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2008年08月17日

ハチ公の最後の恋人-吉本ばなな

「ハチ公の最後の恋人」 吉本ばなな

ハチ公の最後の恋人こんばんは。さてこの三日間の遅れを取り戻すべく、鋭意更新中です。まとめてエイヤってやっちゃわないと、たまっていく本のプレッシャーにやられそうなんですもの(笑)

部屋の本棚に「キッチン」「白河夜船」「うたかた/サンクチュアリ」とあるのに、まったく記憶がない吉本ばななの作品、「ハチ公の最後の恋人」です。

こんな文章を書く人なんだぁ、となんだか初読の作家さんのような感じで読み始めましたけど、どんどんと話に引き込まれていき、さすが吉本ばななだなぁ、なんてまったくわかっていないくせに思ってしまいました。

宗教家の祖母から予言されたハチ公との出会い。実際にそれが起こり、ハチ公の最後の恋人となるマオ。ハチ公っていっても決して犬ってわけではなくて、立派な人間。しかもインドで里子に出されてたまたま日本に帰っている、一人の男。彼はこれから修行僧としてインドに帰る。インドで禁欲生活を送ることになるハチにとって、だからマオは最後の恋人となる。

この作品、言ってしまえば男と女の出会いから別れまでを描いた作品といえる。そこにはもちろん様々なドラマがあり、紆余曲折があるのだけれど、この二人のそれはあまり描かれることがない。なぜならば、二人が別れることは最初から決まっているから。マオはハチ公の最後の恋人になることをきめるけど、ハチがマオにとって最後の恋人になるとは祖母は予言していない。そういう言葉の一つ一つを大切に生きていくマオ。

日常が淡々と、もちろん途中に小説的なイベントも起こるのだけれど、それもさらりと描かれていて、テレビのドラマやそこらの恋愛小説のようなドタバタはない。そこがいい。無理に山あり谷ありの人生を描かなくても、そんなのは実生活にありふれているから十分ってことなのかもしれないね。それが吉本ばななの良さなのかしら。本人が公式サイトで語っているように「デッドエンドの思い出」が本人にとって一番印象に残っている作品らしいので、次はそれにしよう。噂によると、救いようのない人生が描かれているらしいのだけれどね。落ち込んじゃったりしちゃったらいやだなぁ、なんて思って積ん読中の棚からおそるおそる取り出してみることにします。




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posted by kbb at 22:52 | 東京 🌁 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小説・エッセイ ヤ行
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