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2008年09月11日

裁判長!ここは懲役4年でどうすか-北尾トロ

「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」 北尾トロ

裁判長!ここは懲役4年でどうすかこんばんは。

ニューヨークに飛行機がつっこむというものすごい映像が飛び込んできてから7年も経ちましたね。
そんな日に三人の死刑が執行されましたね。人間の命がいかにたやすく絶たれるかっていうのがよくわかる日になりそうです。

人間の命が人間によって裁かれるところ、それが裁判所です。そんな裁判所の傍聴記が今回の「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」です。北尾トロという人の作品です。

量刑相場といわれるように、人を三人殺せば死刑で、二人なら無期懲役というようにパターン化されているのが現状の裁判のようです。加害者にもそれぞれのドラマがあり、それが情状酌量という形で判決に反映されているかのように見えますが、やっぱり裁判官も人の子。どうしても前例を踏襲したくなるのでしょうね。

そんな裁判の傍聴経験からこんなタイトルになったのでしょう。北尾トロ自身も判決はだいたいわかる、と言っています。

まぁそうはいっても、裁判所で裁かれるものは殺人ばかりではなくて、離婚の民事調停であったり、チンケな窃盗であったり、痴漢であったりするわけで、そこには微笑ましいというか、思わず通ってまで傍聴したくなるような事件がいっぱいあるそうです。

朝一で裁判所まで行ってその日の裁判の予定を調べる。猥褻関連の事件などはスケベ心丸出しでまっさきに予定に入れる。そんな風に通う傍聴マニアとも呼べるような人が世の中にたくさんいる。そんな人たちの生態まで描かれていて、作者自身もそのマニアの一人のはずなのに、他人事のように描写している。

日本の裁判所ではそういった悲喜こもごものドラマが繰り広げられているわけですけど、よくよく考えてみたら、9・11事件も裁判を経ずに行われた誰かによるアメリカへの刑の執行だとも考えられますね。

人が人を裁く。それがいかに難しく、いかに大変なことか。そんなことを考えさせてもらえる一日でした。




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posted by kbb at 23:11 | 東京 ☁ | Comment(2) | TrackBack(1) | 小説・エッセイ カ行
この記事へのコメント
こんにちは。
裁判を身近に感じられるには大変興味深く読ませてもらいました。
野次馬根性まるだしでしたけど面白かったです。
Posted by sonatine at 2008年09月20日 14:14
sonatineさん
こんにちはー。

裁判を身近に感じることが少ないというか、スピード違反で簡易判決をうけたときぐらいなので、おもしろく読めましたね。

自分が関わるのはもう二度といやですけどね。
Posted by kbb at 2008年09月21日 12:39
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