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2008年07月26日

クライマーズ・ハイ-横山秀夫

「クライマーズ・ハイ」 横山秀夫

クライマーズ・ハイこんばんは。

今日は映画を見てきました。最近イクスピアリのレイトショーがお気に入りです。「マジックアワー」もここで見てきました。安いし、すいているし、言うことないです。ということで、「クライマーズ・ハイ」を見てきました。原作を読んできたばっかりで、原作を忘れない内にと思って見てきたんですけど、失敗でした。

あの映画は失敗です。原作にでてくるエピソードが細切れになって順番もめちゃくちゃにつぎはぎされている。そんな印象しかもてませんでした。しかも、原作で象徴として描かれているエピソードも簡単に終わらされてしまって、あぁそんなんじゃないのぃ!って感じでした。

それもこれもすべて原作がよかったからなんでしょうね

御巣鷹山に墜落した日航機を追う地方新聞記者が描かれる物語。クライマーズ・ハイとはクライミングしている途中で脳内物質により恐怖をすべて忘れてがむしゃらに難易度の高い岩を登り切ってしまうこと。同じようにアドレナリンが出っぱなしの状態で日航機墜落を中心にした新聞づくりをしていく日航全権デスク、悠木。過去の遺物にすがる上司。悠木の過去につけこむ他部署の人間。どの人間もそれぞれが人間らしかったです。それぞれの目的と欲望がぶつかりあう。

部下や上司に挟まれながら日航全権デスクとして紙面づくりをしていく悠木だけど、彼自身の欲望はなんだったのか。息子との交流か。紙面づくりか。スクープか。それとも頂上にたつことだったのか。

それぞれのエピソードが積み重なっていき、どこまでも心に押し寄せてくる。久しぶりにぼろぼろと涙を流しながら一気に読んじゃいました。ページに涙が落ちてしみになるのもかまわずシャツを濡らしながら読んだ作品。

そういう作品だからこそ、映画を見て失望してしまったんでしょうね。好きな原作の映画は見にいくべきではないですね。

といっても、主役の堤真一の演技、部下の佐山を演じた堺雅人、原作でも早く死んじゃえばいいのにと思っていた社長を演じた山崎努は映画でもいやなやつでした。そんな俳優陣のうまさが救いだったかもしれません。

映画でもうまく描けていなかった谷川岳の衝立岩。原作でもうまくイメージできなかった人がいるかもしれません。そんな人のためにこんなのみつけました。

谷川岳の魔の岩壁(悲しいニュースです)

谷川岳は世界で最大の死者数を出している山だそうです。

どのエピソードもうまくはまっている。長篇作品としてあるべき姿を感じました。




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posted by kbb at 01:32 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 横山秀夫
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