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2009年02月13日

風の歌を聴け-村上春樹

「風の歌を聴け」 村上春樹

風の歌を聴け18歳の頃、もう12年も経つ。そのころつきあっていた女の子が薦めてくれたのが村上春樹の「ダンス・ダンス・ダンス」。今となってはどんな言葉でその本を薦められたのか思い出すこともできない。それまでは、(それが悪いとは思わないけれど)赤川次郎や宗田理のような時間を埋めるためだけの本しか読むことがなかった。「ダンス・ダンス・ダンス」はもちろん入りやすい、わかりやすい物語だった。でもなにかしらが心に残っているのを感じた。それ以来村上春樹の作品を貪るようにして読んだ。「ダンス・ダンス・ダンス」をすすめてくれた女の子の顔は思い出すこともできないのに。

そんなわけで「ダンス・ダンス・ダンス」の後に読んだ村上春樹のデビュー作、群像新人賞を受賞した「風の歌を聴け」です。何度も読み返す作品は村上春樹と原田宗典と川上弘美しかいないけれど、その中でも一番多く読み返している作品かもしれない。

短いお話でどこにもいかない物語。僕と鼠の一夏を描いている。ジェイズバーで過ごす毎日。介抱した小指のない女の子との交流。

内田樹の「村上春樹にご用心」で読んだ、鼠の動向に注目して読んでいたのだけれど、そんなこと途中からどうでもよくなっていって、やっぱり雰囲気を楽しむだけになってしまった。

今思えば僕は村上春樹からいろんなものの影響を受けている気がする。助手席に座って神経質そうにスカートの裾を直す女の子の仕草をかわいいと思ってみたり、ジェイズバーのような気持ちのよいバーに大学生のあいだ入り浸ってみたり。ジェイズバーほど込み合ってもいなくジュークボックスもピンボールマシンもなかったけど。

冒頭の女の子だけど、実は3年ぐらい前に築地で偶然出会ったことがあった。僕は女友達と一緒に歩いていて彼女は一人で歩いていた。雨が降っていて傘の下からのぞき込むようにお互い一言二言言葉を交わしてすれ違った。僕らの人生が二度と交わることはないとでもいうようにね。

さて、次は「1973年のピンボール」です。やっぱりこの作品でも影響を受けたものの羅列しかすることはできないのだけれどね。




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posted by kbb at 17:09 | 東京 🌁 | Comment(0) | TrackBack(0) | 村上春樹
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