本のタイトルは過去記事またはアマゾンへ飛びます。出版社等の確認にどうぞ。

2008年04月15日

流しのしたの骨-江國香織

「流しのしたの骨」 江國香織

流しのしたの骨こんばんは。先日の花見は桜も散って一本の桜にだけ花がついているだけというのに、その三十倍ぐらいのグループがブルーシートを敷いて宴会をしていました。その仲間入りをしている自分はほっといてみんな物好きだなぁ、なんて、思ったのですけど、この時期は場所取りをする必要もないし、トイレに並ぶ必要もないということで、言うことないですね。来年からは葉桜の会を恒例にしようかと目論んでいる次第でございます。

さて、花見の時はひさしぶりに自分が夜つまむような簡単なつまみではなく、手の込んだものをつくってみました。前夜に鳥の唐揚げと筑前煮をつくって、当日の朝に少し早起きしてブリの照り焼きと卵焼きをつくりました。
お弁当 酒と桜
油の温度の調節に失敗して唐揚げを焦がしてしまったり、似すぎて筑前煮の鶏肉が小さくなりすぎてほとんど見えなくなってしまったりとちょっとした失敗はありましたがおおむね満足のいくような出来でした。みんなにおいしいおいしいといって食べてもらえたのがやっぱり一番うれしかったですね。でもどんなにおいしいって言われてもこんなのお母さんが子供のために毎朝つくるようにはやりたくないですけどね。母親ってやっぱりすごい。

で、久しぶりに料理をして、調味料を流しの下で探していると、賞味期限のきれたものがでてくるはでてくるは、でちょっといやになってしまいました。瓶のまわりがべとべとになったごま油や色の変わったワインなんてさわりたくもなかったですもの。ちゃんと定期的に料理をしないとだめですねぇ。

まぁそんな得体のしれないものがでてくる流しの下ですが、さすがに骨までは出てきませんでした。そんなのがタイトルの江國香織の作品「流しのしたの骨」です。本屋さんで見かけても、そのおどろおどろしい言葉に敬遠していたのですけど、先日の飲み会でこの本の話になり、彼氏と食事をしながら手をつなぐために左手で食事をする練習をする女の子の話であることがわかり、そんなかわいらしい子が出てくるのならば読まなければと、さっそく読んでみました。

お話はといえば、奇妙な、そして不思議な家族のお話です。父と母、そして三人姉妹と一番下のかわいい弟。

法的に正しいことはどんなにばかげたことでも善しとする父に、ハムスターにウィリアムという名前を付けて家の中で散歩をさせる母、女子高生フィギュアを丁寧に色つけまでして組み立てお礼にお小遣いをもらう弟。そして彼氏と食事中に手をつなぐために左手で食事をする練習をする私。

どんなにまわりがおかしいと思っていても、その家族では当たり前になっているそんな風景。正月に誕生日、クリスマスと毎月のように家族のイベントがあってそれには家族全員が集まる。そうやってこの家族がつくられていったんでしょうね。家族はできるものではなくて、つくられるもの。しかもその成員がみんなでつくりあげていくもの。そんな風に考えさせられるお話でした。

自分にもいつかこんな家族ができるのかしら。ってなんの実感もわきませんけどね。

あまり仲良くなれなかった男友達に左手で食事をする練習をしていたやつがいるんですけど、あいつは、右脳を刺激するために左手を使っている、なんて言っていましたが、彼女と食事中に手をつなぐため、なんて言ってくれればもっと仲良くなれたのに。



にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ 他の方の書評を読む。

posted by kbb at 23:14 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 江國香織
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

お名前・メールアドレス・ホームページアドレスを(入力があれば)クッキーに保存しますか?



この記事へのTrackBack URL
http://blog.seesaa.jp/tb/93503111
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。