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2008年12月10日

君の鳥は歌を歌える-枡野浩一

「君の鳥は歌を歌える」 枡野浩一

君の鳥は歌を歌えるこんばんは。

韓国語の勉強を始めたと以前書きましたけど、とりあえず初学者向けの本を読みはじめました。日本語の50音に対応させたハングルの表なんかも見つけて自分の名前を書いて喜んでいます。英語を最初に勉強したときもそうやって喜んでいたなぁ、なんて遠い昔のことのように思い出してしまいました。しかし、外国語って使う機会がなかなかないからすぐに飽きちゃうんですよね。って思っていたらよく行く飲み屋に韓国人のアルバイトさんがはいったことをこの間行って知りました。これで韓国語を使う機会もできて、韓国語を勉強し続けるモチベーションが得られてうれしいかぎりです。昨日もそのお店にいき、あいも変わらず「こんばんは」と「ありがとう」だけ韓国語でいい、酔っぱらった帰り際に「ごちそうさま」ってなんていうんだっけ?と前回とまったく進歩していませんでした。これじゃあ覚える気がないと思われちゃいますよね。次行くまでにもう一つぐらい気の利いた言葉を覚えていくことにします。

さて、枡野浩一「君の鳥は歌を歌える」です。小説や映画、舞台、はたまた川柳や短歌まで様々なものを枡野浩一による短歌に仕立て直してしまおうという実験的作品です。「鳩よ!」という雑誌で連載されていたそうです。

さてタイトルの「君の鳥は歌を歌える」ですが、ビートルズの「And your bird can sing」という曲から取ってきたようです。ネットで検索して聞いてみたのですけど、短くて悲しくて希望にあふれた歌ですね。ついつい考えさせられてしまいます。自分は
You tell me that you've got everything you want.
と言ってるyouの方なのか
But you don't get me, you don't get me.
と言ってあげている方なのか。そして
I'll be round.
と言ってあげることができるのか。

そんなやつ放っておけよって言いそうな気がしてしまうのが悲しいです。

これをタイトルにしているように枡野浩一もこの実験作が失敗だったと認めているのでしょうかね。短歌化されたほとんどがそのままのセリフであったり、ただのあらすじであったり。わざわざ短歌にする必要なかったんじゃない?って言えちゃうようなものばかりになっています。

しかし、それぞれの短歌を作る過程、それぞれの作品に関する枡野浩一の考え方。そういったことが短いエッセイで語られていて、それを読むだけの価値があります。自分の才能に酔っているような枡野浩一の文章の合間にでてくる一瞬の自信のなさ、創作過程での四苦八苦。そういったものが見えてくるなかなかおもしろい作品になっていました。

オオキトモユキという音楽家のエッセイ&コミック集「ひとりあそび」という作品にでてくる言葉「ホントの国際人は通訳にしゃべらす」に対する枡野浩一の短歌

ホントーの国際人は
通訳にしゃべらす
(NOVAになんかいかない)

というのがありました。(ほんとそのまんまでしょ?もちろんこんなのばっかりじゃないですけどね。)でもこれが本当なら国際人とはなんてつまらない人種なんでしょうかね。自分の言葉で相手に自分の気持ちを伝えたい、そうやって初めて交流が生まれると思います。国際交流なんていったって、所詮は人と人。身振り手振りだってなんとか通じてしまうものです。でもその上で相手の言っていることを理解し、自分が考えていることを自分の言葉で理解させたい。だからこそ外国語を学びたいのです。通訳を介した会話なんてのは所詮ビジネスにしかならないんでしょうね。

なんだか韓国語をもっと勉強したくなってきました。決めました。次回飲み屋に行く前に一つと言わず二つぐらい気の利いた言葉を覚えてからアルバイトの韓国人と会話しよう。30の手習いですががんばります。




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posted by kbb at 23:05 | 東京 ☁ | Comment(1) | TrackBack(0) | 枡野浩一
この記事へのコメント
国際人の解釈が違うような…
わざわざ外国語を習いに行くより、自分がやっている仕事とかの技能を高めていった方が、本当の意味での「国際(的に渡り合える)人」になれる、と言いたいのだと思われます。
言葉はあくまでもオプションです。あれば便利、というだけ。
Posted by けんけん at 2016年04月20日 17:22
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