こんばんは。電車の中で「言いまつがい」を読むOLを見つけました。。
いつクスっとやるかちらちらと観察してしまいました。やな趣味ですよねー。クスリともせずつまらなさそうに読んでいたのがちょっとショックだったんですけどねぇ。
同じようにいやな目でまわりを観察しているからこういう作品をかけたんじゃないでしょうか。「天下り酒場」、原宏一です。
以前読んだ「床下仙人」が思ったよりもよかったんですけどなかなか手に取る機会がありませんでしたが、本屋でみつけて速攻レジにもっていっちゃいました。いやぁ想像以上によかったです。
役人の天下り先がなくなったのでおまえのところで雇ってやってくれないかと言われる割烹居酒屋の店主。元役人を雇ってみると思ったよりも使える。ってところから始まる"天下り酒場"。
テレビの配線のところに盗聴機を見つけた主人。誰が盗聴しているかもしれず弱みを見せないように、冷え切っていた妻とも仲良くやっているように演技する。思ってもいない理由で家族との関係が変わっていく"居間の盗聴器"。
おばあちゃんが肉離れを起こしたある日玄関先に現れたのはボランティア。主婦の私の仕事がどんどんボランティアの女性に取られていく。ある日主人の夜のお供までしているようになっていた。そんな風に家族が崩壊していく恐怖を描いた"ボランティア降臨"。
就活中の僕が面接に行こうと支度をしていると、玄関先に現れたのは歯を磨かせてくれと言うおじさん。しつこいからやってもらうとすっごい気持ちいい。おじさんは倒産してしまって失業していた歯医者だった。あらたなビジネスチャンスと就活もそっちのけでおじさんの歯磨きデリバリーサービスを手伝うことになった"ブラッシング・エクスプレス"。
などなど全6編が収録されています。一つもはずれがない短編集というのも珍しいのではないでしょうかね。
特にこのご時世。"ブラッシング・エクスプレス"の主人公の男のバイタリティというか、行動力、積極性は僕にはまったくないものなので、見習いたいものでした。
解説に原宏一の作品がどれも絶品になっていると書かれていたのですけど、amazonで調べてみたら結構復刊している



