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2008年11月09日

泣かない女はいない-長嶋有

「泣かない女はいない」 長嶋有

泣かない女はいないこんにちは。

さきほど、いやなことがあって、って書きましたけど、そんなことは歯を食いしばって我慢して酒でも飲んで早く寝るのが一番ですね。

さて、長嶋有の作品です。「泣かない女はいない」。いいタイトルでしょ?久しぶりにタイトルに惚れて買った作品です。だからなんの予備知識もなく、読み始めたのですけど、中身もなかなかのものでしたよ。

"泣かない女はいない"と"センスなし"の二編が収録されています。"泣かない女はいない"の主人公はなかなか泣きそうにない女の子、睦美です。ある日就職したのは埼玉の郊外にある物流センター。そこで出会った樋川に徐々に惹かれていく。同棲している彼はいるけれど、失業中の彼と生活のリズムが合わない睦美はリズムだけでなく、価値観までずれていってしまう。倉庫の二階を見上げるといつもいる樋川さん。ほとんど話したこともなければ、デートをしたこともないけれど、彼に樋川とつきあいたいので別れようとうち明けてしまう。なかなかこの辺の気持ちが難しいですよね。自分を偽っていつまでもずるずるといける人もいれば、こうやって一つ一つをしっかりと確定させていかなければならない人もいる。

タイトルのもとになったのはボブ・マーリーの"no woman no cry"という歌詞。残念ながら僕はこの歌を聴いたことがないので、どんな雰囲気の曲なのかわからないのですけど、きっとこの小説の雰囲気にしっくり合ってる曲なんでしょうね。

知っている人はわかったと思うのですけど、このタイトルの訳は勘違いなんですよね。"no woman no cry"というのは、「おまえ、泣くなよ」ってぐらいの意味の歌詞になるようです。

でもそんな勘違いもとても長嶋有の書くお話らしくていいなぁって感じです。

長嶋有の小説は「猛スピードで母は」から入ったのですけど、あの時に感じた、いいなぁ、この世界って感じがしっかりと描けていて、最近読んだ「ジャージの二人」やらなんやらと比べても全然こっちの方がいいですね。

どなたか「泣かない男もいない」ってタイトルで小説書いてくれませんかね。長嶋有が書いてくれるのが一番かもしれないですね、樋川さんあたりを主人公にしてね。




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posted by kbb at 16:12 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 小説・エッセイ ナ行
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