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2008年08月09日

卵の緒-瀬尾まいこ

「卵の緒」 瀬尾まいこ

卵の緒こんばんは。
昨晩書いた文章を今読み返すと恥ずかしいですね。酒の力に後押しされて、勢いのままに感情を押し出して書いていますね。自己主張だけの、空虚な文章になっている気がします。

人物と適度な距離を持ちながら著者の感情が前面にでてこない。でも、それがちゃんと現れてくる。そんな文章を書く瀬尾まいこのデビュー作「卵の緒」です。

ぼっちゃん文学賞をとったらしいです、この作品。ぼっちゃん文学賞は青春文学を募集していたと思うけど、こういうのも青春文学と呼べるのかしら、と思いつつもこういう青春もありなのかしらと思わせてくれる作品でした。

主人公の育生は捨て子だ。じいちゃんとばあちゃんにも聞いても顔を背けるだけで否定すらしない。母と二人で暮らしている。母は僕のことを大好きだという。愛しているという。こんなに愛している男は他にはいないという。母がある日、上司の朝ちゃんを連れてきた。育生と同じくらい朝ちゃんはいい男だと、母は言う。

いろんな大人や大人になりきれていないような母親と生活をしながら少しずつ成長していく育生。いや、もうすっかり大人の育生がみんなに成長しているように映っているだけなのかもしれない。

最後のエンディングの言葉。ほんとうに何気ない、どこにでもありふれている言葉なのに、それでもそれが心にいつまでも残っていきます。

さすがうまいですねぇ。母親も朝ちゃんも、育生も池内君もみんな素直だし。瀬尾まいこはこういう子たちをみながら学校の先生をしているのでしょうかね。瀬尾まいこ、大好きです。

ところどころ、教員としてめくじらを立てられるような発言がでてくるけど、そういう言葉の揚げ足をとる保護者もいるんだろうなぁ、なんて思いつつ、そんなモンスターペアレンツには負けないでほしいと応援したくなる作家さんでした。




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posted by kbb at 22:49 | 東京 🌁 | Comment(0) | TrackBack(1) | 瀬尾まいこ
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Excerpt: 坊っちゃん文学賞受賞作。私にとっては2冊目の瀬尾まいこ。1冊目の「幸福な食卓」にあまり魅力を感じられなかったのだが、もう1冊、と手...
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