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2008年07月01日

生物と無生物のあいだ-福岡伸一

「生物と無生物のあいだ」 福岡伸一

生物と無生物のあいだこんばんは。ここに自分が存在しているのはなぜか。そんなことはお酒を毎晩補給してなくなったら、また入れる。そんな風に思っているわけで。まぁ普段はそんな哲学的なことはまったく考えていないんですけど、たまには考えてみるのもいいかもしれませんね。

久しぶりにおもしろい科学読み物を読みました。「生物と無生物のあいだ」です。文学的な表現がそこかしこに散りばめられた読みやすい文章です。読みやすいと言っても、何にも書かかれていないっていうわけではなくいて、難しいことを易しく書いている。それって才能ですよね。

彼曰く、今までの生物的知見によると、生物の定義とは「自己複製能力」があるってことだったらしいんです。石は自分とまったく同じものを自分で作り出すことはできない。でも、単細胞生物の大腸菌は自分とまったく同じものを(突然変異は別として)作り出せる。これが生物の定義だったといいます。

しかし、最近の知見では生物は流れの中にいる。これは結構難しい説明が必要なんですけど、簡単に言えば、生物は不可逆的な時間の中にいて、その流れに沿って二度と元にもどれない。もし、その流れに逆らってしまえば生物としては発生することすらできない。そういうことがわかってきたといいます。

おもしろかったのは、生物には相補性っていうものがあって、自分と隣り合ったものがジグソーパズルのように決まっているといいます。たとえば、人間の爪。爪はいくら切ってもいくらでものびてきますよね。それは爪に相補性があって、先端を切ったとしても、その手前にあるところにこれから生えてくる爪に対する相補性が備わっているから。でも爪の根本にある白い半月形のものを爪母といいますが、これがなくなると爪が生えてくることはないそうです。これは爪の相補性がなくなってしまったからって言えるかもしれないですね。

マウスにそれとわかる標識をつけたタンパク質を食べさせたら、体重が変わっていないのにそのタンパク質が脂肪に蓄えられていたそうです。摂取した必要なエネルギー以上のものが脂肪として蓄えられていると一般的に考えられているかもしれないですけど、常に脂肪は入れ替わっていて、必要以上だろうが、以下だろうがそれは脂肪として一度体内に蓄えられるそうです。

相補性のおもしろいところは、人間の皮膚だろうが髪の毛だろうが、爪だろうがその人間といえる存在の中身をいれている入れ物それ自体が物質の流れであるといえること。蓄えられる脂肪と同じように皮膚も爪も新しく摂取された物質によって常に作られるづけられているってことなんですね。

長くなりましたけど、ここではたと思いました。これを読んでいると、人間ってダイエットできないんじゃないかしらっておもっちゃいました。だって、入れ物それ自体が常に作られ続けるわけだし、人間の大きさは細胞の相補性によって常に同じ大きさになってしまう。どんなに材料が少なくて新しく作れなくなったとしても、材料が少しでも余ればどんどん同じ大きさに戻ってしまうってことじゃないですか?ってことは、人間の大きさって成長してしまえばほとんどかわらなくなるってことなんじゃないかしらね?

そんないいわけをしていつまでもダイエットもせずにお酒を飲み続けるのが生物というよりかは人間らしくていいでしょ?って感じで今日は終わりたいと思います。




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posted by kbb at 00:58 | 東京 ☁ | Comment(2) | TrackBack(0) | その他ノンフィクション
この記事へのコメント
はじめまして!
私も、この本読んで、すごく面白かったです。高校時代は生物なんか、全然興味がなかったのに、中高時代にこの本を読んでいたら、人生変わったかも!?
また遊びにきます!
Posted by sakura-kanade at 2008年07月01日 08:33
sakura-kanadeさん。
はじめまして!

学生のころに出会っていたら、と思うようなことっていっぱいありますよね。

僕も以前このブログにも書いたけれど、小学校の担任にネズミの解剖をしながら、「驚き」を伝えたら、当たり前でしょって言われて、あのとき違うことを言われていたらと思っています。

こんなブログですけど、是非また遊びにいらしてくださいねー。僕もお邪魔させていただきます!
Posted by kbb at 2008年07月02日 07:00
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