
今日は仮病を使ってサボリです。これぐらい許されますよね。
先日ケーブルテレビで映画を観ました。その名も「天然コケッコー」。主演の夏帆ちゃんがとってもかわいい映画でした。ストーリーは東京から田舎に引っ越してきた男の子と、廃校寸前の学校で下級生の面倒もちゃんとみる女の子が惹かれ合っていくという、いたって普通の少女漫画チックな恋愛物語って感じです。が、何がよかったって夏帆ちゃんがスクール水着でうつぶせになっているシーンがありまして、そのときの彼女の健康そうな肩胛骨が美しくて何も言えないままおじさんは息をのんでしまいました。いいものを見せていただきました。
さて、本が好き!からいただいた本、「肩胛骨は翼のなごり」です。タイトルに惚れて見ただけでお願いしてしまいました。そうか!肩胛骨は翼のなごりだったのかぁ、って感じでね。
というわけで進化論的なサイエンスノンフィクションだと心の片隅で思っていました。でも表紙の絵がとっても怖い感じでホラーなのか?って思わされます。で、読み始めてみたら児童向けのサイエンスフィクションっていうところかしらね。表紙で損している気がするなぁ。
家族で引っ越しをしてきた。妹はまだ名前もない生まれたばかりのあかちゃん。妹は病院にいる。その家にある古びたガレージをのぞいてみるとほこりまみれでやせ衰え関節はこちこちにかたまっている彼をみつけた。虫の死骸を食べ、ブラウンエールと中華料理が大好きで口の悪い彼。彼の背中に手を回してみると肩胛骨のあたりに翼のようなものが触れた。こいつはいったいなんなんだ。そいつの名前はスケリグ。「不可思議な存在」。
妹が心臓の手術をすることになった。お願い助けて、スケリグ。
妹の命を祈り、スケリグのリューマチが治るように祈る。人の幸せが自分の幸せだと言わんばかりの純粋無垢な少年が主人公です。最初口の悪いスケリグが味方なのか敵なのかわからないまま物語はすすんでいくわけですが、だんだんとその口の悪さに隠されていた彼の聖的なものが現れてきます。誰かのことを祈るのって素晴らしいよね、そんなことを再確認させてもらえる物語になっていました。
僕の肩胛骨は太りすぎているためか肉に埋もれてさわることもできないのですけど、それと一緒に想像力まで埋もれてしまっているのでしょうかね。肩胛骨が翼のなごりだ、なんて発想がまったく出てこないですものね。こういう発想を大切にしていかないといけないですよね。

肩胛骨は翼のなごり
- デイヴィッド・アーモンド/山田 順子 訳
- 東京創元社
- 735円
書評/SF&ファンタジー
