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2006年04月02日

スローグッドバイ-石田衣良

「スローグッドバイ」 石田衣良

スローグッドバイおはようございます。ついさっきのことなんですけど、NHKの「課外授業〜ようこそ先輩〜」という番組に角田光代がでていました。自分の卒業した小学校に行って、授業を行うという内容の番組なのですけど、やっぱりというか、角田光代は小説の書き方についてやっていましたね。誰かになりきって、よく観察してその人との自分との共通点を見つけて自分に引きつけて考える。そこに想像を加えて文章を書く。そうすれば作文が小説になるということを言っていました。

ちょっと前のことなんですけど、毎日新聞の夕刊に角田光代がこの時の授業で教えた子供達の卒業式に招待されて行ってきたときのことが書いてありました。学校側の要請により、写真やビデオカメラの撮影が禁止された卒業式。それによって彼らのこの一瞬が記録としてではなく記憶として残るのだろう、といった文章だったと思います。

あの記事はこの時のことだったんだ、なんてことを思いながらこの番組をみていて、そういえば、石田衣良もこの番組にでていたなぁって思い出しました。石田衣良はこの番組で子供達に自分自身の不安を自分で認識してそれを受け入れるということを教えていたと思います。

そのときの彼の語り口というか話し方が彼の書く文章そのまんまだな、って思っていたんです。「R25」という雑誌にも彼は"空は、今日も、青いか?"というエッセイを連載しています。先日それがまとめられて本にもなりましたが、この文章も彼がしゃべったまんまの文章でこの人は自分の言葉で話したことをそのまんま文章にするからこそ、読みやすい文章が書けるのだろうなって思っていました。

ふぅ。強引な前フリからやっと、本筋に戻ったというか、やってきました。「スローグッドバイ」です。M's BOOKcaSeのMOWさんに紹介されて読みたいって思ったのが、一月の半ば。もう二ヶ月近く経っている。MOWさん!おそくなってすみませんっ。ということで読んでみました。

読みやすいですね、石田衣良は。「LAST」を読んだときもそう思いましたけど、短編を書くのがうまいですね。10編収録されていますが、最初の方は官能小説でも書き始めたのか?なんて思いましたけど、だんだんと石田衣良っぽい青春小説というか、若者の視点で一瞬が切り取られていくのがわかります。

表題作"スログッドバイ”はまんま石田衣良の体験だろうなって思いながら読んでいました。あとがきでそれは否定していますけど、素敵な恋愛していますね、彼は。

素敵な表現をいっぱい見つけましたよ。

頭と胸がけんかすると、たいていは胸が勝つ。血液の量が違うせいかもしれない。
泣いた後は敏感になるのだ
セックスはセックスでないたくさんのものからできている


"You look good to me"の中にソバカスやら顔の造作やらをとっても気にしてうまく自分を外に出せない女の子がでてきます。ソバカス好きの僕にも昔つきあった子にソバカスを気にしている女の子がいました。ソバカスがあるってことは肌がきれいな証拠なんだよ、なんてどっかで読んだことを一生懸命につたえたり、君が好きな僕が好きって言ってるのだからそれでいいじゃないかなんて力説していたのですけど、それを気にかけることをやめなかったのを思い出していました。あんなに素敵なものに気にかけてしまう、女性の気持ちもわからないではないですけど、それを気にしすぎるあまり、他のもっと魅力的な部分にまで悪影響を与えてしまうのがもったいないですよね。

posted by kbb at 15:02 | 東京 ☁ | Comment(4) | TrackBack(4) | 石田衣良
この記事へのコメント
kbbさん、こんにちはー。
R25のエッセイが本になっていたんですね!たまに機会があると頁を開いていたんですっ。
ワタクシも今のところ、石田さんの作品は短編の方が好きです。突飛な設定になっていない方が尚良い感触です。
「セックスは-」の文章は今でも印象に残っていますよ。納得というか、感心というか、目から鱗?でした。楽しめたみたいで、良かったです!
Posted by MOW at 2006年04月03日 18:17
MOWさん。
こんにちは。

R25。MOWさんも読んでましたかー。あれは合コンの必勝テクニックとかも書いてあって、それで敵の戦術を知ろうとがんばっているのですな。(妄想)
あの表現はほんとに目から鱗というか、納得して何回も大きく頷いてしまいましたよ。
石田衣良の短編いいですねぇ。ミステリー?とかも書く人なんですよね?でも、こういう恋愛小説のほうが好きですね。(ミステリーは読んだことないけど)
Posted by kbb at 2006年04月03日 18:39
こんにちは、お久しぶりです。
ここのところちょっとなかったのですが、 ようやくkbbさんと共通の本を読みました。
おばさまtsukikoさんには“若い恋愛”でしたね。
なんかもっとおどろおどろしい深いものを知ってしまってるので・・とほほ。
しかし、MOWさんもkbbさんも語ってる「セックスは云々」は、とても納得ものです。
そればかりは共通の思いがあるようです。
Posted by tsukiko at 2006年06月27日 11:13
tsukikoさん。
こんにちは〜。

おばさまtsukikoさんとおねえさんtsukikoさんが一つの体の中に生息しているのを想像してしまって一人で笑ってしまいました。ついでにお子さまtsukikoも一緒にいるのかしらね(笑)

セックス云々はいくつになっても思うことなんですねぇ。みんな同じ気持ちを抱いていることに少しだけ安心しました!
Posted by kbb at 2006年06月28日 17:49
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