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2008年09月19日

ランドマーク-吉田修一

「ランドマーク」 吉田修一

ランドマークこんばんは。

朝の電車に乗ると、肌寒いのに、ミニスカートをはいた子がいたり、かわいらしいワンピースを着た子がいたりしてとっても幸せな一日のはじまりだったkbbです。会社に入ってはじめて今日が金曜日だって気づいて、金曜日の朝はいい始まり方をするもんだなぁ、と感慨深く思ってしまいました。

さて、吉田修一「ランドマーク」です。

大宮に建てられる超高層ビルの設計士・犬飼とそのビルを実際に建てる鉄筋工・隼人の物語。犬飼の設計したフロアがねじれながら螺旋をえがく構造のビル。どこか少しでも狂ってしまうと自重で崩れてしまうビル。そんなビルのように支え合って寄りかかっているみんなの人生。どこかが狂ってしまうと崩れていく人々。

愛人の提案でコールボーイ、コールガールを呼びそれぞれを二人で相手してさらに隣同士のベッドでお互いのセックスを見せあおうと提案する犬飼の愛人。犬飼の浮気を知っているのか、それとも家の打ちっ放しのコンクリートの冷たさにやられてしまったのか、壁という壁に毛皮を貼り付けて家を飛び出す犬飼の妻。

毎週末になると歌舞伎町のライブハウスで夜通し過ごす隼人。鉄筋工をやりながら大宮でホストをはじめる隼人の同僚。娘が短大に入り高い学費が必要になってしまった隼人の先輩。

どこかで狂っているようでも街ですれ違えば誰もが普通の人に見える。そんな彼らの裏側をうまく描いている。

でも、もうすこし犬飼と隼人のカラミがあればもっとおもしろい作品になっていたんじゃないかしらと少し不満に思ってしまいました。同じビルを建てているので現場で会うことはあってもすれ違うだけ。もう少し二人の人生が交差してらせんを描けばビルとの対比がうまく見えてくるのじゃないかしらと思います。

ところで、吉田修一は長崎出身のはずですが、この作品では九州出身の隼人は東北地方の出稼ぎの人が多い会社に入社しています。同僚はみんな東北弁をしゃべっているのですけど、それがとっても自然に感じられるのがすごい、と感心していました。といっても東北弁がわかるわけじゃないんですけどね。東北の人、吉田修一の東北弁はいかがでしたか?

帰りもミニスカートやワンピースを楽しみに電車に乗ったんですけど、そんな格好をした彼女たちの隣には手や腕をつないだ男がいました。そうですよねぇ。彼らに見せるためにそんな格好しているんですものね。そんなことも気づかずにそんな格好をしている彼女たちを喜んで見ていた僕ってなんておかしな人なんでしょうね。きっとおかしな人に思われたかもしれない。

まぁいいんです。女は見られて美しくなるって言葉もありますもの。僕は世の中の女性全てに美しくなって欲しいと願いながら彼女たちのことをみているのです。そうすれば彼女たちも、美しい人が増えて男たちも万々歳でしょ?そうやって世の中平和になっていけばいいなぁ。そう願っています。




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posted by kbb at 23:35 | 東京 🌁 | Comment(0) | TrackBack(1) | 吉田修一
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ランドマーク 吉田修一
Excerpt: 自分の存在さえ感じられない… 誰かにつながっていないと コンクリートの壁の間で、顔をあげても目に映るのは 灰色の空とツクリモノの街。 ましてや高い所に登ると、その足元さえおぼつかない。
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Tracked: 2009-04-10 05:33
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