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2006年03月19日

龍宮-川上弘美

「龍宮」 川上弘美

龍宮おはようございます。先日新宿でペンギンのいる居酒屋 というのに行ってきました。一緒に行った友人が、行ったことがあるというので連れて行ってもらったのですけど、そんなの信じられるはずもなく人形かなんかでお茶を濁されるのかと思っていたのですけど、東京のど真ん中にほんとにペンギンがいましたよ。びっくりしました。



セバスチャン
    ケープペンギンのセバスチャンちゃん(メス)

そんなペンギンは出てきませんけど川上弘美の「龍宮」を読みました。でも、川上弘美なら東京のど真ん中の居酒屋に閉じこめられているペンギンとのアイヨクにまみれたお話を書いてくれそうな気がしますね。

この本は、人間と人間じゃないものとのアイヨクにまみれたお話が8編収まっています。川上弘美は「センセイの鞄」のような人間同士のお話と、「くまにさそわれて散歩にでる。」ではじまる"神様"(神様収録)や「蛇を踏む」のような人間と人間以外の人のお話とに大きく分けられますね。僕はどちらかというと人間同士のお話の方が好きなんですけどね。こういうお話はうまく想像できないのですもの。

この本の中でも"蛇を踏む"や""消える"なんかのように、うまくまとまっているようなお話と"惜夜記"(あたらよき)のように「おいおい、どこまでいっちゃうんだよ」っていうようなお話が両方入っていました。

"島崎"では400歳を越えた男と150歳ぐらいの女の生活が描かれています。二人は好きあっていて一緒に生活しているのに、なかなか体の関係を持ちません。男は他の女とはそういう関係になっていて、それに焦れた女に男がいいます。

だってあなたはそんなにおれのこと、好きじゃないでしょ。
(中略)
だって、あなたは冷静すぎるもの。おれに近づいてきた女たちは、みんなもっと生だったよ。

「生」って表現がなかなか面白かったんですけど、男ってたいていこういうもんですよね。ずるいというか、単純というか。相手のそういった気持ちがちゃんとわからないと自分からはいかない、いけない。臆病者なんですね。

「人間とはじつに、泣きながら生きてゆく生物なのである。貴様も同様である。心するように。」

はい。

「覆水盆にかえらず。心するように。」

はい。

「貴様は貴様の道をゆくように。わかったか。」

はい。

なんて"北斎"の海からあがってきた蛸に説教されてしまいました。

今回の作品集にはいくつか、男性が主人公のお話があったのですけど、川上弘美で男がメインって珍しくないですか?読みはじめたとき、「わたし」が女だと思って途中で男だったんだって気付いてちょっとビックリしてしまいました。
posted by kbb at 09:54 | 東京 🌁 | Comment(4) | TrackBack(2) | 川上弘美
この記事へのコメント
竜宮の蛸の話は好きでした。まだ記事にしていませんが。 蛸の卵って見た目も触った感じも、この世の生き物か、という不思議な感じなんですよ。 蛸の赤ちゃんを100匹くらい食べてしまったから昨夜蛸の夢を見ました。
怖かったです。
それにしても、ペンギンのアイヨクにまみれたお話っておもしろそうね。 
Posted by tsukiko at 2006年03月22日 15:12
tsukikoさん。
こんにちは。

蛸の卵って見たことないですね。おいしのでしょうか。なんだか食感が白子に似ていそうで苦手かもしれません。
蛸の夢ってどんなのでしょう。蛸がわらわら・・・。もしかして北斎の絵のような・・・。(〃▽〃)キャー♪
ペンギンのアイヨクの話しぜひ書いてもらいたいですね。居酒屋に幽閉されたセバスチャン。でも、川上弘美の小説に外国人の名前は似合わなさそうです。
Posted by kbb at 2006年03月22日 15:38
龍宮の記事、書きました、蛸の夢と両方。
蛸つながりです。

白子よりしっかりとした歯ごたえですよ。
でも香りは、それ系かな。
白子や魚卵、大好き!

TBします。
Posted by tsukiko at 2006年03月23日 03:07
tsukikoさん。
おはようございます。

さっそく記事にしたんですね。楽しみです。蛸の夢も楽しみだなぁ。ワクワクq(≧∇≦*)(*≧∇≦)pドキドキ
白子がどうしても食べられないので似たような食感だとどうしようかと思いましたけど大丈夫そうですね。白子を食べると共食いになっちゃうので・・・。
魚卵はうまいですよねぇ。鶏卵よりも好きかもしれないです。
Posted by kbb at 2006年03月23日 04:17
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Excerpt: 昨夜の夢は、あきらかにゆうべ食べた蛸の卵のせいだった。 薄い膜に覆われた丸いものが、熱を加えるとくるりとめくれる。 と同時に合弁花のように根元がまとまったまま米粒みたいな卵が鍋いっぱいに広がる。 ..
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Tracked: 2006-03-23 03:09

龍宮 川上弘美
Excerpt: 龍宮 ■やぎっちょ書評 たことか荒神さんとか不思議系が出てくる、+恋愛も入っているお話し。いわゆるヘンな世界のお話ですね。 今の気分が超長編やミステリーなど頭を使う感じではないので、ゆるい方がい..
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