本のタイトルは過去記事またはアマゾンへ飛びます。出版社等の確認にどうぞ。

2006年01月03日

インストール-綿矢りさ

「インストール」 綿矢りさ

インストールいい気分で酔っぱらってテレビをつけっぱなしにして寝たら、朝からコブシの聞いた演歌で起こされたkbbです。おはようございます。

今日の作品は綿矢りさの「インストール」。彼女の作品は話題になっていたときに「どうせおもしろくないよ」なんて元来天の邪鬼の僕は手にとることもしなかったのだけれど、今回は古本で売ってたし安かったので買ってみました。

正直こんなおもしろいとは思いませんでした。もっと早く読んでおけばよかった。なんだか最初の方は彼女の書き方が話し言葉っぽくてどこで息継ぎしていいのかわからないような文章だったので読みにくかったのですけれどそれも慣れてくるとだんだん心地よいリズム感となって作品世界に入るのに役立ってくれたと思います。分量もあんまり長くないので2時間ぐらいで読めちゃったしね。でも初めて読む作家の作品をイッキ読みしたのは久しぶりでした。

タイトルにあるとおりこの物語は登校拒否になった女子高生が小学生に再インストールされていく物語です。主人公の高校三年生の朝子は友人に受験勉強の息抜きにたまには学校なんて来なくてもいいんだよ、といわれてなんとなく学校を休み、なんとなく登校拒否になる。そしてまず部屋のものを全部すてる。布団からピアノから机からパソコンまで。マンションのゴミ置き場で小学生・かずよし君と出会い彼にパソコンをあげてしまう。かずよしはパソコンを再インストールして壊れていたと思われたパソコンを今までよりずっと快適に使えるようにする。かずよしと再会した朝子はアヤシゲなアルバイトをしないかと持ちかけられる。そのアルバイトを通して毎日を労働の日々としたけれど、結局なんにも変わっていないことに気付く。

なんてあらすじを書いちゃうとおもしろくない本みたいになっちゃった・・・。自分の文章力のなさを痛感しちゃいますね。でもほんとにおもしろいのよこれって。

僕も学校にいかなかったからわかるのだけれど、登校拒否ってなんとなくはじめちゃうものなのよね。一回休んじゃえば行かなくてもいいんだって思えちゃう。そうやって親にばれないように制服を着て家をでて電車の中や喫茶店で本を読み時間になったらバイト先に行き、バイトが終わった後にまた制服に着替えて家に帰るってことをやっていた。行かなきゃいけないんだろうなぁって漠然と思いつつもまぁいいか。なんとかなるさって思ってね。そんなことを思い出しながら読み始めたよ。

結局コンピューターと違って自分をインストールしなおすなんてことはできないって朝子もわかるのだけれど、それを自覚することで初めて成長できる人種もいるんじゃないかなって思う。それが弱さだって言われるかもしれないけど、その弱さを自覚しているならいいじゃないかって思うよ。

だいたいいつも同じ作家さんの本を読んでいるのだけれど新しい作家さんの本を読みたくてこの本を手にとったけれど予想以上に満足しています。綿矢りさの他の本も期待して読むことにします。

posted by kbb at 08:53 | Comment(2) | TrackBack(10) | 綿矢りさ

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。