずいぶん寂しいものですね。
学生の時は誰かしら捕まえられたものだけれど、きっともっと楽しい世界を見つけたんでしょうね。みんな成長しているんですね。同じ場所に立ち止まっているのは僕だけかもしれません。ってみんなただ仕事が忙しいだけかもしれないですけどね。なんだか湿っぽくなってしまいましたね。すみません。

女の子はいくつになっても、どういう状況でも成長する、ということが川上弘美らしい文章で描かれている、川上弘美の最新刊「風花」です。最初タイトルを「ふうか」って読んでいて、どういう意味だろうと辞書で調べたのですけど、載っていなくて、なんだろうと思ったら「かざはな」と読むんですね。
広辞苑曰く

初冬の風が立って雪または雨のちらちらと降ること。
晴天にちらつく雪。風上の降雪地から風に送られてまばらに飛来する雪。

という意味だそうです。綺麗ですねぇ。物語のテーマともなんとなく合っていますしね。

三十代の女性、のゆりは卓哉と結婚して数年経つが、ある日、卓哉が同僚と不倫していることを知ってしまう。卓哉から離れられないのゆりはいつまでも待ち続けるが卓哉は帰ってこない。それがある日、転勤とともに・・・。

っていうお話です。のゆりがどう成長していくのか、これがなかなかおもしろかった。でも、川上弘美作品にしては卓哉って男がひどい男すぎる、って思っちゃいました。とびっきりいい男だとか、どうしようもない男だけどどこか憎めない、そんな男が多かったと思っていたんだけどなぁ。まぁだからこそ、のゆりの成長がしっかりと読みとれたのかもしれないですけどね。

久しぶりの川上弘美でしたけど、久しぶりだからこそか、とってもうれしく、楽しくなっちゃいました。こんなんだから川上弘美はやめられないんだよなぁ。実はもう一冊買っちゃったのです。これも楽しみです。今日は読み終わるまで寝られませんね(笑)




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2008年05月22日

陸の海賊-コナン・ドイル

「陸の海賊」 コナン・ドイル

陸の海賊こんばんは。僕はいつまでも逆上がりのできない小学生でした。未だにできません。逆上がりができなくたって、ちゃんと生活はできるけど、子供ができて、お父さん教えてよ、なんて言われた時のために世の中のお父さんは練習しちゃうんでしょうかね。そのためにもおなかのお肉を少し落とさないとだめですかねぇ。

本が好き!経由でいただいた、コナン・ドイル作品です。小学校の時、学校の図書室で借りてきた「シャーロック・ホームズの冒険」で挫折して以来のコナン・ドイルです。逆上がりは克服できないかもしれないけど、コナン・ドイルぐらいは読んだことがあると、息子に胸を張っていいたいですものね。

といっても、ホームズもでてこないし、あまり楽しめなかったのも事実です。てっきりコナン・ドイルは探偵小説ばっかり書いているものと思い読み始めたのも失敗でした。読み始めて、謎はなんだろう、とどきどきしながら読み始めて、謎がでてこないまんま、短編の一作目が終わって、初めてこれはミステリじゃないって気付いたわけです。

じゃあなにがテーマかというと、スポーツです。ボクシングやクリケットなど、当時のイギリスで盛んだったスポーツがテーマに取り上げられています。かといって、クリケットのルールもあまりよくわかっていないので、随分ひどい想像をしながら読んでいったんですけどね。

他にも海賊の船長の話なんかがあって、これが一番動きがあって楽しめたかもしれませんね。

というわけで、小学校の時以来の挑戦で克服してみたわけですけど、あまり実になっていないですね。これじゃあ、ドイルってどんなお話なの?って聞かれてもうまく答えられないですものね。そんな時は川上弘美や絲山秋子を紹介してお茶を濁しておこうかしら。でも、それを読んで、ひどい男でも生きていけるんだって思われても困っちゃいますかね。




陸の海賊
  • コナン・ドイル著、北原 尚彦編、西崎 憲編
  • 東京創元社
  • 924円
Amazonで購入
書評/歴史・時代(F)


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2008年05月21日

袋小路の男-絲山秋子

「袋小路の男」 絲山秋子

袋小路の男こんばんは。今日も電車に乗ってかわいい女の子を見つけて、同じ駅で降りた彼女の後にくっついてエスカレーターを登り彼女のきれいな足を眺めていたkbbです。

そんなのと比べたらかわいそうですけど、どうしようもない男とどうしようもない女を描くのがうまい絲山秋子です。ところで、今までなんの疑問も持っていなかったんですけど、絲山(いとやま)秋子はちゃんと表示されているんですかね?糸の旧字で糸を二つ並べた漢字らしいですよ。

指一本触れないまま男を12年間思い続ける女。入院した彼のために週末毎に新幹線を使って大阪からやってくる彼女。

こういう女が男をだめにするんですね。というか、絲山秋子は男心というか、オレ心をよくわかってらっしゃいますね。

彼女の家に来て、最初にしたのは冷蔵庫を開けること。夜中に電話してきて、切るときに、「そろそろ寝なさい」という男。

絲山秋子ってもしかして僕の友達なんでしょうかね。

僕がやってきたことをよく知っていらっしゃる。ちゃんと、今は反省していますよ。たまに飲んだときに人恋しくなって夜中に女の子に電話してしまうこともありますけどね。

この長さが僕には一番合っているのかもしれないですね。80-100ページぐらいの長さだと安心して読み始められるし、読み終わってもちゃんと心の中に何かが残っている。そんな長さを書く絲山秋子が最近大好きになっています。でも、でも、川上弘美のこともちゃんと忘れていませんよ!




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2008年05月20日

ますの。 枡野浩一短歌集-枡野浩一

「ますの。 枡野浩一短歌集」 枡野浩一

ますの。枡野浩一短歌集
一時間 並んで食べる ラーメンを 口に入れると 広がる寂しさ

こんばんは。随分と不格好な短歌になっちゃいました。
ラーメン屋に一時間並びながら考えて、15分後にニンニク臭い息を吐きながら完成させてみました。

枡野浩一の作品を読むと、なんとか自分でも詠んでみたくなっちゃいます。そんな枡野浩一短歌集です。タイトルが「ますの。」だなんて、なんか潔いですね。むしろビックリマークをつけたくなっちゃいますね。「ますの!!!!」ってね。

開くとビックリするんですけど、フォントがとっても大きくて、文字が力強い。そんな文字で

話し手を まぬけに見せる 手法1 「ボク」や「アタシ」はカタカナで書け


なんて言われると、そうなんだよなぁ、って強く頷かされてしまいますね。

人をよく見ているなぁって思う歌がいっぱいあってそれをたった33文字の歌にするのはすごいですよね。人が一人電車の中で座っていても、たった33文字には表せそうにないですもの。きっと人を見てどこかにフォーカスしてさらにフォーカスしてやっとつくれるのが歌なんでしょうね。

最後に気に入った歌をいくつか。

悪口は裏返された愛だけど愛そのものじゃないと思った

この夢をあきらめるのに必要な「あと一年」を過ごし始める

塩酸をうすめたものが希塩酸ならば希望はうすめた望み

イヤホンは耳をふさいで考えが生まれることを防ぐ避妊具






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2008年05月19日

勝手にしゃべる女-赤川次郎

「勝手にしゃべる女」 赤川次郎

勝手にしゃべる女こんばんは。

久しぶりの赤川次郎です。中学、高校の時にいっぱい読みましたけど、買いに行くたんびに新しい作品が2-3冊でていていやになちゃった赤川次郎です。ショートショートということで、星新一を思い浮かべながら読んだのですけど、人が違えば作品も当然違いますね。星新一の方が救いのない作品が多い気がしました。赤川次郎はきっと優しすぎるのかもしれないですね。

結構オチがわかってしまう作品も多かったんですけど、オチがわかっていながらおもしろかったのが夫婦喧嘩。結婚して最初の夫婦喧嘩で自分の立場をわからせないと今後が大変とばかりに周りの友人に聞いて回る新婦。いざ喧嘩になったときに旦那のとった行動はって感じです。これだけでもオチがわかっちゃうかもしれないですね。

この本。古本屋で買ったんですけど、はさまっていた新潮社の広告が1986年のもの。もう二十年以上前の作品なんですね。その広告に載っている作品も知らない人が多かったり、遠藤周作編の作品があったりします。随分きれいな本だったので最近の作品かと思っていたんですけど、こんな古いのが挟まっているとなんだかタイムスリップしてきたような感じですね。

二十二年前、自分が何をしていたかなぁなんて考えてみるんですけど、小学校低学年の頃の記憶がない。どんどん幼い頃の記憶がなくなっていっています。忘れたい記憶しかないのか、それともお酒とタバコの影響なのか。今、この瞬間の記憶もいつかなくなってしまうかも、って考えたらなんだか寂しいですね。いつか忘れてしまう物なら、今のウチにかわいこちゃんとデートしまくるべきですね。



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2008年05月18日

ジョッキー-松樹剛史

「ジョッキー」 松樹剛史

ジョッキーこんにちは。今テレビで「ウチくる」を見ていてびっくりしています。あの美人の江口ともみの旦那がつまみ枝豆!美女と野獣カップルってこういうのをいうんでしょうね。世の中にはなんでこの美女とこんな男が!?って思う人を見かけますけど、まぁ外からみただけではわからないことがたくさんあるとは思いますけどね。
それにしても江口ともみは愛敬のあるかわいいタイプなんですね。この子は昔からモテたんだろうなぁって思っちゃいました。もっと早くに出会えていたらよかった。って知り合いでもなんでもないんですけどね。

そんな外から見えない世界の競馬の世界がうまく描かれているのが今作の「ジョッキー」です。小説すばる新人賞を受賞している作品のようです。

騎手の八弥(はちや)が主人公です。なんだか犬に呼びかけているような名前ですが、これでも立派なフリーの中堅ジョッキー。といっても、不器用で自分の信条に逆らえない八弥は騎乗機会にぜんぜん恵まれずつかつかの生活をしています。それでもちゃんと恋はしているようで、厩務員や女子アナと相手には事欠かないようです。でも、八弥はうぶなところがあって、自分の恋心をどこかにおしやってしまったり、相手の気持ちに気付けなかったりと苦労しそうな男ですね。

読み終わってみると、どうしてこの著者はこんなに競馬の世界にくわしいのだろうかと不思議に思ってしまいました。厩舎での生活やレース中のジョッキーの心理、心境。馬主との関係。全てが見てきたかのように書かれています。まぁ小説なんて見た来たような嘘を書く物なんでしょうけど、ここまでディテールにこだわって書いてあるとどんどん引き込まれてしまいますよね。

でも、競馬に興味のない人には全然手に取られない作品なんだろうなぁ、って少し悲しくもありますけどね。知らない世界を知るのはとっても楽しいんですけどね。ということで、どっかに僕の知らない世界を教えてくれる江口ともみのような美人さんいませんかね。




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2008年05月15日

村上朝日堂の逆襲-村上春樹 安西水丸

「村上朝日堂の逆襲」 村上春樹 安西水丸

村上朝日堂の逆襲こんばんは。昨日の記事に村上春樹の新潮文庫2番目がなくて云々なんて書きましたが、あの記事を書いて本を本棚にしまおうとすると、なんとそこには!村上朝日堂が2冊になっちゃいました・・・。なかったのは1の「螢・納屋を焼く・その他の短編」みたいです。ってかこれも読んだ記憶があるんですけどね。で、昨日もう一度みなおしてみたところ、「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」がない。どこにいったんだろうか。読んだ気になってみんなと話していたけど実は読んだことのないものだったのか。だんだんと自分の記憶に自信がもてなくなってきました。(ノД`)シクシク

さて、今日の作品は読んだこと無かったです。きのうの「村上朝日堂」の続編ともいうべき、「村上朝日堂の逆襲」です。二日続けてエッセイを読むと頭の中がハルキになっちゃいますね。ってあんな文章も内容もかけないけれど・・・。

日常の出来事、夢、酒、マラソン、女。そんなところが彼の視点で描かれているんですけど、奥さんとの関係がなかなかつかみ所がないように思えました。こんなこというとカミさんにあとから言われるとか書いておきながら、少し距離をおいたつきあい方をしているようにも見えます。ひと言で言えば、素敵な関係って感じですね。べたべたせずお互いを尊重しているんだけど、ちゃんとお互いを気にして生きている。そんな関係なかなか作れないですものね。

だから村上春樹の小説にでてくる女性は美人さんばっかりなんでしょうかね。緑ちゃんも直子も島谷さんも百パーセントの女の子も全部奥さんがモデルだったら素敵ですよね。

でもそれを読んだ彼女はどう思うんでしょうかね。自分だと思って読むんでしょうかね。それとも嫉妬の炎にこがされながらも、読み続けるんでしょうかね。その辺の観点から書いてある小説があればなかなかおもしろそうですね。

なんだか村上春樹の小説、それもおそろしく長いやつを読みたくなってきました。なんにもしないでいい週末あたりに世界の終わりでも読んでみましょうかね。




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2008年05月14日

村上朝日堂-村上春樹 安西水丸

「村上朝日堂」 村上春樹 安西水丸

村上朝日堂どうも、こんばんは。普段からエッセイは読まないとか言っています。村上春樹の「走ることについて語るときに僕が語ること」を読んだときも、もう二度と読みたくないって言った気がします。

でも読んでしまいました。村上春樹のエッセイ。古本屋でこの続編「村上朝日堂の逆襲」と一緒に売っていたから・・・。本棚を整理していて、村上春樹の新潮文庫の2作目がないことに気付いて、それがこれだったってわかったから・・・。
あぁ、自分のいい加減さにあきれます。

でも言い訳させてもらえれば、まだまだ三十代の頃の村上春樹の書いたエッセイなんです。まだ彼自身が出来ていないときのエッセイなんです。

だから、だから。っていいわけになっていないですね。

正直に言えば、楽しんじゃいました。彼の普段の考え方や生活。もうマラソンを始めていたとしても、そこまでストイックさがエッセイには著されていない。それよりも、彼の日常に関する見方がよくでている。たとえば関東に住んでいるのに、関西のテレビ番組表を毎週見てしまうとか。そういったことがよくでていて、これはこれで、彼の小説を読む上での参考になると言わざるを得ない。

安西水丸の絵が彼の文章にいい味をつけていて素敵でしたよ。

それにしても、どの文章にも既視感を覚えてしまうのはなぜでしょうかね。
電車の切符を無くさないために耳にいれる村上春樹の話を読んで、そういえばこれを読んで自分もやった記憶がある。ということはこのエッセイを昔によんでいるわけで、このエッセイが本棚にないのは、自分のいい加減さからきたものだった・・・。そんなことがよくわかったエッセイでした・・・。「・・・」が多いのは気のせいですよ、きっと・・・。




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2008年05月13日

メリーゴーランド-荻原浩

「メリーゴーランド」 荻原浩

メリーゴーランドこんばんは。サックスを習い始めたと書きましたが、先日の日曜日の練習で曲を吹かせてもらったんですけど、リズムがとれない・・・。まったくだめ。頭の中でも、その人が吹いているのもわかる。口ずさむことだってできるのに、自分が吹く段になると、ぜんぜん違うリズムができあがる。これはもうどうしようもないのか、と少しあきらめムードです。音がでないのも、指の動かし方がわからなくなるのも、練習次第だとは思うけど、リズム感がないのは、これはもうどうしようもないですものね・・・。

そんなのとは少し違うけど、東京をあきらめて田舎の市役所に転職した三十代が主役の「メリーゴーランド」です。荻原浩ですね。田舎のつぶれかけ寸前のテーマパークを建て直すように言われた啓一は・・・って感じで物語が進んでいきます。最初はうまくいくんですけど、どんどん横槍がはいっていって、最後にはとんでもない邪魔がはいり、そして啓一が選び取った行動とは!?

読みたくなったでしょ!?(笑)

こういう広告代理店業的なテーマを書かせたらやっぱり荻原浩はうまいですよねぇ。長年そういう会社に勤めていただけのことはありますね。その業界のおもしろい慣習や人々なんかいっぱいでてきますものね。アリスをテーマにプレゼンをするロリコンの男なんて一度酒場で飲んでみたいなぁ。結構話が合ったりしたら恐いですけどね(笑)

いろんな壁があって、それを乗り越えるのも一つの手ですけど、横周りしたり、ぶち壊すのも手かもしれませんね。横にまわってみたら高さはあったけど、案外短かったなんてことあるかもしれませんし、叩いてみたら素手でも割れちゃったとかありそうですねものね。そうだ、今度うまくいかなかったらあのサックスをぶち壊してみようか。なんてこと言ってるのがばれたら二度とさわらせてくれない可能性が大なので、ここらでやめときますね。

あぁ、サックス吹きたいよー。




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2008年05月11日

喫茶店で2時間もたない男とはつきあうな-齋藤孝 倉田真由美

「喫茶店で2時間もたない男とはつきあうな」 齋藤孝 倉田真由美

喫茶店で2時間もたない男とはつきあうなこんばんは。突然ですが、サックスを習い始めました。といっても、ヤマハ音楽教室に行くとかってわけじゃなくて、サックスをやっている人に個人授業を受けています。夕暮れ近くの砧公園へ行き、街頭の下でサッカーをやっている親子を横目に見ながら、ド、レ、ミ、ファ・・・の音をだす練習・・・。まぁ何事も基本が大事ですからねぇ。最初からかっこいいジャズを哀愁漂う音色で吹ける人なんているはずがありませんものね。っていうか、四分音符と八分音符の違いもわからず、四分の三拍子と八分の六拍子を約分すれば同じじゃない?といって冷たい目で見られるほど、音楽的知識はゼロなので、まずはその辺であきれられてしまうんですけどね。

今年は背中で語れる男を目指すと書きましたが、飲み始めるとどうしても口が止まらないので、サックスで語れる男になる!を目標とすることにします。ってここまで言えばやっぱりやめました、なんてことにならないと飽きっぽい僕は思っているんですけど、どうなんでしょうかね。ってか、喫煙の公約を守らなかった前例もあるわけで・・・。まぁがんばります。

というわけで、明治大学の教授で最近いっぱい本をだしている齋藤孝と雑誌SPAで
「だめんず・うぉ〜か〜」を連載している倉田真由美の共著「喫茶店で二時間もたない男とはつきあうな」です。

明治大学の偉い学者さんが、童貞だの、処女だの、セックスだのって言葉を繰り返し述べている希有な本です。

この本でも触れられているんですけど、齋藤孝の「偏愛マップ」っていうのが結構使えそうです。自分の好きな物をA4ぐらいの紙にただ書いていくだけなんですけど、けっして系統立てて書く必要もなく、頭に浮かんだものをどんどん書いていきます。犬のとなりにフィギュアやガンダムと書いてもいいわけです。これを合コンなどの場面で初対面同士がお互いに見せあって、話のネタにする。これならネタに困ることもないし、考えられないような接点なんかもみつかるから大変使える、ということでした。それに長いつきあいをしている二人でも、お互いの考えていることや見ていることがよくわかって、そういう風にも利用できる、っていうことでした。今度よく飲みにいく友人とやれば新しい発見とともに、新しい恋心が!なんてことにはなりそうもないですけどねぇ・・・。

で、まぁこの本の結論としては、タイトル通り「喫茶店で二時間もたない男とはつきあうな」ってことでした。喫茶店で二人向かい合ってコーヒー一杯ずつで二時間話をできる男なんてなかなかみつからない、とも書いてあってその見つけ方は書いてくれていないので、結局どうすればいいの!?なんてハニワ顔にもなってしまうんですけどね。

でも、おもしろいことが書いてありました。体が快感を感じる体の交換は男の性的能力の減退や、年齢による苦痛などを考えると一生できるものではない。それに比べて脳が快感を感じる、言葉の交換は死ぬまでできる。だからセックスの技術を磨くよりかは、絡むような会話のできる男を見つけたり、そのためにの技術を磨いた方がいい、なんて書いてあって、そうだな〆(._.)メモメモって思いました。

まぁこの本を読んでも、口べたの僕は喫茶店で二時間もたせることなんて絶対できやしないと思っているので、サックスを吹いて女性に語りかけることにします。うまくなれば二時間ぐらいなら吹いていられそうですものね。その前の長時間吹いても口のまわりが筋肉痛にならないように鍛えないといけなさそうですけどね。




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2008年05月07日

バッテリー3-あさのあつこ

「バッテリー3」 あさのあつこ

バッテリー3こんばんは。飲み過ぎたのにぜんぜん二日酔いになりませんでした。それだけでうれしいですね。こんなよく晴れた日で布団を干してパタパタとする音が聞こえている平和な一日なのに、せんべい布団の中でうなっているのはつまらないですものね。

さてゴールデンウィーク最後の夢は映画「スピード」バリのアクション大巨編でした。高さ制限を無視して屋根をがりがりと擦りながら右折する小田急バスに乗っている僕はなぜか車内の中学生たちとなかよくなっています。不思議なことに三年生はみんな男、一年生はみんな女の子でした。その中の一人の女の子のメールアドレスも知っていて、車内でメールをやりとりするような仲のようでした。坂道を疾走する車内では三年生が騒ぎ出します。このままだと午後の定期試験に間に合わないと。女の子たちはみんな心配そうにしておろおろしています。一人の女の子が、どうにかならないかしら?、と僕にメールを送ってきます。いろいろ考えたけど、僕にはなにもしてあげられなかった、と思っていたら男の子がまわりにいません。すでにバスから降りたようで、女の子に聞くと、その子の親が車で迎えに来ていたようです。結局、僕はなんの役にもたたなかったようです。そんなハリウッド映画のような大団円を迎えて、ラストシーンはその女の子たちにむかって、漢字は読めなくても、漢文の書き下し文は読めるようになっていた方がいいと説教くさいことを言っていました。その女の子は漢文の本がたくさんおいてある本屋さんの娘だったというのに。

話のつながらなさや、飛び方が夢って感じがしますねぇ。わけのわからない夢でしたけど、起きてみると顔が痛いので、にやつきすぎていたことは確かですね。

そんなかわいい子がでてくればもっといいのに、と思いつつ、バッテリー第三弾です。天才野球少年、巧は野球部内で徐々に自分の実力をまわりに認めさせていきます。部活動停止になってしまって最後の大会にでられなかった三年生のために画策する監督。そのために活動停止明けに部内で紅白戦を行い、校長に認めさせようとするが、校長の冷たい態度。なんやかんやで強豪校との試合を行えるようになったのに、一番大切にしなければならないはずのキャッチャー、豪との間に亀裂が・・・。

っていうあらすじです。なんだかだんだんとご都合主義的な部分も見えてしまったんですけど、まぁそれはしょうがないですか。六巻で完結ということで折り返し地点にやってきましたね。この文庫には巧の弟、青波の視点で描かれたサイドストーリーも掲載されているんですけど、これは村山由佳の「おいしいコーヒー」シリーズのようですね。

ここまで来ると最後まで読みたくなるのが人ってものですね。はやく続きをよんでしまいたいと思います。ってまだ手に入れてもいないんですけどね。こうやって積ん読が増えていってしまうんだよなぁ。って本の感想を書いていない!ってここに来て気付いても遅いですね。
ごめんちゃいm( __ __ )m




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2008年05月06日

椿山課長の七日間-浅田次郎

「椿山課長の七日間」 浅田次郎

椿山課長の七日間飲み過ぎて死んでしまったほうがよっぽど楽になれるんじゃないかと思うkbbです。こんばんは。短かったゴールデンウィークも、もう終わりですね。寂しくもあるけど、この更新頻度を見ればヒマだったんだろうなってのもばればれですね(笑)。

さて、人は死んだらどこへいくのか。そもそもお葬式は誰のためにあげるのか。なかなかむずかしい問題ですよねぇ。

そんな問題に答えを与えてくれる作品「椿山課長の七日間」です。曰く、天国と地獄へ行く前に役所があってそこで審査をし地獄へ行くか、天国に行くか決められる。悪いことをしたとしてもそこで講習を受けスライドを見ながら反省をして最後に赤い反省ボタンを押せば天国にいける。その役所もお役所主義そのまんまの、現世で言うなら免許試験場のようなところで、入り口で申請書をかいて矢印通りすすむと写真撮影があって、その先でそれぞれの講習室にわかれてそこで反省する。審査に文句のある人は古びた建物の別館に行って審査をやりなおしてもらう。そこで現世に七日間だけ復帰するよう要求することもできる。そして美女の体を借りて現世に戻ってきた椿山課長が見たものは!

って感じのお話です。中陰があんな役所のようなところだったらいやですねぇ。試験場にはいい思い出がないですもの。あっちへやったりこっちへやったり・・・。まぁ免許試験におちたことはないんですけどね。

この作品。ずっと前に映画「椿山課長の七日間」をみているので、椿山課長は頭の中でどうしてものほほんと話す西田敏行になっちゃうし、現世の椿山課長はため息がでちゃうほど美しい伊東美咲になっちゃうし、部下の嶋田係長はどこかひょうきんで、だけどかっこいい沢村一樹になっちゃってそれはそれでなかなか楽しめましたけどね。

映画では取り上げられなかった原作の最後の部分にはうるうるさせられちゃって、電車の中であくびをするフリなんてさせられちゃいました。さすが浅田次郎ですね。笑わせたり、はらはらさせたり、うるるさせたり、こんな風に人の感情を簡単に動かせるのなら恋愛もうまいんでしょうね、きっと。目指すは背中で語れる男じゃなくて浅田次郎か!?




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2008年05月05日

競作 五十円玉二十枚の謎-若竹七海他

「競作五十円玉二十枚の謎」若竹七海ほか

競作五十円玉二十枚の謎こんばんは。近くの公園で女の子三人が繰り返し繰り返しかけっこをしていました。20メートルぐらいだったかな。なんどもなんども同じところをいったりきたりしながら。誰が一番早いっていうこともなかったんですけど、どの子もまっすぐ前をむいてそれはもう一生懸命に走っていました。もしかしたら初恋の男の子を誰のものにするかって争っていたのかもしれないですね。この競争で勝った人があの男の子を奪って、他の二人はだまってそれを祝福する。そんな約束事があったのかもしれませんね。

そんな風にどんぐりの背くらべのような「競作 五十円玉の二十枚の謎」です。ドングリの背比べっていったらプロの作家さんに失礼でしたね。訂正してお詫び申し上げます。

出題者が若竹七海。それに回答するのがプロの作家7人。雑誌で募集して応募してきた素人6人です。プロの作家さん、もっとがんばれー。素人の方がよっぽどおもしろかったぞー。

問題はこうです。若竹七海は学生時代に本屋さんでアルバイトをしていました。そこにある日、どこにでもいるようなうだつのあがらない中年のおじさんが五十円玉二十枚を持ってやってきます。レジにいる若竹七海に千円札に両替をするようにお願いをします。そんな注文なかなかない若竹七海はとまどいながらも千円札を渡します。中年の男はそれをひったくるように急いでお店をでていきます。それから毎週のようにその男はやってきて両替を頼みます。毎回五十円玉二十枚をもって。

1. この男はなんのために毎週五十円玉二十枚を両替するのか。
2. そもそも、この男は買い物をしてお釣りでもらったとしても毎回1枚しかもらえない五十円玉を毎週二十枚もどうして集めることができたのか。

この問題に作家さんが答えるわけですが、似たり寄ったりの答えが多かったりしていますね。男は大道芸人で集まった五十円玉を両替するのだとか、昭和何年製の五十円玉が欲しいから集めては両替を繰り返しているんだとか、五十円玉を使って模型をつくっていたのだけれどよんどころない事情でその五十円玉を使いやすいように千円札に換えているんだとかね。

そのなかでもなかなかおもしろかったのは笠原卓と阿部陽一の作品でした。笠原さんのは上にあげた一つを回答として使っているんですけど、それでもほろりとくるラストでした。阿部さんのはそれすらも全然つかっていない、ミステリ風にまとまっていてそうだったのかぁって思わせてくれました。まぁなんにしろそこら辺の人をみて、なんでそんなことをしているのか理由を考えろってのも難しい話ですよね。

冒頭のかけっこをしていた三人組だって初恋の人を争っていたわけではなくて、50往復ぐらいすると黒魔術の魔法が発動するそんな理由だったかもしれないですしね。もしくは地中のもぐらと競争していたとか。これのほうが女の子としてはほのぼのとしていていいかもしれないですね。




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2008年05月04日

世にも奇妙な物語 小説の特別編 遺留品-勝栄 中村樹基 橋部敦子 山内健司

「世にも奇妙な物語-小説の特別編 遺留品」 勝栄 中村樹基 橋部敦子 山内健司

世にも奇妙な物語-小説の特別編 遺留品こんばんは。先日の映画の日に見てきましたよ。「死神の精度」(小説の感想はこちら)。もう公開終了間近で東京でやっている劇場は二つだけという遅ればせながらの鑑賞でしたけど、見に行ってよかったぁ。仕事帰りに8時半の回をみるのは次の日を考えると少し憂鬱になってしまいましたけど、終わったときには涙を流していましたよ。金城武は続編を期待しているようなので、つくって欲しいですね。といっても、小西真奈美はもうでてこないんでしょうけどね。それじゃあつまらない!なんてわがままですかね。

でもこの映画、主演は小西真奈美ってことになっていると思うんですけど、映画の中の存在感で言えば富司純子が主役だったんでしょうね。もう63歳とは思えない姿勢の良さと肌のきれいさ。彼女がアップになるたんびにため息がでてしまいました。こんな歳の取り方をする女性とずっと一緒にいられたら、10代、20代、30代、40代、50代、60代、70代とどの歳になっても変わっていく女性の良さを全部手に入れられるんですものね。

というわけで今日の作品です。「世にも奇妙な物語」です。原作を集めたのかとおもいきや、ノベライズもあるみたいですね。そういえば先日テレビでやっていましたね。「世にも奇妙な物語」。スマップ特集かなんだか知らないけど、スマップのメンバーがでていましたね。でも、この番組、そんな人気者に頼らなくても十分視聴率の取れるドラマだと思うんですけどね。深夜にやっていたのはもう十何年前になるんでしょうかね。この番組からでた監督さんはいっぱいいますものね。たしか岩井俊二もいくつかつくっていたはずだし、映画「死神の精度」で長編映画のデビューをした筧昌也の「美女缶」という作品も放映された気がします。スマップなんてでてきたら見なくなる、僕みたいなひねくれものが多いと思うんですけど、どうでしょうかね。

4編の短編が収録されているんですけど、どれも世にも奇妙な物語のテイストがでていて、楽しかったです。お笑いあり、サスペンスありって感じですね。

夜汽車で弁当を食べ続けるって作品があるんですけど、これに原作があったのが一番の驚きでした。泉昌之の「かっこいいスキヤキ」に収録されている"夜行"という作品ですって。こんなのどういう小説だったんだろうか、って気になり始めています。その小説の世界を知るためにも夜汽車にのって弁当を食べなければ。そうだ京都にいこう。ってどうですかねぇ。どうせ向こうについたら寂しくなってとんぼ返りしちゃうんでしょうね。(´(・)`)クマッタナー




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2008年05月03日

どしゃ降りでダンス-新野剛志

「どしゃ降りでダンス」 新野剛志

どしゃ降りでダンスこんばんは。昨日は取り乱してしまってすみませんでした。よくわからない文章でしたね。自分にもよくわからないことだったんです。女の子のこともよくわからないけど、自分のこともよくわからないですね。

というわけで、どしゃ降り(というほど降っていませんが)の今日にぴったりの「どしゃ降りでダンス」です。タイトルに惹かれて買った作品で、まったく読んだことのない著者でした。というわけでご多分にもれず短編集です。

著者プロフィールによると「自分にイヤ気がさし」会社にも実家にも黙って失踪。ホームレス生活をしながら原稿を書き江戸川乱歩賞をとった人だそうです。

なんだかとっても「男」を描くのがうまい人のようですね。しかもスジを通そうとする不器用な男。「背中で語れる男になる」を目標にする、なんて言っているおしゃべりな僕とは対局にありそうな人たちです。

みんな酒飲みでタバコ吸い、困っている人がいたら放っておけなくて、それでよけいなことに足をつっこんでしまう。そうなっても途中で投げ出すことができなくて、最後まで果たそうとする。普通は途中で引き返すんですけどね。めんどくさいことをいいわけにしたりしてね。
雰囲気がちょっぴり浅田次郎に似ている作品でしたね。長編を読めばその感覚が正しいかわかるかもしれませんね。

今度使えるセリフが書いてあったのでここにメモしておきましょう。

居酒屋好きの女に、悪いのはいない


この言葉でどなたか口説けないですかねぇ。そうすれば安くつき合えるんですけどねぇ。安っぽい女は嫌いですけど、金のかかる女はもっと嫌いですからねぇ。




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2008年05月02日

心に水をやり育てるための50のレッスン-廣瀬裕子

「こころに水をやり育てるための50のレッスン」 廣瀬裕子

こころに水をやり育てるための50のレッスンなんかおかしい。最近おかしい。ここ二週間ぐらい自分がまとまってない。

人と会いたいくせに会いたくない。人と飲みたいくせに、一人で飲んでいたい。誰かと話していたいくせに、早く家に帰りたい。かわいい女の子と差しつ差されつしたいくせに、一人で背中を丸めていたい。

二週間ぐらい前からどうもおかしい。誰とも話したくない。誰と話しても家までの道で自己嫌悪がひどくなる。さんざん飲んできたくせに、家でまた飲み直す。でもぜんぜん酔えない。というか、アルコールが体を通過するだけな気がする。

こんなことおかしい。かわいい子にお酌されても居場所がない。人と楽しい話をしているはずなのに、笑っている自分の後ろに冷静な自分がいて、そいつの顔色ばっかりうかがってしまう。

こんなときだから、こんな本をよんでしまったんだろう。わかりやすく、直截な言葉で書いてある。こうしたら楽になれる。こうしたらいいよ。こうすればいいじゃない。

どの言葉も空虚に聞こえる。そんなことはわかってる。でも今のこの気持ちをどうにかしてくれ。お酒を飲んでも忘れられない、寝てもどこにもいかない、この気持ちをどうにかしてくれ。

人は誰かのために生きているわけじゃない。自分のために生きているだけなんだ。そんなくだらないことが頭をかけめぐる。でも自分のためだったとしても生きていかないといけない。

こんなこと書いているなんてやっぱりおかしくなっているのかもしれない。

作者の廣瀬裕子さん、ごめんなさい。この本を読んで、決してこういうことがいいたかったわけじゃないんです。作者に向かってこんな言葉もいいたかったわけじゃないんです。自己矛盾。それが自分を壊していく。壊れていく自分はなにものだったのか。自分はどこへ行くのか。わからない。

生き方はお任せします。死に方は任せてください。


今日見た映画のキャッチコピーです。
そんなやつらにまけてたまるか!

なにをおっしゃるうさぎさん。

そんな昔から口にしてきた言葉がぐるぐるとまわる。




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2008年05月01日

バッテリー2-あさのあつこ

「バッテリー2」 あさのあつこ

バッテリー2こんばんは。もう五月ですね。もうすぐ今年も半分経とうとしていますね。

さて中学生の成長が描かれた先日のバッテリーの第二弾です。中学入学前に出会った、キャッチャーの豪とともに中学に入った巧は当然のことながら野球部に入ります。そこで出会った監督は徹底管理を行い、野球部をそこそこ強豪と呼ばれるところまで持っていきました。そして彼は学校の生活指導担当教諭でもあり、生徒みんなからおそれられています。上級生からの嫌がらせや監督の言葉に負けずにきた、巧は果たして試合に出場することができるのか!

なんてあおるような書き方をしてみましたが、まぁ楽しめましたよ。やっとお話がすすんでだんだんと作者もリズムに乗ってきたのかしら、そんな気がします。

それにしても、巧の通う学校は、毎週服装検査が校門の前にあり、それにひっかかった生徒の名前が校内放送で呼ばれたり、クラスごとに持ち物検査があったりとなかなか厳しいですね。それにオトナってずるいって思わせるのが、その服装検査や持ち物検査がクラス毎に選ばれた風紀委員が主催して行われるということ。でも裏側ではちゃんと先生がそれを支配しているという。自主的という名の責任逃れのようにしか聞こえません。

僕の通っていた中学、高校は幸いにも服装検査もなければ持ち物検査もなかったので、こういう学校って本当にあるんだぁって感じで見ています。胸ポケットにタバコをいれて職員室に行って、先生にこれなにが入っているんだ?って聞かれて財布ですって答えても、無理矢理じゃあ出して見ろなんてことにもならない、そんな学校でしたね。ってそんな学校だから、高校生なのにタバコを持ち歩いている生徒がいるんだ、なんていわれちゃうかもしれませんね。

でも、どんな環境でも一定の割合で悪いやつはいるし、悪いこともいいことも経験しておかないと無菌室のような高校を卒業して、そのあともっと悪いことに引っかかるかもしれない。借金をつくれないような高校生の時に、自分の動かせるお金の範囲内でパチンコ屋に行きそれで飽きれば大きくなって消費者金融に借金をこさえてまでギャンブル狂いになることはないと思うんですよね。高い勉強代でしたけどね。

まぁそんなこんなで巧はどうなってしまうんでしょうかね。さっきの煽りの文章はそのまま今の僕の気持ちを表しただけだったんです。ごめんなさい。



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posted by kbb at 08:03 | 東京 🌁 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小説・エッセイ ア行

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