こんにちは。先日家に帰ろうと電車に乗ろうとしていました。扉があいた電車から突然五歳ぐらいの男の子が飛び出してきました。その後ろからお母さんが「たーいむ!!」と大きな声で言ったらその子が急ブレーキをかけて止まりました。その二人のやりとりが微笑ましくて、さらにお母さんの「たーいむ!!」っていう言い方がとってもかわいくて、少し和ませていただきました。ありがとう。
さて、「いま、会いにゆきます」市川拓司です。
数年前に映画がすっごい話題になりましたね。今更この本を手に取るなんて相変わらず時代に乗れていないkbbですね。
記憶がテーマのこの作品。
病気のせいで記憶力の弱い父親、たっくん。6歳の息子佑司。そして佑司が5歳の時になくなった母親、澪。佑司は自分が原因で母が死んだと思いこんでいる。
澪は死ぬときに、雨が降る季節になったら戻ってくる、と言っていた。そして本当に戻ってきた。たっくんと佑司と記憶をなくしたかに見える澪の生活が再度はじまる。そして雨が降る季節が終わったら澪は戻っていってしまう。
そんなお話です。最後にあっといわせる仕掛けがあって最後まで楽しめる作品です。
それにしても記憶です。その人が存在しなくなっても、人の心の中にはその人は生き続ける。そして記憶の中に存在している限りその人は存在すると言えるのではないか。そんな風に考えますね。そんなことを「アーカイブ星」という舞台で説明しようとしている市川拓司。うまいなぁって思わせてくれます。アーカイブ星は死んだ人が行く星。地球の誰かの心の中に記憶されているかぎりその星に暮らすことができる。
たっくんは佑司に言う。
僕が死んだ時にアーカイブ星で澪に会えるように、佑司はお母さんのこといつまでも忘れちゃだめだよ。
忘れるわけなんかないじゃないですかね。
輪郭や声や細かいことは忘れてしまっても、存在は決して忘れるわけがない。そう思います。
母親が戻っていったあとで佑司はどんな風に成長していくのかって、いろいろ考えさせてもらえる素敵お話になっていました。肉親が亡くなってしまってすぐの人が読めばただつらいだけかもしれないけれど、亡くなってしばらくした人ならとても共感してしまうようなお話になっていると思うな。
なんか何を言っているのかよくわからないですね。昨日のお酒は抜けたはずなのになぁ。



