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2008年07月02日

菊葉荘の幽霊たち-角田光代

「菊葉荘の幽霊たち」 角田光代

菊葉荘の幽霊たちおはようございます。満員電車に乗っていて不思議に思うことがあります。これだけ肌をくっつけあっているのに誰も彼もがお互いを知らない。目を合わせることもない。むしろ迷惑に思っているのが普通でしょう。みんないらいらしているのを見ていると、もう少し仲良くすればいいのになんて思ってしまう。でも毎日毎日やっぱり同じように満員電車に乗ってぎゅうぎゅうと押し合わないといけない。まぁ同じ境遇で同じ目的地(電車の終点)へ向かっているっていうことで同志のようなものなのだからこそ、我慢できるのかもしれないですけどね。

久しぶりの角田光代です。「菊葉荘の幽霊たち」。ハルキ文庫の作品でおもしろかったのは初めてかも。

あらすじといえば、ある日友人が部屋探しをすることになったわたし。最初に少しでも不満のあるところに住むと必ず悪いことがある、例えば、突然大家に出て行けと言われたり、と友人吉元は言う。そんなわけで、街の隅々まで歩いて部屋を探しにいくのだけれど、よさそうなところは全部埋まっている。そんな時吉元は言い出す。よさそうなところは全部埋まっている。それなら住んでいる人を追い出せばいいんだ、と。そしてある日見つけた菊葉荘。そこから二人の住民追い出し作戦がはじまる。わたしは住民の一人、大学生の蓼科友典に近づく。

まず、菊葉荘がそんなにいいところだと思えなかった。なんかじめじめとしていて、立て付けが悪くて、夏は暑くて冬は寒い。路地の奥にあって吹き溜まりのようなイメージ。

「わたし」は吉元のために菊葉荘の住人、蓼科に近づくのだけれどその日には酔ったあげくに性交する。フロントホックのブラジャーをはずし、何かの競技のように胸を揉み始める蓼科。そんな蓼科を出ていくように説得しながら覚めた目で観察している「わたし」。

何回か性交したことのあるぐらいの友人、吉元のために蓼科なんかと性交してしまうことなんかあるのかしら。もし、「わたし」が吉元に恋愛感情があるとしたら、なおさらそんなことしないのじゃないかしらって思うのだけれど、どうなんでしょうかね。それとも恋愛感情があるからこそ、そこまでやっちゃうのかしらね。

朝から性交性交って普段使わない言葉を言っているけど、これは筆者の言葉なので勘弁してくださいね。

そんな風にいくつか疑問点を持ちつつも楽しめたのは角田光代の文章力、物語構成力の高さによるものなのでしょうね。澱みのない文章でどこまでも止まることのない物語が続いていきます。

もしくは筆者がどこまでも楽しみながら書いたと感じられるからなのかもしれないですね。角田光代の趣味というか、好みのようなものがいくつもでてきて、ウエスト部分にばかでかいリボンのついたワンピースがでてくるのだけれど、僕好みのかわいらしい服を少女趣味と断じてみたりと好きなことを言っています。今朝もかわいらしいワンピースを見ることだけが楽しみで満員電車に乗ろうと思っているのに。

角田光代と僕の趣味はあわないのかぁ、残念だなぁ、と思いつつもこの文章力が捨て置け無いなぁと思っています。




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posted by kbb at 06:53 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 角田光代
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