本のタイトルは過去記事またはアマゾンへ飛びます。出版社等の確認にどうぞ。

2009年02月15日

羊をめぐる冒険-村上春樹

「羊をめぐる冒険 上」
「羊をめぐる冒険 下」 村上春樹

羊をめぐる冒険 上羊をめぐる冒険 下おはようございます。

先日新宿にあるベルギービール屋さんに行ってきました。一頃流行りましたね。そこで食べた牛肉の煮込みがすっごい柔らかくて、どれだけ仕込みに時間をかけているのだろうとびっくりしました。家であれを作ったらどれぐらい時間がかかってしまうんでしょうかね。

内田樹の「村上春樹にご用心」にも書いてあったのですけど、村上春樹の作品にはご飯を食べるシーンがよく出てきますよね。しかも、スパゲッティをゆでたりトーストを焼いたりと準備を始めるところから。そして誰かとの食事はすっごい生き生きと描いているのに、一人でたべる食事はすごい味気ない。味気ないというよりすっごいまずそうに描かれている。誰かと食べる食事に勝るごちそうはないってことなのでしょうね。

それを読んでいて気づいたのですけど、「おいしい」という日本語って唇を合わせなくても発音できるんですよね。あまり美しいことではないけれど、「おいしい」っていう言葉って口の中に食べ物をいれてある状態で発音することができる言葉なんですね。口にいれた瞬間に相手に伝えたい言葉ですしね。ちょっと驚きでした。

さて、村上春樹初期三部作の最後「羊をめぐる冒険」です。ここらへんから村上春樹の作品は長編になっていきますね。話は飛びますけど、今度の村上春樹の作品は今までにないほどの大長編になるみたいですね。長ければいいってものではないと思いますけど、みるだけでげんなりしてしまいながらも手にとってしまうのだろうなぁ、なんて思っています。

僕は街に戻ることもなくなり、友人と東京で翻訳事務所をはじめる。仕事は順調で広告まで手をひろげる。妻は(村上春樹の作品らしく、やっぱり)出ていってしまう。そして仕事で出会った耳専門のモデルの女の子となかよくなる。そして冒険は鼠の手紙から始まる。鼠の送ってきた写真をつかったPR誌が右翼の大物の手によって握りつぶされ発行停止になる。そして奇妙な依頼をされる。その写真に写っている羊を探してこい、と。北海道に渡った僕は途方にくれながらも羊を探す。そしてイルカホテルで羊博士に出会う。

なんだかあらすじを書いていても突拍子もない物語のようですよね。でも、最初の二作では物語らしい物語もなく、やっとここから物語がすごいスピードで進んでいくんですよね。

この三部作でいいたかったのは結局、ちゃんとした仕事をこつこつとできる人間が一番つよい、ってことなのでしょうかね。
コツコツ翻訳をする。こまめに窓を拭く。しっかりと掃除をする。おいしくなるまでスパゲッティをゆでる。そういった雪掻き仕事のできる人間が一番強い。
読んだ直後はいつも僕にもできると思うのだけれど、だけどいつしかやらなくなっている。そしてまた村上春樹にもどる。いつもこれの繰り返しになってしまうのですけどね。

以前耳のすっごいかわいい女の子と出会いました。僕はその子を前にしてきれいな耳だね、うんぬんって話ばっかりしていたのですけど、その子はその耳がすこし大きすぎて目立つのがイヤみたいでした。きれいすぎる耳を持つ子っていうのはその人にしかわからない苦労があるんでしょうかね。

この作品にでてくる耳専門のモデルの女の子も普段は耳を隠して生活している。そして耳を出した瞬間、まわりの空気が変わる。そんな耳を持った子っていうのはやはり普段はかくして生活したくなるのかもしれないですね。村上春樹らしく、そんな単純な風には描かれていませんけどね。

耳のきれいな美人さんも今度結婚すると風の便りに聞きました。きれいな子からどんどん人のものになっていくのがなんだか寂しいですね。

そういえば昨日はバレンタインデーですね。街ではどこもチョコを配っていましたけど、チョコの嫌いな僕にバレンタイン煎餅をくれた子がいました。こういう気遣いがうれしいですよね。まぁそういう子にはもうちゃんと彼氏がいるんですけどね。まったく参ったなぁって感じです。

さて、「ダンス・ダンス・ダンス」あたりまで読み返してみようと思っているのですけど、次は「ノルウェイの森」ですかね。他のをちょこちょこ読んだあとになりますけどね。




にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ他の方の書評を読む。

posted by kbb at 08:09 | 東京 ☁ | Comment(4) | TrackBack(0) | 村上春樹
この記事へのコメント
もう『羊-』が記事になってる!!\(* ̄□\)
早いっす。早いっすよ、kbbさん。すごい。
そうですか、3部作の3つめにして物語が始動するんですね。
ワタクシは停滞している感じもすきなのでなんとも…

話は変わりますが、食べ物を口に入れた途端に「おいひぃー!」と叫ばれてしまうと、
「ホントに味わった?」とツッコンでしまいたい衝動に駆られます。
むふふ。
Posted by MOW at 2009年02月15日 19:29
MOWさん。
おはようございます。

はやいでしょ。フフフ。仕事のできる人間にならないといけないですからね。

停滞しているのも村上春樹っぽいですけど、いつの間にか物語がすすんでいるのも春樹っぽいですよ。

「おいしい」ですが、英語の「delicious」も唇をあわせない単語ですよね。てなことを見つけて世界共通の世紀の大発見か!?なんて浮かれていたら、イタリア語ではボーノ、韓国語ではマシッソヨと、唇をあわせる単語を見つけてしまいました。口にいれた直後に「おぃひぃ」って叫んでいたようなものでしたね。もっと吟味して味わわないといけませんね。
Posted by kbb at 2009年02月16日 09:11
 はじめまして、おりえと言います。
 ブログ巡りをしていて愛する村上春樹さんの記事に足というか目を止めました。

 村上さん自身がエッセイで「小確幸」を呟いていらっしゃるように、彼の本を読むと普通のなんでもない当たり前の事がとても大切で愛おしいものに思える所が凄いなあと思います。

 でもこれだけ有名な作家さんなのに、ブログ巡りをしていてあまり村上さんのカテゴリーを見かけないのが不思議です。寡黙な作家さんというのもあるのでしょうが、ブログにお邪魔した時素早く「村上春樹」さんのカテゴリーの有無を確認した時あまりお見かけしないのが残念です。

 長々と書いてすいません。また遊びに来させて頂きます。
Posted by おりえ at 2009年02月22日 13:10
おりえさん。
こんにちは。はじめまして。

小確幸。小さいけれど確かな幸せですね。
小さいけれど確かな幸せ。そういうものをちゃんと感じられるのはそういうことをコツコツとできるからってことなのかもしれないですね。

村上春樹の作品のことを書こうと思うと、陳腐にならざるを得ないから難しいのかもしれないですね。そんなことを気にしないで思ったことを書けばいいのでしょうけど、消化するまでに時間がかかってしまうからかもしれませんね。

また是非お立ち寄りくださいね。
今後ともどうぞよしなに。
Posted by kbb at 2009年02月22日 15:05
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

お名前・メールアドレス・ホームページアドレスを(入力があれば)クッキーに保存しますか?



この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。