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2008年07月03日

沖で待つ-絲山秋子

「沖で待つ」 絲山秋子

沖で待つおはようございます。毎朝駅に向かう途中で国道を渡るのですけど、普段渋滞して横断歩道のところまで車がはみ出しているはずの道に昨日は車がほとんどいない。これはどういうことだろう、なんて考えているとガソリン代が更に値上げされたんでしたっけね。レギュラーで180円ってどんな状態ですか。ガソリンはいつから高級ウィスキーになったんですかね。高級ウィスキーは飲めば気分良く酔っぱらえますけど、ガソリンを車に飲ませても苦々しさしか感じられないですけどね。

さて、絲山秋子の「沖で待つ」です。最近一押しの作家、絲山秋子です。絲山秋子はこの作品で芥川賞をとっています。芥川賞を取った作品ってたいていおもしろくないのですけど、これは別物でしたね。さすが絲山秋子です。ハズレがない。

"勤労感謝の日"と"沖で待つ"の二つが収録されています。"勤労感謝の日"は「イッツ・オンリートーク」のような「逃亡くそたわけ」のようなスピード感あふれる作品です。

"沖で待つ"は絲山秋子個人の体験からでてるような作品です。住宅機器メーカーに勤める及川と同期の「太っちゃん」の物語です。生きている方が先に死んだ方のHDDを見られないよう壊す。そう約束した二人だったけど、先に死んだのは太っちゃんの方だった。葬式の前に単身赴任の太っちゃんのマンションに行き彼のHDDを壊す「私」。その中にあったのは恥ずかしい動画でもなんでもなくて彼が綴った詩だった。

そんなお話です。ただそれだけなのに、心の中にすーっと入ってきていつまでも残る。そんな作品になっています。

僕はいろんな遠回りをして、およそ同期と呼べるような仲がいるような就職をしていないのですけど、この作品を読んでそんな仲間がいるって素晴らしいことだなって思いました。もちろんそれがわずらわしいと感じてしまうような人たちもいるのでしょうけど、いない僕から見たら、それはあまりにももったいない気がします。それってただのないものねだりなんでしょうけどね。




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posted by kbb at 07:35 | 東京 ???? | Comment(0) | TrackBack(0) | 絲山秋子

2008年05月21日

袋小路の男-絲山秋子

「袋小路の男」 絲山秋子

袋小路の男こんばんは。今日も電車に乗ってかわいい女の子を見つけて、同じ駅で降りた彼女の後にくっついてエスカレーターを登り彼女のきれいな足を眺めていたkbbです。

そんなのと比べたらかわいそうですけど、どうしようもない男とどうしようもない女を描くのがうまい絲山秋子です。ところで、今までなんの疑問も持っていなかったんですけど、絲山(いとやま)秋子はちゃんと表示されているんですかね?糸の旧字で糸を二つ並べた漢字らしいですよ。

指一本触れないまま男を12年間思い続ける女。入院した彼のために週末毎に新幹線を使って大阪からやってくる彼女。

こういう女が男をだめにするんですね。というか、絲山秋子は男心というか、オレ心をよくわかってらっしゃいますね。

彼女の家に来て、最初にしたのは冷蔵庫を開けること。夜中に電話してきて、切るときに、「そろそろ寝なさい」という男。

絲山秋子ってもしかして僕の友達なんでしょうかね。

僕がやってきたことをよく知っていらっしゃる。ちゃんと、今は反省していますよ。たまに飲んだときに人恋しくなって夜中に女の子に電話してしまうこともありますけどね。

この長さが僕には一番合っているのかもしれないですね。80-100ページぐらいの長さだと安心して読み始められるし、読み終わってもちゃんと心の中に何かが残っている。そんな長さを書く絲山秋子が最近大好きになっています。でも、でも、川上弘美のこともちゃんと忘れていませんよ!




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posted by kbb at 22:17 | 東京 ???? | Comment(0) | TrackBack(0) | 絲山秋子

2008年01月29日

イッツ・オンリー・トーク-絲山秋子

「イッツ・オンリー・トーク」 絲山秋子

イッツ・オンリー・トークこの本の書き出しはあれにしようって思っていたのに、それをすっかり忘れてしまいました。あれがこうだから、身近なものを亡くした"第七障害"のお話しに続けられてなんて思っていたのに、何があれでどうしたらこうなのかさっぱりわからなくなっちゃいました。まずいですね。歳ですね。それとも最近よく記憶をなくすようになったお酒のせいでしょうか?それともなかなかやめられないタバコのせいなのでしょうか。

こんな書き出しですけど許してください。素敵な作品でしたから。

表題作のイッツ・オンリー・トークもなかなか刺激的だったけど、併録されている"第七障害"の方がすきだったな。

"イッツ・オンリー・トーク"は簡単にいっちゃえば鬱の芸術家と痴漢の話しであって、それ以上でもそれ以下でもない気がした。ただ、どっちが先かはわからないけど、「ニート」のどうしようもない男を助ける女性の話が元になったんじゃないかしらって思う部分があって、またかって思っちゃったところもあるんですけどね。

"第七障害"のなんでも捨てられて、自分のためにお金をばんばんかけられる女の子と、人に会うからおしゃれをする、そんな女の子の同居の話しの方がリアリティがあった気がします。野反湖がほんとうにあるのかわからないけれど、一度いってみたいなっておもっちゃいましたね。両手に抱えるようにして星をみてみたいな。



posted by kbb at 00:30 | 東京 ???? | Comment(0) | TrackBack(0) | 絲山秋子

2008年01月10日

ニート-絲山秋子

「ニート」 絲山秋子

こんばんは。やっとニート生活から抜け出して、まじめに勤労しているkbbです。わからないことだらけで、とまどってばかりいるけれど、なんとかがんばっておりますよ。全然知らない世界に飛び込むのもなかなかいい経験になりますね。それに、就職祝いにと、みんなが一緒に飲んでくれるので、それも楽しみの一つですね。こんなんだったら転職を繰り返すのも。。。なしですね(笑)

というわけで、やっとニート生活から脱却できたってことで、この本を心おきなく開けるようになりました。絲山秋子の「ニート」です。

タイトル通り、どうしようもない男がでてくる作品が多いですね。一人じゃ生活出来ない男や、頭はいいはずなのに、どこかおかしくなっちゃって自分の性癖を女に押しつけようとする男とかね。でも、対して女はどうかといえば、やっぱりおかしい女性が多く登場してきたように思います。男と同じように女も男に依存とまではいかないけれど、経済的にではなく、精神的によりかかっている人が多いと思いました。これじゃ共倒れだよなんて思いながら読み進めることになりました。

まぁ、どうしようもない男のシーンがでてくるたびに自分と比べてしまうのは、状況のなせるわざでしょうね。これがもし、就職がきまるまえだったら多分一ページもすすめないうちに本をとじていたことでしょう。

この女性が全部作者の絲山秋子なのかしら、なんて思いながら読んでいったんですけど、さすがに創作ですよね、きっと。だってもしそうだったならば抱きしめてあげたくなっちゃうんですもの。こういう女性に惹かれちゃうのは、自分がどうしようもない男なんだからでしょうね、きっと。

ここに記事を書くときなんですけど、読み終わってからすぐには書かないようにしています。読み終わってすぐに書くと、文章が感情に流されてしまう気がするから。だから、もう一冊読み終わってから書くことにしているんです。でも、毎日電車通勤をしているので、本を読む時間がいっぱいあって、どんどん記事にしていない本がたまっていってしまっています。毎日記事にすればいいじゃないかって感じなんですけど、帰ってすぐにお酒を飲み始めるので、眠くなっちゃうんですよね。

そういえば、おみくじにお酒は控えよって書いてありましたね。さっそく忘れていました(笑)
さてと、あしたもがんばろー!


posted by kbb at 20:57 | 東京 ???? | Comment(2) | TrackBack(1) | 絲山秋子

2007年11月02日

海の仙人-絲山秋子

「海の仙人」 絲山秋子

海の仙人おはようございます。こんな朝早くの更新ですが、実は徹夜をしております。若いでしょ!?⊂((〃 ̄ー ̄〃))⊃ ふふふ

今日の本は絲山秋子の「海の仙人」。吉祥寺のサンロードの中にある新刊書店にふらっと初めて入ったときのこと。書店員さんがPOPを使って本を紹介しているのが、結構おもしろいなと思って書棚を眺めながらPOPを真剣に読んでまわっていました。そこで目を引いたのがこの作品のPOPでした。

「ファンタジーがやって来たのは春の終わりだった。文学史に絶対残るこの書き出し。是非読んでみてください」

といったことが書いてあったと思います。そのときは、なんて挑戦的なPOPなんだろうって感じました。そんな書き出しが文学史に残るわけないじゃないか。よし、そこまで言うのなら読んでやろうじゃないか。これでつまらなかったら、二度とこんな店信用しないからな。おぼえておけよ。なんてここまでを心の中でつぶやくのに約10秒ぐらいだったでしょうか。手にとってまっすぐレジに持っていきました。

で、家に帰ってベッドの横において、眺めること約三週間。やっと開いてみました。読み終わった時の率直な感想はもっとはやく読み始めればよかった。もったいない三週間だったなぁってものでしたね。

以前、絲山秋子の「逃亡くそたわけ」を読んだときに、エピソードや描写はうまいんだけど、少しつめこみすぎなんだよなぁって感じたんです。読み終わって疲れたなぁって感じるような、そんな作品でした。「海の仙人」も途中から「逃亡くそたわけ」と一緒だなぁ、なんて思っていたんですけど、そこから先が全然違う。ラストが全然違うんですねぇ。こういった書き方もする人なら、他の作品も読んでみよう、なんて今は思っています。

絲山秋子の人の関係性の眺め方が大好きですね。

彼女のことを話題にして
「タイプなんてどうでもいいのさ。役割の問題なんだから。」

とか言わせてみたり、

「誰かと一緒に寝るの、久しぶり。すっごい安心する」

という言葉に

「寝るときは一緒でも眠りにおちるときは独りだぞ。」

と返してみたり。そうなんだよねぇ、って何度読んでいる最中にうなずいていたかしら。

で、POPにも引用してあった、書き出しなんですけど、いい意味で裏切られました。ここで種明かしをするわけにはいかないけど、自分にとってはそうとしか読めなかったんだもん!。そうだよね?(だんだん自信がなくなってきました。騙されたのは私だけでしょうか?(笑))

まぁ、文学史に残るかどうかはわからないですけど、少なくともこの作品は僕の記憶の中にずっと残ることだと今では思っています。きっと飲みながら人にすすめまくるんだろうなぁ。

話しはかわりますが、今日から香港に行って来ます。初めての香港ですが、沢木耕太朗の深夜特急を読んでからあこがれのある街です。いい意味で裏切られてきたいと思います。記憶に残るような旅になるといいなぁと思っています。

では、また帰国後に〜。

posted by kbb at 04:25 | 東京 不明 | Comment(2) | TrackBack(0) | 絲山秋子