本のタイトルは過去記事またはアマゾンへ飛びます。出版社等の確認にどうぞ。

2006年02月25日

光と影の誘惑-貫井徳郎

「光と影の誘惑」 貫井徳郎

光と影の誘惑おはようございます。

貫井徳郎の本2冊目です。中編4つが収められた「光と影の誘惑」。前回読んだのが思いの外よかったので今回も期待して読みはじめました。

誘拐が題材の"長く孤独な誘拐"、密室がテーマの"二十四羽の目撃者"、銀行強盗をする表題作"光と影の誘惑"、姉の行方を追う"我が母が教えたまいし歌"の四編が収められています。

"長く孤独な誘拐"は誘拐犯が実行犯を操るために実行犯の子供を誘拐するところからはじまる。そして真に誘拐したい子供を誘拐させて身代金の受け渡しが行われる。真の誘拐犯は・・・。って筋です。なかなか目新しかったのですけど途中で犯人がわかってしまった。

"我が母の教えたまいし歌"は自分が生まれる前にいたという姉の存在をしらされその姉の行方を追っていくというあらすじなんですけど、主人公皓一の恋人留美子の存在や、父親の死なんかによって物語に深みをもたせようとしたんだろうけど、それもあまりうまくいっていなくて姉もすぐにこいつだろうなって見当がついてしまったので、最後はストーリーを追うだけになってしまったのが残念でした。

表題作の"光と影に誘惑"は最後の最後でどんでん返しが起こって、途中ちょっとおかしいなってところはあったのですけど、最後まできてまた読み直す気になれなかったので??って感じで終わってしまいました。いつか再読するときにおもしろさが増すのだろうなって思っています。

"二十四羽の目撃者"は密室がテーマのミステリーでこれが四編の中では一番おもしろかったな。密室物なんて久しく見かけなかったし、といってもミステリーをほとんど読んでいなかったから当然なんですけどね。こういうトリックなんだぁって最後は感心すらしてしまいました。

なんだかただ、筋を紹介してるだけになっちゃったなぁ。最近うまく本に入り込めてないのですよね。ごめんなさいねm(._.)m ペこっ(誰に謝っているのだろうか。それが一番不思議だな。)







posted by kbb at 10:11 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 貫井徳郎

2006年01月14日

崩れる-結婚にまつわる八つの風景-貫井徳郎

「崩れる-結婚にまつわる八つの風景」 貫井徳郎

崩れる.jpg飲みに行ったお店の女性用のトイレのドアに「女の子」と「女」って書いてあって誰もが「女の子」の方に入っていくのを目撃してしまったkbbです。こんにちは。女心って実はわかりやすいんですね。

今日の作品は貫井徳郎の「崩れる」です。はじめて貫井徳郎の作品を読んだのですけれど文章が読みやすくていいですねぇ。結構僕の好きなタイプの文章を書く人のようです。この作品は短編集だったので、なかなかスピーディーにストーリーがすすんでいって気持ちよく各編を読み終えることができました。

副題でもわかる通り、8つの「家事」や「不倫」「近所づきあい」などの結婚生活によくある風景を切り取って、そこから導かれる恐怖をうまく描いた短編が収録されています。すべての短編のタイトルが「崩れる」や「追われる」「見られる」などの動詞で表されているのが面白かったですね。小気味よい終わり方がフジテレビのドラマ「世にも奇妙な物語」の上質なストーリーを見ているようで、この作品のそれぞれがそのまま原作として採用されてもおかしくないように感じました。というか、これを原作にした「世にも奇妙な物語」を見てみたいとさえ思いました。

中の"怯える"って作品はコミュニケーション不足でうまくいかない夫婦の物語なんですけど、これを読むと、いかに関係作りにおいて、言葉が必要なことかってことを痛感させられますね。どんなにお互いを思いやっている夫婦であろうと、実際のコミュニケーションがないかぎりすれ違っていってしまう。不確かな記号の交換である言語コミュニケーションであろうとないよりはましってことがわかります。でも言語を介したコミュニケーションをとっていても、お互いの考え方に齟齬をきたすのだからおもしろいですよね。実際は女でも男でもすごく単純なはずなのに、それを複雑にしているのは実はそれを複雑に考えている自分自身なのかもしれませんね。

貫井徳郎は早く次の作品を読んでみたい作家さんになりました。長編になるとどうなるんでしょうかね。楽しみです。こんなに読みやすい文章書くなんて。こういうのがあるから新しい作家さんを開拓するのが楽しいのだけれど、どうしても慣れている作家さんの本ばっかり読んでしまうのは悪い癖ですね。
posted by kbb at 17:51 | 東京 🌁 | Comment(2) | TrackBack(0) | 貫井徳郎

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。