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2006年02月05日

天国までの百マイル-浅田次郎

「天国までの百マイル」 浅田次郎

天国までの百マイル今日は日差しが強いのに、寒いですね。家の前に霜が降りていて踏みつぶして遊んでいました。水の力強さに少々驚きながらね。

今日の本は、きっとこういう本と出会うことができるから読書をやめられないんだろうなっていう本でした。「天国までの百マイル」です。鉄道員(ぽっぽや)もそうでしたけど、浅田次郎は人間関係の機微なんかを描くのがうまいんでしょうね。自分の母親の入院してたときと話しをだぶらせてしまって涙腺がゆるみっぱなしになってしまいましたよ。読み終わって父親に「ありがとう」と言いたくなりました。恥ずかしくてそんなこと言えませんでしたけどね。

あらすじは単純なもので、心臓病で手術をしても助かるかどうかわからない母親を神の手を持つといわれる属者のいる病院まで連れて行く物語です。連れて行く男、安男はその母親の末っ子で、兄達と違ってバブルがはじけて自分のやっていた会社をつぶしてしまい、社会でしっかりと成功した兄たちに疎まれながらも、全然母親の世話をしようとしない兄たちに意地を張り通して自分で母親を病院まで連れて行きます。この作品では社会的成功者や権威をもつものと失敗した者と対比して書いてあり、その書き方が、物語の陰影をはっきりさせています。ああ。こういう風に書くとおもしろくない物語のようになっちゃうね。自分の文章力のなさを実感してしまう。

安男は奥さんと子供にも三行半をつきつけられて、養育費を払って自分の生活するお金もないような生活をしていますけど、マリさんという女性のいわばヒモのような生活をしています。自分は愛してないけれどしょうがなくて一緒にいるような関係です。そのマリさんってのがこんな人いないだろうって感じの人で、安男のことが大好きだから、奥さんとよりをもどした造うが安男が幸せになれるのならそっちの方がいいっって言い切っちゃうんです。この人はそれで造んとに幸せなんでしょうかね。僕は好きな人にはずっと自分のそばにいて造しいし、君には幸せになって造しいんだなんて言う人は信用しないことにしてるんです。自分はそんなことよく言ってるけどね(笑)

で、心臓病の母親は安男が生まれた直後に旦那さんをなくし、それから女手一つで自分の幸せを捨てて兄妹4人を育て上げます。で、その彼女が

幸せはお金で買える。そんなことないっていうのは、贅沢な育ちをした人よ。


って言うんですけど、それと似たような話しを正月に友人としたことを思い出しました。「お金と愛情を比べたら愛情の方が必要」って言ったら、その子は「そしたらこんな風に外食もできないし、もちろん大学に通うことだってできなかったかもしれないよ?それでもいいの?そんなこと言えるのはお金があったからじゃない?」と言ってました。そうだなぁって考えてしまったのですけど。正直言えば両方欲しいのでしょうね。愛情とお金なんて比べちゃいけないものなのかもしれませんね。

まぁこの本を読むと、なにかをするきっかけをつかんだらそれを離さずに、恥も外聞も世間体も捨てて、失敗したときのことなんて考えずにとりあえずはじめてみなさい、と今の僕に教えてくれた本となりましたね。



posted by kbb at 14:14 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(4) | 小説・エッセイ ア行
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