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2006年03月14日

あふれた愛-天童荒太

「あふれた愛」 天童荒太

あふれた愛こんにちは。今日はホワイトデーですね。スケジュール帳真っ黒(表紙だけだけど)の僕ですけど、なぜか今日は真っ白なんですよね。誰か誘ってくれてもいいのに。あ、今日は男の子から誘う日でしたっけ。みんな待っているんでしょうね、きっと。ウシシ。

さて、愛にあふれた前置きはおいておいて、天童荒太の「あふれた愛」を読みました。友人から「永遠の仔」をすすめられていたんですけど、「あふれた愛」は別の友人に借りて、天童荒太入門編としてちょうどよい塩梅でした。80ページぐらいの中編が4つ入った作品集です。

"とりあえず、愛"

3歳の娘をもち、自分も腎臓を患っている武史はある日妻に娘を殺してしまいそうになったとうち明けられて・・・。

"うつろな恋人"
日頃の激務から倒れてしまい、ストレス・ケア・センターに入所している彰二はセンターの近くのレストラン「チィーカ」でかわいらしい少女智子に出会い、恋心を感じ始める。智子には恋人がいるが、それから奪おうとする彰二は・・・。

"やすらぎの香り"

心に病を持つ香苗と茂樹が病院で恋に落ちて二人で暮らしていくことを決意する。しかし、周囲の反対にあい、半年間ふたりでやっていけたら結婚を了承するという約束の元で生活をはじめる。しかし、その約束の日に・・・。

"喪われゆく君に"

浩之のバイト先のコンビニで、クリスマスイブの夜に男が倒れるように亡くなった。未亡人、幸乃のと話しているうちに幸乃たちの想い出話を聞いていく。それをたどるように浩之は恋人、美季を連れて二人が辿った場所へと行き二人と同じポーズで写真をとっていく。しかし、美季が浩之のしていることに疑問を持ち始め、ケンカをしてしまい一人だけの写真を撮ることになってしまった。その写真を幸乃に見せると・・・。

あらすじをまとめてみたけど、難しいですよね。短くすればあらすじを書く意味がないし、長くなれば読む必要がなくなっちゃうし。

"とりあえず愛"と"うつろな恋人”の二編はどうしようもない男たちで、なんでそんなこと言っちゃうの?なんでそんなことしちゃうの?やめて!って主人公の男と自分を重ね合わせながら読んでしまって、なんだか消耗してしまいました。

"やすらぎの香り"は逆に二人を応援したいっていうか、がんばれ!って心の中で言いながらページを繰っていました。

"喪われゆく香り"ではなぜかわからないけど、美季に感情移入してしまって、浩之もうちょっと考えたやれなんて思いながら読んでいましたね。

"やすらぎの香り"で、二人が入院してた病院の院長先生のセリフでうまい表現だなってのがありました。

酒に強い、弱い人がいるように、ストレスに強い、弱い人もいるんだよ。
怒りを表に出せるようにならなければ本当に自分を認めたことにはならない。

一番最近腹を立てたことはなんですか?なんて質問を見るといつも考えてしまうんですよね。なかなか怒りを表に出したり腹を立てたりって難しいなって思っています。いつも我慢したり、人それぞれなんだからって言い訳したりしてね。だから自分を守るために「しょうがないや」って言葉を身につけた気がする。怒ったあとのことをどうしても考えてしまうんですよね。これはみんな自然にできることなのかしらね。

天童荒太。なかなか素敵な文章を書きますね。これは「永遠の仔」も楽しみにしてよさそうですね。ただ「永遠の仔」は長編だから読み始めるのに決意が必要そうですけどね。積ん読のところにある「大地の子」をなかなか読めないのもそういった理由からなんですよ。









posted by kbb at 17:24 | 東京 ☁ | Comment(2) | TrackBack(1) | 小説・エッセイ タ行
この記事へのコメント
こんばんは。
天童さん、好きです。
永遠の仔はたしかに分厚い本ですが、
読み始めたら長さがまったく気にならないほど
熱中できるし、あっという間に読めてしまうと思いますよ。 
きっとkbbさん、泣きます。
あふれた愛のTBしますね。
Posted by tsukiko at 2006年03月16日 01:43
tsukikoさん。
おはようございます。

tsukikoさんも天童さん好きですか。文章もうまいし、人物描写がうまいので、どんどん物語に引きずり込まれてしまいますよね。
永遠の仔。さっそく買ってくることにします。分厚い本からいつも逃げているのでどきどきですよ。
最近なんだか、泣くことから逃げているのでこわいなぁ。心のダムが決壊してしまったら誰かに慰めてもらわなければいけないのですもの。
Posted by kbb at 2006年03月16日 08:52
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