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2008年07月13日

無名時代の私-文藝春秋編

「無名時代の私」 文藝春秋編

無名時代の私おはようございます。きのうの昼間の雷はすごかったですね。突然強い雨が降り出して、雷が鳴り続けるなんてまるで夏の夕立、もしくは熱帯地方のスコールを見ているようでした。もう梅雨をすっとばして夏がやってきたんでしょうか。このままだと確実に水不足になってしまうような気がして心配です。不作なんてことになったらきっとまた野菜やらなんやらが高くなっちゃうんでしょうね。

さて、春が来て夏が来る、そして一年の終わりに向かうように秋が来て冬がくる。そんな秋や冬の人たちが自分の春や夏の頃を描いたエッセイ集「無名時代の私」です。文藝春秋に連載されていたものを収録したようです。ってもう10年以上前に文庫化されているので、雑誌に載っていたのはもっと昔のことなんですけどね。

というわけで、知らない人がほとんどなんですけど、まぁ楽しく読ませていただきました。小説家だけでなく、俳優や監督、舞台美術の人なんてのもいていろんなジャンルの人の無名時代を知ることができます。

多くの人たちが、無名時代を書けなんて言われたけど、未だに有名になっていないのに、云々なんて枕で書き始めているのが結構おもしろかったです。同じテーマなのだから似たような書き出しになってしまうのは仕方がないのかもしれないですね。

妹尾河童なんかも書いていて、舞台美術家になるのに、才能を見いだしてくれた人がいて東京に連れてきてくれた、なんてことが書いてあるのですけど、その人に東京に誘われる時に結構生意気なことをいっていて、これぐらい自己主張をしないと、やっぱり有名になるのは難しいのかしら、などとおしとやかで引っ込み思案の僕なんかは思ってしまいましたとさ。

他にも、池澤夏樹や逢坂剛、尾辻克彦(赤瀬川源平)、立松和平、田辺聖子、内田春菊なんかがいて、やっぱりどの人にも共通しているのは自己主張の強さでしたね。おれは、わたしはここにいるんだぞ、ってことを強く言わないと誰にも聞こえないですものね。

作家の村田喜代子も書いているのですけど、この人のところでページをめくる手が一瞬止まってしまいました。高校時代か中学時代に、もう当時の先生の名前も忘れてしまいましたけど、国語の授業でこの本を読まされたのを覚えています。本の内容も、授業の内容も忘れてしまいましたけど、未だに本だけは手元にあります。今度読み返してみよう。そう思っています。

そんな風に古いものとの再会なんてのもあってよかったです。僕が秋や冬になったときに、春や夏の時のことをどう振り返っているのか。想像もできないですけど、振り返って楽しかったなぁって思えるように生きたい。そう思います。




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2008年06月12日

あの日、「ライ麦畑」に出会った-アンソロジー

「あの日、「ライ麦畑」に出会った」 角田光代 加藤千恵 久美沙織 桜井亜美 下川香苗 谷村志穂 中村航 野中柊 藤野千夜 前川麻子 横森理香 吉元由美

あの日、「ライ麦畑」に出会ったこんばんは。最近穀物の価格がすっごいあがっているみたいですね。人間にとってなくてはならないものなのに、どこまでこの世界は生きにくくなっていくのかしらね。きっとライ麦も価格高騰しているんでしょうね。ウイスキー好きは困っているでしょうね。幸い僕はウイスキーは苦手なのでいいんですけどね。ってビールだって焼酎だって価格があがっていますね。貧乏人からこれ以上お金を搾取するようなことはやめてもらいたいものです。

さて、「ライ麦畑」とはサリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」ですね。村上春樹訳がでて一時期話題になりましたね。この本、僕は一回だけしか読んだことがありません。しかも野崎孝訳でした。でも初めて出会った「ライ麦畑」はそれではなくて、原書でした。アメリカをバスで二ヶ月かけて一周したことがあって、バスの中で暇だろうからと、なんか本でも読めるかと思って買ったのがサリンジャーの「Catcher in the rye」。結局最初のページをひらいただけで、辞書を使って読むのがいやになっちゃってそのまま鞄の底にしまわれることになったんですけどね。それから何年も経ってから、一度ぐらいは読んでみないとね、ってことで読んでみたのですけど、大した感動を得ることもできず、まぁ雰囲気は初期の村上春樹作品に似ているなぁって感じでしたね。それから数年後に彼が翻訳するものがでるとは全く思いもしませんでしたけどね。

さて、そんな「ライ麦畑」に出会った頃のことを題材にいろんな作家さんがエッセイにしたのが、本書です。角田光代、中村航、谷村志穂なんかの文章が読みたくて買ったんですけど、「ライ麦畑」の感想というよりは当時の彼ら、彼女らの考え方の方が色濃くでていて、うんうん、そうだった。なんて思いながら読み進めることになりました。

その内容を一つ一つここで書くことはしませんけど、みんな十代の終わりには「ライ麦畑」に出会っているんですね。きっとその頃の方がこの作品にのめり込めるのかしれませんね。

僕はというば、日本でいやなことがあって、それから逃げるようにして一月後には機上の人になり、そのままバスでアメリカを一周するなんてことをしていました。一カ所に留まるのはせいぜい三日まで。移動手段は徒歩かバス。そんな風に歩き続け、動き続けて得たものといえば、帰るところは一カ所しかないってことかしらね。結局どこに逃げても自分からは逃げられないのだもの。

そんなことを考えながら、諦めた「Catcher in the rye」。本棚にあるそれは、そこにしまわれてからずっとタバコの煙を浴びつつ、僕と同じだけの年を過ごしてきたってことなんですね。

いつかもう一度手に取る日がくるのかしら。それまでに英語を辞書なしで読めるようにならないと。




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2008年06月08日

今度こそ、さうようなら 新・別れの言葉辞典-現代言語セミナー編

「今度こそ、さような-新別れの言葉辞典」 現代言語セミナー

今度こそ、さようならこんばんは。明日は、というかもう今日ですが、フリーマーケットに行く予定です。以前もこんなことがありましたが、またもや雨の予報です。友人から集めた服が部屋で山となっていて早く片づけたいのに。

で、明日はそんなわけで早起きしなければならないのに、こんな時間まで起きてしまっています。なぜかというと、本を読んでいたから。どうして早く寝なきゃいけない時ほど本を手に取ってしまうんでしょうかね。このまま寝ないで行こうか、なんてことまで頭に浮かんでしまっていますけど、もう徹夜しても大丈夫、という年ではないですものね。早く、そんな現実逃避をしてしまう自分とお別れがしたい。どなたか、そんな時のためのとっておきの別れ言葉を知っていらっしゃるかたはいらっしゃいませんか?

さて、そんな言葉は載っていませんでしたが、古今東西(といっても日本の作品が多かったですけど)の本や映画、舞台から別れの言葉ばっかり集めた作品です。「別れの言葉辞典」なんてそのまんまの作品名ですが、これがまた中身がつまっていて、楽しかったです。なんと783も収録されているみたいです。これだけの数をいっぺんに読むと別れの達人になれそうですね。

その中でも思わず、ひどい、とつぶやいてしまった一つをご紹介。

君の体からは僕のじゃない匂いがするんだよ。


山田詠美の作品に出てきた言葉だそうです。なんてひどいことなんでしょうかね。本当のことだったとしたら、彼にとっては二度と思い出したくない経験になるだろうし、もしそれがただの勘違いだったとしたら、彼女は二度と恋愛なんてしたくない、なんて思っちゃうかもしれないですね。匂いって結構重要な恋愛のファクターですものね。匂いだけで恋に落ちちゃうことだってあるとおもいますしね。そんな経験はないけどね。でも、匂いだけで嫌いになっちゃった経験はありますけどね。

さて、この本を読んで別れの達人になったと思いこんでいるだけで、まわりにあるしがらみのどれからも逃げ切れない僕ですが、そろそろ本ではなくて、夢の世界へ逃避しようと思います。だって体がもたないもの。もう若くはないのだからね。




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2008年06月04日

Love Letter-アンソロジー

「Love Letter」 石田衣良 島村洋子 川端裕人 森福都 前川麻子 山崎マキコ 中上紀 井上荒野 桐生典子 三浦しをん いしいしんじ

LOVE LETTERこんばんは。

先ほど、テレビで神戸の小中学校は校内に土足ではいるために、靴箱がないっていうことを紹介していました。靴箱がなかったら、ラブレターやバレンタインデーのチョコが靴箱にはいっているという、貴重な体験ができないなんてかわいそうって思っちゃいました。

それに合わせて読んだわけでもないのに、タイミングのよさに自分でびっくりしてしまいます。ラブレターをテーマにしたアンソロジー「Love Letter」です。石田衣良や島村洋子、三浦しをん、井上荒野など有名どころも結構かいていますが、名前も聞かないような人の作品もあって楽しさ詰め込みって感じです。

やっぱり石田衣良が一番うまいなぁって思わせるのが彼の語り方が一人の人間に語りかける手紙に似ているからなのでしょうかね。

山崎マキコの彼氏からの暴力をテーマにした作品は救いようがなくて、あまり好きにはなれなかった。井上荒野の彼女から好きになった人をうばう話もまっすぐに生きられない女を描いているようで好きになれなかった。

その点、いしいしんじの作品は少し技巧的すぎるきらいはあるけれど、うまくまとまっていて好きだった。

手紙って誰に宛てて書くか、誰から書くかっていう点で作家のテーマ性がでやすいのかもしれないですね。そういった観点からみれば、石田衣良は普段と同じことを書いていればよかったから楽だったのかもしれないですね。

僕自身はラブレターもチョコも靴箱に入っていたことはないんですけど、あれを入れる女の子の方のドラマを考えると結構素敵なことですよね。そんな二人が二十年後に出会ったら、どんな物語が始まるのでしょうかね。靴箱には入っていなかったけれど、毎年チョコをくれた隣に住んでいた女の子をことを今でも、二月になると思い出してしまいます。あの子はいま幸せにやっているんだろうか。




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2008年05月26日

短篇ベストコレクション-アンソロジー

「短篇ベストコレクション 現代の小説2005」 宮部みゆき 唯川恵 熊谷達也 絲山秋子 平安寿子 三羽省吾 関口尚 朱川湊 奥田秀朗 高樹のぶ子 小川洋子 石田衣良 筒井康隆 村松友視 中島らも 内海隆一郎 かんべむさし 草上仁 薄井ゆうじ 泡坂妻夫 阿刀田高 浅田次郎

短篇ベストコレクション2005こんばんは。

今日も閉店間際のスーパーで買った半額の幕の内弁当を一人寂しく食べています。一人で飲んでいても全然酔えないのにね。だったら飲まなければいいじゃない?っていうのはナシの方向でお願いします。

そんな幕の内弁当のようなアンソロジーです。日本文藝家協会がなにをしているところなのかはわからないですけど、こんな風にその年を代表する短篇を編纂してくれるなんていいですね。

石田衣良や小川洋子、絲山秋子など、人気の作家さんから阿刀田高や村松友視などベテランまで、いろんな作風が見受けられます。

絲山秋子の作品などは読んだことがあって、普段食べ慣れているおしんこのようだった。小川洋子の素敵なお話と、村松友視のベテランの味のでている作品が幕の内弁当の中でメンチカツと鮭のようでどちらから食べようか迷ってしまうぐらい印象的な作品でした。筒井康隆の作品はオチがわかってしまって、ご飯の下に予想通りノリがしかれているようなものだった。

平安寿子の読み方が、へいあんとしこだと思っていたら、たいらあすこ、だって知ってまず驚いて、彼女の作品を読んでこれはいい、なんて二度目の驚きを感じました。白身魚のフライだと思っていたら、幕の内弁当に入っているなんて想像もできないカツが入っていたような驚きでした。

平安寿子のお話は初めて読みましたけど、いいですねぇ。次見つけたら買いですね。

明日はやっと川上弘美の記事が書けますね。って大したことはかけないんですけど、幕の内弁当じゃなくて、ステーキ弁当を食べるときのようなうれしさがありますね。こんなんだからどんどんメタボリック体型まっしぐらになってしまうんでしょうけどね。




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2008年05月24日

考える人-雑誌

「考える人」 雑誌

考える人おはようございます。昨日は大好きな川上弘美を読んで寝たので、寝不足気味です。でも、好きな本を読んだ次の朝に目覚ましをかけないでいいっていうのはとっても素敵なことですね。でも、平日の朝よりも早く目が覚めてしまいました。どうして、週末の朝は気持ちよく目覚めることができるんでしょうかね。読み貯めている本があるので、先にそれの感想からですね。昨日読んだ本の感想は三冊先になりそうです。

昨日の川上弘美繋がりというわけではないですけど、本が好き!経由でいただいた雑誌「考える人」です。特集は海外の長篇小説ベスト100です。小川洋子や吉田篤弘、角田光代など様々な人のベスト10とともに、雑誌独自のランキングが載っています。といっても、海外作品嫌いの僕にとっては知らない作品ばかりなんですけどね。

この雑誌をお願いした理由は川上弘美が文章を書いているということだけだったんですけど、一ページしか載っていなくて全然満足できませんでした。他の人の文章はもっと長かったのになぁ。

おもしろかったのは、各国のランキングが載っていたこと。アメリカのランキングでは「グレートギャッツビー」と「ライ麦畑でつかまえて」が一位と二位なんですけど、他の国のランキングでは上位にはでてきません。フランスではヨーロッパ出身の作家が上位を占めていて、みんな地元びいきなんでしょうね。ノルウェイのランキングでやっと日本人の作家がでていて、川端康成と紫式部がランクインしています。村上春樹あたりが出てきてもよさそうなものですけど、不思議ですね。

で、この雑誌で一番気に入ったのが、俵万智による「考える短歌」というコーナー。一般の人から投稿された短歌を俵万智が添削して掲載しています。元の歌も載っていて、こうすれば言葉が美しく聞こえるのかと、ビックリするぐらいうまくなっています。だから言葉っておもしろいんですよねぇ。このコーナーが単行本化されれば絶対買うのになぁ。

先日読んだ、清水義範の本にも、若い頃に海外文学を読み漁っていた、という文章が載っていたんですけど、そういう経験があった人の物語力や文章力は違いますものねぇ。先日のコナン・ドイルの時に書いた記事じゃないですけど、海外作品も克服しなければいけないですねぇ。




考える人 2008年 05月号 [雑誌]
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書評/海外純文学



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2008年05月05日

競作 五十円玉二十枚の謎-若竹七海他

「競作五十円玉二十枚の謎」若竹七海ほか

競作五十円玉二十枚の謎こんばんは。近くの公園で女の子三人が繰り返し繰り返しかけっこをしていました。20メートルぐらいだったかな。なんどもなんども同じところをいったりきたりしながら。誰が一番早いっていうこともなかったんですけど、どの子もまっすぐ前をむいてそれはもう一生懸命に走っていました。もしかしたら初恋の男の子を誰のものにするかって争っていたのかもしれないですね。この競争で勝った人があの男の子を奪って、他の二人はだまってそれを祝福する。そんな約束事があったのかもしれませんね。

そんな風にどんぐりの背くらべのような「競作 五十円玉の二十枚の謎」です。ドングリの背比べっていったらプロの作家さんに失礼でしたね。訂正してお詫び申し上げます。

出題者が若竹七海。それに回答するのがプロの作家7人。雑誌で募集して応募してきた素人6人です。プロの作家さん、もっとがんばれー。素人の方がよっぽどおもしろかったぞー。

問題はこうです。若竹七海は学生時代に本屋さんでアルバイトをしていました。そこにある日、どこにでもいるようなうだつのあがらない中年のおじさんが五十円玉二十枚を持ってやってきます。レジにいる若竹七海に千円札に両替をするようにお願いをします。そんな注文なかなかない若竹七海はとまどいながらも千円札を渡します。中年の男はそれをひったくるように急いでお店をでていきます。それから毎週のようにその男はやってきて両替を頼みます。毎回五十円玉二十枚をもって。

1. この男はなんのために毎週五十円玉二十枚を両替するのか。
2. そもそも、この男は買い物をしてお釣りでもらったとしても毎回1枚しかもらえない五十円玉を毎週二十枚もどうして集めることができたのか。

この問題に作家さんが答えるわけですが、似たり寄ったりの答えが多かったりしていますね。男は大道芸人で集まった五十円玉を両替するのだとか、昭和何年製の五十円玉が欲しいから集めては両替を繰り返しているんだとか、五十円玉を使って模型をつくっていたのだけれどよんどころない事情でその五十円玉を使いやすいように千円札に換えているんだとかね。

そのなかでもなかなかおもしろかったのは笠原卓と阿部陽一の作品でした。笠原さんのは上にあげた一つを回答として使っているんですけど、それでもほろりとくるラストでした。阿部さんのはそれすらも全然つかっていない、ミステリ風にまとまっていてそうだったのかぁって思わせてくれました。まぁなんにしろそこら辺の人をみて、なんでそんなことをしているのか理由を考えろってのも難しい話ですよね。

冒頭のかけっこをしていた三人組だって初恋の人を争っていたわけではなくて、50往復ぐらいすると黒魔術の魔法が発動するそんな理由だったかもしれないですしね。もしくは地中のもぐらと競争していたとか。これのほうが女の子としてはほのぼのとしていていいかもしれないですね。




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2008年05月04日

世にも奇妙な物語 小説の特別編 遺留品-勝栄 中村樹基 橋部敦子 山内健司

「世にも奇妙な物語-小説の特別編 遺留品」 勝栄 中村樹基 橋部敦子 山内健司

世にも奇妙な物語-小説の特別編 遺留品こんばんは。先日の映画の日に見てきましたよ。「死神の精度」(小説の感想はこちら)。もう公開終了間近で東京でやっている劇場は二つだけという遅ればせながらの鑑賞でしたけど、見に行ってよかったぁ。仕事帰りに8時半の回をみるのは次の日を考えると少し憂鬱になってしまいましたけど、終わったときには涙を流していましたよ。金城武は続編を期待しているようなので、つくって欲しいですね。といっても、小西真奈美はもうでてこないんでしょうけどね。それじゃあつまらない!なんてわがままですかね。

でもこの映画、主演は小西真奈美ってことになっていると思うんですけど、映画の中の存在感で言えば富司純子が主役だったんでしょうね。もう63歳とは思えない姿勢の良さと肌のきれいさ。彼女がアップになるたんびにため息がでてしまいました。こんな歳の取り方をする女性とずっと一緒にいられたら、10代、20代、30代、40代、50代、60代、70代とどの歳になっても変わっていく女性の良さを全部手に入れられるんですものね。

というわけで今日の作品です。「世にも奇妙な物語」です。原作を集めたのかとおもいきや、ノベライズもあるみたいですね。そういえば先日テレビでやっていましたね。「世にも奇妙な物語」。スマップ特集かなんだか知らないけど、スマップのメンバーがでていましたね。でも、この番組、そんな人気者に頼らなくても十分視聴率の取れるドラマだと思うんですけどね。深夜にやっていたのはもう十何年前になるんでしょうかね。この番組からでた監督さんはいっぱいいますものね。たしか岩井俊二もいくつかつくっていたはずだし、映画「死神の精度」で長編映画のデビューをした筧昌也の「美女缶」という作品も放映された気がします。スマップなんてでてきたら見なくなる、僕みたいなひねくれものが多いと思うんですけど、どうでしょうかね。

4編の短編が収録されているんですけど、どれも世にも奇妙な物語のテイストがでていて、楽しかったです。お笑いあり、サスペンスありって感じですね。

夜汽車で弁当を食べ続けるって作品があるんですけど、これに原作があったのが一番の驚きでした。泉昌之の「かっこいいスキヤキ」に収録されている"夜行"という作品ですって。こんなのどういう小説だったんだろうか、って気になり始めています。その小説の世界を知るためにも夜汽車にのって弁当を食べなければ。そうだ京都にいこう。ってどうですかねぇ。どうせ向こうについたら寂しくなってとんぼ返りしちゃうんでしょうね。(´(・)`)クマッタナー




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2008年03月30日

犬の話-角川書店編

「犬の話」 角川書店編

犬の話こんにちは。うちには14歳になるミニチュアダックスフンドのボビー君がいるんですけど、この犬がもうぼけはじめたのか、耳は遠くなったし、目もあまりみえないようです。僕が名前を呼んでも無視します。外に自由に出入りできるようにはなっているんですけど、雨の日なんかは外にでるのが億劫なのかそこらじゅうにおしっこをひっかけてしまいます。しかも、それを見つけたときはじっとこっちを見て「なんか文句ある?!」っていう目をしています。バカにされているのかしらね。

うちには他に二匹の大型犬と中型犬がいたんですけど、もう彼らは亡くなっています。がさつで、そこらじゅうに体をぶつけながら愛らしい目を向けてしっぽをちぎれるぐらいに振って迎えにくるバロンちゃん。すっごい臆病で弱虫だけど、とっても賢くて自分がリーダーだって顔をしているけど、けんかでは体の大きさが違いすぎてバロンにかなわなくなってしまって、それでも孤高のリーダーのようにふるまっていた九太。kbbって僕の名前はそいつらの頭文字をとってできているのでした。

犬をみると思わず近寄っていってなでてしまうkbbさんですが、それを連れている美人の飼い主さんに思わず見とれてしまい、犬好きなんだか女好きなんだかわからないですよね。

そんな犬好きからにおすすめの作品が「犬の話」です。小川洋子や江國香織、椎名誠や遠藤周作なんて豪華な作家たち20人が犬にまつわる、エッセイやお話を書き連ねています。ここに川上弘美がいればパーフェクトなんだけどと思いつつ、いろんな方の犬に対する思いを垣間見た気がします。突然、(関係者以外の立ち入りが禁止されている)母校で犬を散歩させているなんていう告白があったりといろんなびっくりがありましたけど、全般的に楽しめました。

一つ気付いたのが、犬とともに旅にでる話がおおいなってこと。なんでと言えないですけど、犬と旅するお話は多いけど、猫と旅する話って少ない気がしませんか?猫はどこか常に旅をしていて、どこかに帰るところを確保している、犬は常に誰かに寄り添っていて、今いる場所が帰る場所ってイメージがあるのですけど、旅のお話になるとやっぱり犬って気がしますね。猫の一人旅は人間のお話にはなかなか入り込めないんでしょうかね。

犬好きに悪い人はいないってことで、いい人ぶりをアピールしてみたんですけど、これでkbbさんもモテモテですかね。ってここまで書いてイイヒトはもてないことを思い出しました。またまた作戦失敗ですねぇ。ザンネン。




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2008年03月08日

ウフ2007年4月号

「ウフ 2007年4月号」 雑誌

ウフ2007年4月号おはようございます。花粉症だと思っていたら風邪をひいていたみたいです。昨日も飲み会で敏感でナイーブだから花粉症になっちゃうんだよ、なんて説明をしていたのに、風邪だったなんてみんなに知られたらただのアホっていわれちゃいますね。どうりでお酒がおいしくなかったわけです。

さてさて、今日は体調もわるいので前置きはこの辺にして、本が好き!からの献本の雑誌「ウフ」の第三弾です。今回も表紙が宮崎あおいで癒されます。こんな子が「大丈夫?」なんてやさしくいいながら額と額をくっつけて熱を計ってくれたら、風邪なんてどうでもよくなったからデートに行こう!なんていっちゃうんですけどねぇ。

まぁそれはさておき、今月号(といっても去年の4月のお話しですが・・・)から井上荒野の連載小説がはじまりました。こういうのがはじまってしまうと、読まないとっておもっちゃいますよね。というか、お話し自体がこれからどうなった行くのだろうかって感じで次号乞うご期待って感じでおわっています。最近いろいろなところで目にする井上荒野ですが、はじめて読んだ彼女の文章ですが、入り口はなんだか明るいところから暗いところを覗き込んでいるようで、中がまったく見えずおそるおそる入っていくと、ちょっと開けた場所にでて少し休んでいると細い道を発見したというところでしょうか。って読んでいない人にはさっぱりわからない比喩でしたね。

まぁ週末は少しおとなしくしておくことにします。本がいっぱい読めるといいのだけれど。では、みなさんも体におきをつけて。




ウフ.2007年4月号
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2008年03月06日

ウフ2007年3月号

「ウフ 2007年3月号」 雑誌

ウフ2007年3月号こんばんは。ちょっと前の話しになりますが、日曜日の映画の日に、映画をみてきました。

朝から「陰日向に咲く」を観に行くことを決めていて、昼過ぎに家をでてもう長いことやっているからすいているだろうってことで、ぎりぎりについたら満席。携帯でそのあとの時間にやっているところを探してぎりぎりについたらまた満席、なんてことを繰り返して映画館をはしごしてやっと四軒目の西新井のシネコンでみることができました。その前の回も満席で今回も満席だろうとおもったら、ガラガラで四軒もまわった意味はなんだったんだろうって悲しくなりました。もしかして昼から観る人は多いけど、夕方から観る人が少なくなるのが映画の日なんですか?

一通り感動したあとで、テレビで「それでも、僕はやっていない」をテレビでやることを思い出し、急いで家に帰り自分の電車内での行為に思いをはせ、疑われたら申し開きができないなぁと反省する一日をすごしました。といっても決して痴漢なんてやらないですよー。痴漢をやる男なんて最低だと思っている一人ですから。

そんなわけで、映画「陰日向に咲く」で宮崎あおいとの衝撃的な出会いをしたわけですが、あの子は美人さんですね。過去の芸人さんの役のときの宮崎あおいなんて美人というか、輝きまくっていますね。あの子の笑顔はいい。というか笑顔を見せるタイミングをしっていますね。

そんな風に宮崎あおいに癒された一日だったわけですが、帰ってきて本が好き!から献本された「ウフ」の表紙をみるとなんだか知った顔があるっておもって、いろんなところをひっくり返してみると、表紙写真・モデル 宮崎あおいって書いてあって、おーい!って感じでした。

こんなところに宮崎あおいが!って感じで開いてみると、表紙裏の宮崎あおいのエッセイの存在理由がわかってみたりして、今回はまた違った角度でこのエッセイを読むことができました。

他にも新解さんネタで結構楽しませてくれた、鈴木マキコこと夏石鈴子の読み切り小説があって、この雑誌で初めて小説を読めまして。乳ガンの話しだったんですけど、女性の胸を切り取る時の気持ちってなかなか男には理解できないものですね。半身がなくなったような気分になるんだろうなって想像はできても、実感はできないですもの。

最近、宮崎あおいや沢尻エリカみたいな可愛い子との出会いがいっぱいあったわけですが、毎日地下鉄に乗っていても可愛い子は身近にいっぱいいるものですね。もっと目を見開いて周りをみてみないと、なんて思いつつ、鏡を見るときは目をつぶっているkbbでした。




ウフ.2007年3月号
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2008年02月28日

ウフ二月号-雑誌

「ウフ二月号」 雑誌

ウフどうも、こんばんは。

普段雑誌というものはほとんど買うことがなく、立ち読みは足がつかれるのがいやなので、R25ぐらしか読んでいないんですけど、本が好き!で「ウフ」という文芸雑誌?を献本してくれるというので、申し込んでみました。

だいたいが小説は本で読みたいタチで連載小説を一ヶ月も待っているなんて我慢のきかない男なので買ったことはないのですけど、情報誌という観点でみたらなかなかおもしろいかもしれないですね。新刊案内があったり、書評があったり、もちろん小説だけでなく、エッセイも収録されているので、連載を途中から読むようなことをしないでも、十分読み応えのある雑誌でした。

まぁでも連載小説を途中から読むなんてことはしたくないので、小説のところは飛ばしてしまいましたけどね。

見開きのところで宮崎あおいのエッセイが載っていて、幼稚園のころに初めてバレンタインデーのチョコをあげた男の子に嫉妬してみたり、最初のページに、川上弘美「真鶴」の書評なんかがのっていて、プロの書評家はこういう書評を書くんだなぁなんて感心してみたり、素敵な出会いでした。

この後の号も献本をいただいているので、他の楽しみ方もさがしてみますね。




ウフ.2007年2月号
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2008年02月19日

七つの黒い夢-乙一 恩田陸 北村薫 誉田哲也 西澤保彦 桜坂洋 岩井志麻子

「七つの黒い夢」 乙一 恩田陸 北村薫 誉田哲也 西澤保彦 桜坂洋 岩井志麻子

七つの黒い夢 こんばんは。久しぶりに家で一人でワインを飲んでいます。どこに「久しぶり」がかかるかはご想像にお任せしますが、夢見心地です。このブログの最近の記事を読み返してみると、なんだか夢の話しが多いですね。今ふと思ったんですけど、夢をよく覚えているって事は、深い眠りにつけてないってことですね。通りで最近体が疲れるわけですね。どっかに隣で気持ちよく、ぐっすりと寝かせてくれる、かわいらしい女性はいないものかしら。

なんてつまらないこと言ってないで、本日の作品を。乙一や恩田陸、北村薫、岩井志麻子なんて豪華な作家陣によるアンソロジー「七つの黒い夢」です。タイトル通り、七人の作家による、夢のようなというか、怖いというか、現実にはない世界がうまく描かれています。

乙一の描く作品はうまくまとまっている感じだし、恩田陸は相変わらずきれいに描いているし、って感じでそれぞれの持ち味がうまくでていたような気がしたんですけど、この作品を読んで、誉田哲也、西澤保彦、桜坂洋に出会えたことが幸せなのかもしれないなぁ。こういう作家に出会えることがアンソロジーを読む最大の幸せなんですよね。

誉田哲也の作品では、初恋の人が実は天使だったとか(そんな奥行きのない話しではないから安心してくださいね。これ以上書くと、読んだ時の楽しみがなくなっちゃうので。。。)桜坂洋の作品では派遣された職場がスパムメールを制作する会社だったとか、むちゃくちゃなところから始まるんですけど、これがまた、きれいで、うまく、破綻なく物語ができていて、すんなりと入っていけました。

そういえば最近、迷惑メールを送り続けた男が逮捕されましたね。会社員の傍ら副業でやっていた気がしましたけど、三ヶ月ぐらいで2000万稼いだらしいですね。月に600万ですよ。迷惑メール送るだけでそんなにもらえるなんて、うらやましい限りです。というか、2000万ものお金の何倍もを迷惑メールを見た人が払っていることに驚きですね。僕のところにも迷惑メールがいっぱいきて困っていますけど、クリックしようかとまでは悩みますけど、お金を払う気にはどうしてもなれないですものね。もしかしたら、お金を払う人たちは、あの想像力たくましいメールの文面を考え出したことに対して尊敬を抱いてそれに対する対価としてお金を払う、わけないですね・・・。

まぁこのブログもわけのわからないことを書いている点で迷惑メールと似ているのかもしれませんけど、無理矢理送りつけていないから許してもらえますよね?




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2008年02月07日

死ぬまでにしたい10のこと-齋藤薫 角田光代 MAYA MAXX 横森理香 倉田真由美 八塩圭子 酒井順子 しまおまほ 谷村志穂 室井佑月

「死ぬまでにしたい10のこと」 齋藤薫 角田光代 MAYA MAXX 横森理香 倉田真由美 八塩圭子 酒井順子 しまおまほ 谷村志穂 室井佑月

死ぬまでにしたい10のことおはようございます。昔つきあっていた子に素敵なことばをかけられました。いい声してるね、とかそんな感じで。あんなに嫌われてしまったのに、どうして?って問いかけたところで目が覚めました。目が覚めて、その声が寝るときにつけっぱなしにしたテレビから流れてきたことに気付いた。かわいい女の子がそんな感じの言葉をしゃべっていた。テレビから聞こえてきた声で夢をみていたことに気付いて、こんなくだらないテレビにあんな素敵な夢を見せられたこととか、その夢にあの子がでてきたこととか。腹がたったらそれっきり眠れなくなってしまった。というわけでブログでも書こうかと(笑)

むかしむかし、「死ぬまでにしたい10のこと」って映画がありました。みたことはないけど。。。

その映画に触発されて書かれたのが本書「死ぬまでにしたい10のこと」です。八人の女性が自分が死ぬまでにしたい10のことを書いています。

死ぬまでにしたいことって、今までしたくてできなかったことや、行きたくて行けなかったところがでてくるのかしら、人によっては犯罪なんてこともでてくるかもしれない、なんて思っていたんですけど、八人も並ぶといろんな考え方があるんだなぁってなんだか楽しかったです。

10も思い付かないなんて毎日が幸せなのか、強がってるのかって人もいるんですけど、シングルの人は人間関係も含めて、身辺の整理をしておきたいってのがあがり、子どものいる人はその子のことしか考えられないらしく、娘とベリーダンスを踊りたいとか、息子とディズニーランドに一泊するとか、そんなん今からやってこい、って言いたいけれどこれが親心なのかしらねってやさしい気持ちになれる本でしたね。

でも、ほとんどの人があげているのが、好きな人嫌いな人含めて知り合い全員に手紙なり、言葉を吹き込んだテープなりを残したいっていうこと。言葉を残された、ほんのちょっとしか知らない人はどうなっちゃうんでしょうね。そんな言葉を残されてしまったら、ふとしたきっかけでその人のことを思い出すことが多くなっちゃうでしょうね。そんなことを人に強制するの、いやだなぁ。どうせ死ぬならひっそりと、ひっそりと死んでいきたい。それで好きな人にだけ、あいつあんなやつだったね、なんてお酒を飲みながら思い出してもらえればそれでいいなぁなんて思っています。

この本を読みながらブログに10個列挙するために、いろいろ考えていたんですけど。ぜんぜん思い付かなかった。むしろ10個に絞ることができなかった。でも、二つだけ絶対にしたいことがあったな。

一つは、本を整理すること。うちの家族は本なんて邪魔で場所をとるだけとしか思っていないので、遺しても邪険に扱われてしまいそう。だから、友人達をうちに読んで、好きな本を持っていってもらう。それでも余った本はどこかの図書館に寄贈したい。いらないって言われたらどこかの古本屋さんにもっていって、引き取ってもらう。とにかく流通させたいな。ここで眠らされていたら本たちがかわいそうだから。

もう一つは、好きな人のしたいって言うこと、して欲しいって言うことをなんでも叶えてあげたい。いろいろ迷惑をかけているから。

そういえば秋元康の長編小説が映画化された「象の背中」ってやつも死期が迫っている人が過去を辿っていくお話しでしたっけ?なんだかむりやり泣かされそうでいやだから象の背中は観ないですけど、「死ぬまでにしたい10のこと」って映画は主人公のアンが10個なにをあげたか知りたいなって、この本を読んで観たくなりました。この本はそういう意味で十分役割を果たしたってことなんでしょうね。



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posted by kbb at 03:49 | 東京 ?? | Comment(2) | TrackBack(0) | アンソロジー

2008年01月19日

ミステリー傑作選・特別編5 自選ショート・ミステリー-赤川次郎他16人

「ミステリー傑作選・特別編5 自選ショート・ミステリー」 赤川次郎他16人

ミステリー傑作選・特別編5 自選ショート・ミステリーこんばんは。会社で歓迎会をやってもらいました。結構飲んだんですけど、そのうち26歳の同僚の目がすわってきて、ひとしきり演説をはじめました。彼の言いたいことはよくわかるんですけど、他の同僚の個人的な事情を省みないその発言にだんだん我慢できなくなってしまいました。自分もその歳にはあんな話し方をしたのかしらと、ちょっと省みてしまったんですけど、そんな酔っぱらい相手に腹をたてて理屈でもって説き伏せてしまう自分のほうがまだまだ子どもだったんでしょうかね。


まぁ、こんな感じであいもかわらず悩んでいるようで、またまたアンソロジーを手にとってしまいました。今回は17人のミステリー作家が自ら選んだショートショートを集めたアンソロジーです。

目次をみると、"遺伝子チップ"や"盗聴"なんていう魅力的なタイトルの作品がならんでいて、読む前から興奮しながら本をめくっていきました。

やっぱり赤川次郎はうまいですね。なんの疑問ももたずに、世界にはいっていけるし、うまく裏切られるのがとっても気持ちよかったです。よくできたストーリーがなんだかテレビのシナリオのようでした。

他にも阿刀田高や北村薫なんかがとってもうまかったですね。北方謙三の作品は相変わらずナルシストの男性が不倫をしているお話しでしたけどね(笑)

それにしても、ミステリーがショートショートでかかれると、作品に入り込む前に物語が終わってしまうし、作りこまれれば作りこまれるほど、結末があっけなかったりして、おもしろさが半減してしまいますね。
きっと人生はショートショートで語れるほど短くはないってことなのかもしれないですね。ショートショートはしばらくおやすみしようっと。って言ってまた手に取っちゃうんですけどね。ごめんなさい(笑)



posted by kbb at 02:07 | 東京 ???? | Comment(0) | TrackBack(0) | アンソロジー

2007年12月05日

見知らぬ私-綾辻行人 鎌田敏夫 鷺沢萌 篠田節子 清水義範 高橋克彦 松本侑子 森真沙子

「見知らぬ私」 綾辻行人 鎌田敏夫 鷺沢萌 篠田節子 清水義範 高橋克彦 松本侑子 森真沙子

見知らぬ私こんばんは。先日の記事にアンソロジーばっかり読んでいて迷ってばかりの大人になっていると書いたばっかりですが、またまたアンソロジーです。短篇好きで飽きっぽい私にはちょうどいいんでしょうね。アンソロジーの棚をよく見ている自分がいますもの。

今回のはホラーのアンソロジーということで、「私」がテーマとなっています。
鎌田敏夫の"会いたい"にこんなセリフがありました。

「人は、つらいことを忘れないと、生きていけないもの。」

そうだと思うのですけど、つらいことばっかり、頭に残っていて嬉しかったこと、楽しかったこと、幸せだったことの記憶の方がどんどん忘れられていくんですよねぇ。どうやったら幸せになれるのか、わすれちゃいました(笑)

鷺沢萌の作品はだんだんと真相が分かって来るという点では面白いのですけど、描き方が独特な点で怖さがあまりでてこなかったですね。

綾辻行人の作品は直接的に怖さを生む文章になっていて、一人で夜中に読んでいてしばらくトイレに行けなくなっちゃいましたよ。何を言っているんだおじさんが!という発言は禁止ですからそのつもりでおねがいしまーす。

人の前で自分のことをひた隠しにひた隠し、猫はおろか犬までもかぶっている私ですが、怖がりでお化け屋敷にも入れないのに本棚を見渡してみると鈴木光司のリング、らせんシリーズは全部読んでいるし、小林泰三も結構好きですし、角川ホラー文庫がちらほらあったりと隠された私は本棚にいるのかもしれませんね。その人の本棚って結構真実をついてたりしてますものねぇ。私の場合はジャンルがとりとめもなく、いつまでも迷いが消えないってコトでしょうね。
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2007年12月03日

Teen Age-角田光代 瀬尾まいこ 藤野千夜 椰月美智子 野中ともそ 島本理生 川上弘美

「Teen Age」 角田光代 瀬尾まいこ 藤野千夜 椰月美智子 野中ともそ 島本理生 川上弘美 

Teen Ageこんばんは。誕生日に役満を振り込むという素敵な経験をしたkbbです。

またまた、POPの素敵な吉祥寺のお店で本を買ってきました。お目当ての本があったわけでなく、売り場を一周して、なかなか面白そうな本を見つけられなかったのですが、階段脇に川上弘美の名前を見つけてこれだ!ってことで買ったのが今回の「Teen Age」です。

川上弘美やら角田光代やら瀬尾まいこやら、売れっ子の作家さんが多くてなかなか贅沢な作品集です。友人との待ち合わせの間に一編が読み終われるぐらい短いのばかりで物足りなくはあるのですが、ひさしぶりの川上弘美に大満足です。

ただ、十代の一瞬がテーマのようで、30間近のおじさんには少し甘酸っぱすぎてあの頃の思い出しくないものまで出て来ちゃって読みながら辛い気持ちになった瞬間もあったのですけどね。

で、この作品集を読んでいても、瀬尾まいこの

「うまくやれるようにって調べたのに、逆に知ってしまったら、なんか余計にだめなんだよね。」

という言葉や、野中ともその

「にんげんて簡単なことで、幸せになれるんだ。」

というセリフに、なるほどという言葉よりかは、そうなんだよなぁという言葉しか出てこないなんて、自分が大人になったのか、生意気になったのかよくわからなくなりますね。

というわけで、歳をとってもアンソロジーばっかり読んでいる私は相変わらず迷ってばっかりってことなんでしょうかね。
posted by kbb at 21:24 | 東京 ???? | Comment(0) | TrackBack(0) | アンソロジー

2007年11月30日

中吊り小説-吉本ばなな 他18名

「中吊り小説」 吉本ばなな 他18名 

中吊り小説おはようございます。友達が東京から愛媛の実家に帰るのに、冷蔵庫やら電子レンジやらもらってきたのですが、部屋に入り切らなくて困っています。本棚をいくつか整理しないと、冷蔵庫をおくスペースを確保できないことが判明し、だけれども本を片づける場所がなく、物理的に不可能なのではないかと思い始めてきました。うまく押入をつかえればなんとかなるのではないかと思っているのですが、大仕事になりそうですね。

そんな部屋のようにたくさんのものが詰まっているアンソロジー「中吊り小説」です。

吉本ばなな他赤川次郎、森瑤子、曽野綾子、阿刀田高、椎名誠などなどいろーんなタイプの人が書いていて楽しめました。もともとはJR東日本の企画で車内の中吊り広告に小説を載せたもののようで、電車をテーマに書いている人もいるのですが、まったく電車にふれることもなく小説を終わらせている人もいて、そんな事情を考えるとなんとも想像がふくらみますね。

一編が10ページぐらいのものばかりで、飽きっぽい僕には十分な長さで、吉本ばななの描く新婚さんにぐっときてしまったり、村松友視の働かない働きアリと働く働きアリのエピソードに自分はどっちかなんてぐっと考え込んでしまったり、森瑤子の描くカップルのけんかと仲直りの仕方をうらやんでみたり、秋元康の夢オチよりももっとひどい終わりかたに憤ってみたりと、様々な感情を開かされしまいました。

で、阿刀田高の"別れの朝"に描かれている、二人のカップル。ちょっとした行き違いで結局だめになってしまう二人なのですが、彼の思いこみがひどすぎる。二十五歳を過ぎれば女はみんな演技上手になる、だから彼女も作っているのだろう、なんてことを思っているからこその行き違いが生まれるのですが、そこをベースに彼女のことを考えるような男はどんな女性ともつきあえなんじゃない!?なんてつっこみをいれながら読んでいました。

人前で猫をかぶるくらい日常の茶飯事だ、なんて言っているけど、男だって女だって多かれ少なかれ、誰の前であっても、自分をつくっているのではないかしら、なんて思っちゃいました。まぁ、この子は僕の前とあの人の前では全然ちがう態度なんだろうなぁって子はたまにいますけどね。みんながみんなそうじゃないし、ぎゃくにどうやって男の前で振る舞えばいい?なんて質問をされて、うまく答えられない自分もいるのですけれどね。

最近一緒に飲みに行く女の子(って年でもないけど)がみんな二十五歳を過ぎているので、作品の中に二十五歳ぐらいの女性が描かれていると注目して読んでしまうのですけど、こうなんていうか、すばらしい女性になかなかめぐり会えないんですよねぇ。もう少し大人の女性ならツキコさんがいるのだけれど、それよりも少し下ぐらいのすばらしい女性のでている小説ってなんかないですかね?

まぁそうやって小説の中で口説き方を勉強しようとしている時点でだめだってことはよーくわかっているのですけれど(笑)
posted by kbb at 04:39 | 東京 ???? | Comment(0) | TrackBack(0) | アンソロジー

2007年11月10日

パスカルへの道 第1回パスカル短篇文学新人賞-筒井康隆 井上ひさし 小林恭二選

「パスカルへの道 第1回パスカル短篇文学新人賞」 筒井康隆 井上ひさし 小林恭二選 

画像はないけどアマゾンに飛ぶよおはようございます。ってもうこんな時間ですが、香港から帰ってきて、さっそく風邪をひいてしまったようです。のどが痛くて痛くてしょうがないです。熱もあるし。SARSの流行にやっとのったのでしょうか。そうだとしたら大変なことになるけれど・・・。

香港は初めてでしたけど、おもしろいところですね、あそこは。食べ物から人種、文化までいろいろなものが混じり合って、でもそれぞれがちゃんと存在感があるんですよね。通りを一本はいるとまったく別の文化、匂いがしてきて、それにふらふらとひきよせられていくんです。そうやって短い時間がどんどん経っていくような、そんな旅でした。まぁ特に目的がある旅だったわけでもなく、深セン(中国)にも行けたし、マカオで朝までカジノに興じたりできたので、大満足です。沢木耕太朗と同じように大小にはまってきましたよ。ディーラーとの駆け引きに頭を悩ましてみたり、のりにのって5回ぐらい連続で当ててるおばあちゃんに乗ってみたら、そのゲームだけはずしたり。おもわず「なんで」って声がでちゃいました。

今回の旅には、沢木耕太朗の「深夜特急1」の他に「パスカルへの道」ももっていきました。そう、あの川上弘美が新人賞をとった投稿から選考まですべてをパソコン通信上で行う文学賞、パスカル短篇文学新人賞の優秀作品と選考過程を収録した文庫です。絶版になっているようでブックオフで見つけたとき、おおってうれしくなっちゃいました。

川上弘美の「神様」ももちろん収録されているんですけど、他にも21編の作品が収録されています。原稿用紙20枚以内という短篇作品ばかりなので、僕好みの作品集になっていますね。玉石混合というか、
香港という土地のように様々なものが混じり合っているように、それぞれに主張があり、いい作品集になっているように思います。

他の作品と比べてみると「神様」は完成度といい、文章といい、段違いにいいですね。この作品集には選考の様子が一つ一つ書いてあるのですけど、この作品に対してはわりあいあっさりと大賞候補として残されています。さすが川上弘美ですね。でも、この作品集の中にはいっちゃうと最初に読んだときの感動というかうれしさは感じられなかったんですよね。他の作品との文脈の違いなんでしょうね。大切なんですね、文脈って。

で、選考過程がしっかり載っている、この作品集ですが、井上ひさしの意見にはまぁまぁ賛成できるところがあったんですが、筒井康隆と小林恭二が推す作品の良さがまったく分からない自分がいました。ただの読みにくい文章に対して緊張感がよかったとか、わけのわからない終わり方にカタルシスがある、とかって言われてそうかぁ!?なんて突っ込んだりして。

本を読むってのは難しいことなんだなぁって再確認してみました。まぁ結局面白ければいいじゃん、なんておもいますけどね。

結局この文学賞はインターネットの普及とともになくなってしまったようですが、川上弘美という作家を生み出したという点で歴史に残っていくんでしょうね。なにごとにも存在意義というものはあるようです。今回の香港旅行が自分の中でどうやって残っていくか、どうやって残していくか自分の中で楽しみです。

ではではー。
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2007年10月11日

I LOVE YOU-アンソロジー

「I LOVE YOU」 伊坂幸太郎 石田衣良 市川拓司 中田永一 中村航 本多孝好

I LOVE YOUこんばんはー。

先日友人が一年半ぶりにアフリカから東京に帰ってきて、一ヶ月滞在して、またアフリカへ帰っていきました。彼を成田空港まで送っていったときに空港の本屋さんで買った小説がこれです。別に空港までいって本屋さんを覗く必要は無かったんですけど、なんとなく覗いていたらしばらく前から本屋さんで目に付いていたこの作品集が売っていたので思わず買ってしまいました。こういう風に手に入れた本だときっと目にしたときに毎回この空港の想い出が思い出されることでしょうね。

この本屋さんで思ったこと。それはあまりにもエロ本が多すぎるってことですね。日本に帰ってきて真っ先に読みたいのが女性の裸ってことなのかしら。このことを友人に話すと、海外へのおみやげに日本人の女の子のでてるエロ本が喜ばれるかららしいですよ。海外の駐在員さんや外国人が喜ぶらしいです。なるほどって思わず膝をうってしまいましたよ。

そんな、札幌出身のアフリカに行く彼には大崎善生の「別れの後の静かな午後」を飛行機の中で読めるようにプレゼントしておきました。札幌の描写が細かくていいかなぁって思ったのだけれど、どうだったかしら。ただ、ほとんどの小説が編集者であったりとか、だいたいのお話しが別れちゃうことが話しのあらすじだったりして、できたばっかりの彼女を日本においていく彼には合わなかったかしらと見送った後に思い返したりしていました。でも、最後の短編のお話しがいい感じだったので、喜んで頂けているのではないかと勝手に思いこんでいます。

前置きが長くなってしまいました。この作品集ですが、石田衣良は相変わらず彼らしい作品を書いているし、伊坂幸太郎も伊坂幸太郎らしかったと思っています。(そんなに伊坂幸太郎作品を読んでいないけど。)

気に入ったのは中村航の"突き抜けろ"と本多孝好の"Sidewalk Talk"でしたね。どちらも初めて読んだ作家さんでしたけど、話しの始め方も運び方も終わらせ方もとっても好きな感じの小説でした。とくに"Sidewalk Talk"の小道具の使い方がよくある話しだけど、それを直球で投げられた感じで好感をもてました。

さてさて、アフリカに行った彼が帰ってくるのは半年後です。彼は彼なりに自分の人生を自分できっかり決めてそこにむかって邁進しています。マケルモンカ!

posted by kbb at 23:13 | 東京 ???? | Comment(0) | TrackBack(0) | アンソロジー