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2008年11月18日

小さいつが消えた日-ステファノ・フォン・ロー

「小さいつが消えた日」 ステファノ・フォン・ロー

小さいつが消えた日おはようございます。

昨日のことなんですけど、朝の6時過ぎ、まだまだ気持ちよく暖かい布団の中で眠っていたときのことです、突然隣の部屋の弟が「起きろー!!!」と騒ぎ出しました。なんなんだ、と耳をすましてみるとどうやら同居している彼女を起こしている様子です。ところが彼女の目覚まし時計が鳴っている様子もなく、夜に彼女に聞いてみるとどうやら寝ぼけていた様子。おかげで布団がふっとんだー、って感じで朝もはやくから起こされてしまし、生活のリズムが崩れ初めてこんなに早起きしている次第です。

って、途中でなんかつまらない駄洒落がはいっていましたが、気にしないでください。そんな駄洒落がそこかしこにちりばめられている作品もあるんですから。「ちいさいつが消えた日」です。日本語、ドイツ語、英語、フランス語、イタリア語に堪能だというドイツ人のステファノ・フォン・ローが日本語で書いた作品です。

小さい「つ」とは何者なのか?それは「っ」です。五十音村に住む言葉の妖精たち。ひらがなでもアルファベットでも常に最初にくるという理由でいつもえばっている「あ」さん。資産をいっぱいもっている「し」さん。お金のない「は」さん。一言目には「イヤ」と否定してしまうが、心はやさしい「や」さんなどなど、日本語を作ってくれている五十音が一同に会する宴会が夜毎に行われていました。
ある日そこでいつものように「あ」さんが威張り始め、使われる回数から「の」さんが「の」が一番だと反論し、使われる回数が一番すくないのが一番貴重だと「ぬ」さんが抗議しました。

そしてこれ以上どうにもならないと紛糾してきたときに誰かがこういいます。
「誰が一番えらいかはわからないけど、誰が一番えらくないかは知っているぞ。それは小さい"つ"さ。だって、彼は音をださないからな。」

これを聞いたちいさい「つ」さんは僕なんていらないんだと、村を飛び出します。そこから彼の大冒険がはじめるわけですが、ちいさい「つ」さんがいなくなった街ではいろんな言葉の意味が変わってしまいます。「失態をさらす」が「死体をさらす」になってしまったりと。

これは大変だと、五十音村のメンバーが小さい「つ」さんを探しだして大団円という物語です。

ね?駄洒落がそこかしこにちりばめられている物語だったでしょ?かわいらしいイラストがついていて、小さい「つ」さんが逃げ出したあとのページには逃げ回るちいさい「つ」さんが走り回るイラストが描いてあったりなんかして、とっても心が和まされます。もちろん子供に読み聞かせるのにもちょうどいいかもしれませんね。

英語などの外国語を学んでいるときに、どうして?って思うことがたくさんあったと思うけど、母国語として当たりまえに話しているとどうしても気づかないような不思議あ外国人にはよくわかるんでしょうね。この物語もそんな風に日本語を外国語として学習した著者だからこそ書けたのかもしれませんね。

韓国に行く前に少しは韓国語を勉強していかないと、なんて思っていたのに、結局なんにもやらなかったや。結局覚えた韓国語は「焼酎ください」ぐらいになっています。向こうは酒税が安いようで焼酎が驚くほど安いんですよね。やっぱり向こうでも酒浸りになりそうです。






小さい“つ”が消えた日
  • ステファノ・フォン・ロー
  • 三修社
  • 1470円
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書評/児童


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posted by kbb at 06:00 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 小説・エッセイ ラワ行

2008年04月30日

検死審問 インクエスト-パーシヴァル・ワイルド

「検死審問 インクエスト」 パーシヴァル・ワイルド

検死審問おはようございます。なんだか気分を変えたくて、そしてタグを使ってみたくなって背景を変えてみました。そしたらタイトル画像のいれ方がわからなくなり、めんどくさい!ってあきらめてしまいました。崩れて表示される人、タイトル画像の威張ったアヒルが忘れられない人がいましたらコメント残していただければがんばって勉強します。


本が好き!経由でいただいた翻訳物「検死審問」です。気分転換に滅多に手に取らない翻訳物です。といっても、本が好き!では翻訳物がいっぱい紹介されているので、これからも読んでいくとは思うんですけどね。もともと1940年代に出版されていたいわゆる古典ってやつですね。本が好き!で紹介でもされなければ絶対読んでいないそんな作品です。って翻訳物は滅多なことがないかぎり手に取らないですもの。だって他にいっぱい読みたい本があるんだもん!

お話はある女性作家の誕生日に彼女の家で殺人事件が起こったところから始まります。日本にはない制度、検死審問。死体の死因を特定するための審問で、検死官が裁判長のようになり、陪審員もいます。証人を呼び、証言させて死因を特定していきます。検死官にも陪審員にも速記者にも日当が払われるそんな審問の審理録で全編ができあがっています。

そのコミカルな登場人物の描写や、大作家先生をこき下ろす語り口。そして最後に検死官の推理があり、って感じで楽しめました。乱歩やチャンドラーを魅了したって帯に書くぐらいだから少しは楽しませてもらわないとね。

最近の翻訳文ってなかなか読みやすくなっているんですね。昔のようなコミカルな世界のはずなのに小難しく堅い文章で書いてあるような翻訳ものって最近はなかなか見ないですね。それだけ日本人が世界にむかって歩きはじめたってことなのかもしれないですね。

でも、まぁ積極的に翻訳物を読むことはこれからも少ないだろうなぁ。だって他に読みたい本がいっぱいあるんだもん!




検死審問―インクエスト
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書評/ミステリ・サスペンス



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posted by kbb at 07:58 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(1) | 小説・エッセイ ラワ行

2008年03月31日

古書店アゼリアの死体-若竹七海

「古書店アゼリアの死体」 若竹七海

古書店アゼリアの死体おはようございます。昨日はいやなことがあって、昼間から一人でビール、焼酎と飲みながら酔った勢いで一人なのに、ピザを頼んでしまいました。40-50分で届くということで待っていたのですけど、なかなか来ません。踏んだり蹴ったりってなかなか実感できないものですけど、こういうことをいうんでしょうね。一時間ほどたってからやっときた配達員はかわいらしい女の子。あやまりもしない彼女に怒る気も失せてしまい、冷たくなったピザを一人で平らげてしまいました。ストレス太りなんですよ、これは。っていうのはいいわけにしか聞こえませんか?

というわけで初めての若竹七海です。どっかで、すっごいおもしろいと感想を読んでから、いつか読もうと思っていたのですけど、すっかり忘れていて、先日なんかの本の最後にある広告で「競作 五十円玉二十枚の謎」というおもしろうそうな作品をみつけ、この作品の出題者が若竹七海ということでその名前を思い出し、そういえば読みたかったんだということで、さっそくブックオフで手に入れてきました。最近は初めての作家さんでも、長編を手に取るようになったのは、本を読む人としては成長したということなんでしょうかね。

作品自体はミステリーということなんですけど、不幸続きの相沢真琴がそれまでの不幸をはらすかのように、「バカヤロー」と葉崎の海岸で叫ぶところからはじまります。するとそこで死体の第一発見者になってしまい、警察の取り調べを受けることになり、重要参考人として、葉崎市内に滞在しなくてはならなくなり、それから彼女にまつわる物語がはじまっていきます。といっても、彼女は主人公でもなんでもなくて、いろんな人の視点で語られるのがこの作品の特徴でもあるのでしょうかね。

タイトルにある、古書店アゼリアは登場人物の中でも重要な働きをする、紅子おばあちゃんのものであり、その紅子おばあちゃんが心臓の検査入院をするときに、代わりに真琴が店番を頼まれたところでもあります。

みなさんは、海に「バカヤロー」と叫びにいったことはありますか?恥ずかしながらkbbはあります。人も少なくなった冬の横須賀の先にある城ヶ島まで夜中に行きました。誰も渡ることがないので、城ヶ島にいくための橋は料金所に人もいないで無料でわたれるようになっています。そこまでいって、岩場のために歩きにくいところを海に向かっていきながら、暗くてこわいし、寒いしということで、海の目の前までは行かずに、海がちょっと見えるところまで行き、そこで大声をはりあげてバカヤローと叫ぼうとしたら、二時間も三時間も暖かい車の中に一人でいたのでだれともはなすことがなく、おかげでタンがからまってうまく声がでませんでした。一つ咳払いをしてから、もう一度大きな声をだそうとしたら、今度はうまくコントロールできずに思わず高い声がでてしまい、誰も聞いていないと思っているのに、赤面してしまいました。そしてやっと声の準備もできて、今度こそというところで、城ヶ島を望むところにある、大きなホテルの窓があき、酔っぱらいが大きな声で歌い出しました。その声を聞いていると、こんなところまでわざわざ来て、バカヤローと叫ぼうとしている自分の決意が馬鹿にされているようで、そのままなにもせずに帰ってきました。
そして暖かい車の中であしたもがんばろうと決意した覚えがあります。

まぁあまりいいことはないってことなんでしょうね。もしかしてそんな夜中にくると海の神様がうまく眠れないからと邪魔をしたのかもしれないですね。




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posted by kbb at 06:39 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 小説・エッセイ ラワ行

2008年02月21日

増量 誰も知らない名言集-リリー・フランキー

「増量 誰も知らない名言集」 リリー・フランキー

増量・誰も知らない名言集僕は基本的に泣かせようと企画されたものが嫌いで、あまりそういうのに触れないようにしています。だって、世の中にはそんなことしなくても、もっと悲しくなるもの、涙を流したくなるような感動するものがたくさんあるんですもの。

例えば、赤ん坊が生まれ出てきたときに持っているけど、成長するにしたがってなくなっていくような本能のようなものに、感動の涙はとっておきたい。赤ん坊は掌を触れられると自然と手を握ろうとする。赤ん坊は高いところから落ちるときには体幹を丸めて頭などを守ろうとする。赤ん坊は唇に触れられると乳を吸うように唇をすぼめる。(参考)すべてが生まれてきて誰にも教えられていないのに、反射として行動するものです。人は生まれてきてこんなにも一生懸命生きようとするのに、成長にしたがってこれらのことを忘れていき、自らの命を絶とうとするひともいます。こんなことを考えながら友人の看護教育の教科書を読み、ジョナサンで泣いたのは私です。今思い出すと恥ずかしい・・・;;

というわけで、リリー・フランキーの「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」は見てもいないし、読んでもいません。あれだけ感動を煽るような宣伝をされてしまったらなかなか手が出せない。というわけで、リリー・フランキーの人となりもよくわからなかったんですけど、一度は手に取ってみようということで、本作品「増量 誰も知らない名言集」を読んでみました。

リリー・フランキーがいわゆる有名人や著名人からではなく、一般の、例えば彼の友人などが発した何気ない一言を集めています。彼曰く、

本当に味のある名言は、日常生活の中で無意識のうちに口をついて出たような言葉。


だからです。

でも、この本。タイトルに騙されて買ったとしても、電車の中や人がのぞき込めるようなところでは絶対に開かないでください。いつも下品なこのブログでだって、その名言の数々を一つだってのせるのに遠慮してしまうのだから。下品などと、いいましたが、実際読んでみるとそれらは決して下品の一言で片づけられるものではないんですけど、ただ覗き込むような人たちからしてみたらそれらは下品の一言で片づけられてしまって、あなたの品性を勝手に疑われてしまうから要注意ですよ。

それにしてもリリー・フランキーって、この本を読む限りでは、結構ヘビーな人生を歩んできた人なんですね。たまにテレビでコメンテーターとして出演しているのを見かけるんですけど、爆笑問題あたりからなにかに対する意見を求められてもすっごいつまらなそうに答えているのが印象的でした。彼は実際世の中のすべて、少なくとも彼がテレビで意見を求められるようなものに対してはおもしろさはまったく感じていないんでしょうね。「そんなのどうってことないんじゃない?」っていうのが、この本を読んだ限りでは、彼の感想としかおもえません。だからこそのあの表情なんじゃないかしら、と勝手に納得してしまいました。

まぁ、ここまで書いてきたんですけど、結局「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」はこれからも目にしないようにするとは思いますけどね。冒頭に書いたこともあるけれど、まぁこのブログを読んでらっしゃる方はご存じかとは思いますけど、本当の理由はただ涙もろいからなだけなんですけどね。最近泣くことがなんだかめんどくさくなっちゃって。そのあとの自分の気持ちの整理の仕方を考えるのがとってもめんどくさいんです。でも、本を読んでいて突然あらわれる、そういう場面に遭遇するのは、この本と出会えてよかった、ってポジティブに思えるんですけどね。



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posted by kbb at 20:16 | 東京 ☀ | Comment(2) | TrackBack(0) | 小説・エッセイ ラワ行

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