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2008年09月27日

チーム・バチスタの栄光(下)-海堂尊

「チーム・バチスタの栄光(下)」 海堂尊

チーム・バチスタの栄光(下)おはようございます。

「チーム・バチスタの栄光」下巻です。上巻の記事から先にどうぞー。

さて、下巻に入りがらっと物語がかわります。厚生省の役人技官・白鳥が登場します。上下巻が一緒になっていた単行本ならここで物語が変わっていいアクセントになっていたんでしょうね。口は悪いし、態度も悪い白鳥。どうみても厚生省の役人には見えないのだけれど、田口の聞き取り調査がパッシヴフェーズ調査だと断定する。そして次に必要なのはアクティヴフェーズ調査だと主張する。

この辺なかなかわかりづらいのですけど、結局相手の態度を積極的に変えていくってことなんでしょうかね。

そして白鳥のアクティヴフェーズ調査によって術中死の原因が少しずつ姿を現してくる。原因は手術ミスだったのか、はたまた殺人だったのか。

一度心臓を止めてからまた動かすという強引な手術であるバチスタ手術。だから原因もウヤムヤになりがちだ。この手術を通して日本の医療が抱える問題点がいくつも浮き彫りになってくる。死後の解剖の不備。麻酔医の過酷な労働。サイドストーリーとして大学病院における人間模様などなど。さすがに現役の医師が書いているだけあってリアリティがあって読みやすい。もちろん部外者だからこそ楽しめるのかもしれないけどね。

以前大阪の方の病院で麻酔医を募集しているのがニュースになっていましたね。募集しているだけならニュースになんかならないのだろうけど、年収3千万だかなんだかの金額がニュースになっていましたね。でも今流行の外資系なんかには長者番付の一番上になっちゃうようなサラリーマンもいるんですものね。それなのに、過酷な労働時間と人の死を預かる緊張感の医師はそんなに稼ぐことができない。お金を右から左に流すのにもそれなりの緊張感はあるかもしれないですけど、お金はまた稼ぐことができますもの。それよりかは人の死を預かる緊張感を四六時中抱えている医師にもうすこし稼がせてあげてもいいんじゃないかしらね。不思議なものでそういう緊張感を感じる現場から離れて上の立場になればなるほど給料がよくなるっていうのもおかしいものですね。

まぁそんなこと言ってもしょうがないのですけどね。動物園の檻の中にいる動物を想像してこんなところに入れられてかわいそうって思いますけど、動物にしてみれば死の危険がゼロになるのだから喜んでいるのかもしれないですね。当事者にならない限り永遠にわからないってことなのでしょうね。




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posted by kbb at 11:09 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 小説・エッセイ カ行
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