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2008年09月03日

博士と狂人 世界最高峰の辞書OEDの誕生秘話-ウィンチェスター

「博士と狂人 世界最高峰の辞書OEDの誕生秘話」 ウィンチェスター

博士と狂人 世界最高峰の辞書OEDの誕生秘話こんばんは。

最近辞書づいています。

-づく・・・他の語に付いて五段動詞をつくり、そういう状態または趣になる意を表す。(広辞苑)

辞書の状態ってなんなんでしょうか?辞書の趣ってなんなんでしょうかね。ってことは辞書付いている、なんて言葉はないのでしょうかね。用例では「秋づけば〜」なんてのが書いてありますけど、これは秋の趣になるってことなんでしょうね。まぁ辞書の趣を感じる人なんてなかなかいないのかもしれませんね。

前回の記事も辞書についてでしたけど、今度のも辞書についてです。しかも世界最高峰の辞書と言われているOxford English Dictionary。一応大学で英語学を学んでいたので、この辞書についても勉強しましたよ。歴史言語学とかの最初の授業とかでこの辞書が取り上げられるぐらい今では歴史言語学や英語学でははずせない存在になっている辞書ですね。この辞書の特徴はその単語がどの時代に最初にどういう意味で使われたかをしっかりと収集して載せること。英語なんて結構若い言葉だから、最初の用例が書物となって残っているからこんなことができるのでしょうね。

こんなのを特徴としているだけあって、この辞書を作るには時間がかかります。だって英語で書かれた書物を本が存在しているものは全て読み、その上でその用例を探してこなければならないのだから。そんなことをやって最初の構想から70年の歳月を費やして作られたのがこの辞書なのです。

そんな辞書を作り上げた二人の男を描いたのが今回のノンフィクションです。主役の一人はマレー博士。貧しい家庭に生まれながら博学な彼は独学で数カ国語を操れるようになります。

もう一人の主役はアメリカ生まれの富豪、マイナー博士。博士といっても、彼はどっかの学校で教授をしていたりするわけではありません。イギリスで殺人事件を起こしてある地方の精神病院に死ぬまで強制入院させられている患者だったのです。

そんな二人の出会い(といっても手紙だけですけど)から辞書が編まれていく過程。そして二人が実際に会う様子などが描かれていきます。

二人の男の困難な仕事に挑む物語とも読めるし、もちろん辞書の完成までの道のりを描く良質のノンフィクションとも読めます。精神を患った男の悲しい生涯とも読めます。「事実は小説より奇なり」なんて言いますけど、こんな物語があるからそんなこといわれるのでしょうね。さすがの小説家もこんなことなかなか思いつけないですものね。

「辞書づく」なんて間違った言葉を平気で使ってしまう僕です。日本語を知らないのだから仕方がないとあきらめてもいいものなのでしょうかね。それともこの二人のように良質の日本語を読むために本の海に漕ぎ出した方がいいのかもしれないですね。




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posted by kbb at 22:06 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | その他ノンフィクション
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