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2009年02月09日

真相-横山秀夫

「真相」 横山秀夫

真相こんばんは。

最近麻雀をやっても勝てないし、役満あがられるし、逆に役満をあがれなかったし、とツキがありません。バイオリズムが低下しているのかもしれませんね。この時期に何をしてもうまくいかないとは思いますけど、でも動かないといけないのがつらいところです。
毎回同じ言葉をいっている気がしますけど、もう一度。がんばるぞ。

さて、横山秀夫の「真相」です。以前読んだ「クライマーズハイ」、そして思いっきり泣かせてもらった映画「半落ち」の横山秀夫ですが、こちらは五編が収められている短編集になっています。

タイトル通り、どれも事件の奥に隠された真相が物語の中心になっています。

一番ドキドキしたのは"18番ホール"
村の村長選挙に起つことになった樫村。四年前に青年部から要請されたときには断ったのに、今回受けたのは選挙の争点が東側の山の開発の是非だからだ。現村長から後継者指名され、祖父は元村長。血筋は間違いないし、村議からの支持も厚かったはず。ところが対立候補が三人になり雲行きがあやしくなる。いらいらする樫村は周りで応援してくれている人々に当たり散らし始める。どうしても村長にならないといけないんだ。どうしても開発計画を変更しないといけないのだ。

人間こうも利己的になれるのかって思う反面、ここまでせっぱ詰まっちゃうと困っちゃうなって率直な感想を抱いた。

そして一番身につまされたのが"不眠"。
リストラされた山室は病院の睡眠障害薬の治験のアルバイトで眠れなくなってしまった。いくつ面接しても次の就職先は決まらない。もうすぐ失業保険も切れてしまう。そんな風に焦って生きていた。そして眠れないある明け方、散歩にでると自分が働いていた会社へと自然と足が向いてしまった。 その帰り道、見慣れた、まだ自分が働き盛りだったころに自分がよく売った車とすれ違う。そしてその日の夕刊で風俗嬢が強盗に殺される事件が起こる。犯行時刻は自分があの車を見た時間。あの車の持ち主は同じ団地に住む男。そして自分と同じようにリストラされて次の就職先が決まらない男だった。

リストラなんかに屈してなるものか。


すべてが終わったあと山室はそう決意する。

世間がこんな状況だけれど、どこかに自分の仕事のできる場所はあるはずですよね。どんなにせっぱつまっても応援してくれる人には笑顔で話しかけ、自分の居場所をどうにか確保しないとね。

冒頭で言ったようにバイオリズムが低下しているのかもしれないですけど、事故に遭わないだけましなのかもしれませんね。毎日神様の代わりにお酒を飲んであげているからかもしれないですね。っていういいわけをしながら今日もお酒を飲んでしまうkbbでした。




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posted by kbb at 18:33 | 東京 ☀ | Comment(2) | TrackBack(0) | 横山秀夫

2008年07月26日

クライマーズ・ハイ-横山秀夫

「クライマーズ・ハイ」 横山秀夫

クライマーズ・ハイこんばんは。

今日は映画を見てきました。最近イクスピアリのレイトショーがお気に入りです。「マジックアワー」もここで見てきました。安いし、すいているし、言うことないです。ということで、「クライマーズ・ハイ」を見てきました。原作を読んできたばっかりで、原作を忘れない内にと思って見てきたんですけど、失敗でした。

あの映画は失敗です。原作にでてくるエピソードが細切れになって順番もめちゃくちゃにつぎはぎされている。そんな印象しかもてませんでした。しかも、原作で象徴として描かれているエピソードも簡単に終わらされてしまって、あぁそんなんじゃないのぃ!って感じでした。

それもこれもすべて原作がよかったからなんでしょうね

御巣鷹山に墜落した日航機を追う地方新聞記者が描かれる物語。クライマーズ・ハイとはクライミングしている途中で脳内物質により恐怖をすべて忘れてがむしゃらに難易度の高い岩を登り切ってしまうこと。同じようにアドレナリンが出っぱなしの状態で日航機墜落を中心にした新聞づくりをしていく日航全権デスク、悠木。過去の遺物にすがる上司。悠木の過去につけこむ他部署の人間。どの人間もそれぞれが人間らしかったです。それぞれの目的と欲望がぶつかりあう。

部下や上司に挟まれながら日航全権デスクとして紙面づくりをしていく悠木だけど、彼自身の欲望はなんだったのか。息子との交流か。紙面づくりか。スクープか。それとも頂上にたつことだったのか。

それぞれのエピソードが積み重なっていき、どこまでも心に押し寄せてくる。久しぶりにぼろぼろと涙を流しながら一気に読んじゃいました。ページに涙が落ちてしみになるのもかまわずシャツを濡らしながら読んだ作品。

そういう作品だからこそ、映画を見て失望してしまったんでしょうね。好きな原作の映画は見にいくべきではないですね。

といっても、主役の堤真一の演技、部下の佐山を演じた堺雅人、原作でも早く死んじゃえばいいのにと思っていた社長を演じた山崎努は映画でもいやなやつでした。そんな俳優陣のうまさが救いだったかもしれません。

映画でもうまく描けていなかった谷川岳の衝立岩。原作でもうまくイメージできなかった人がいるかもしれません。そんな人のためにこんなのみつけました。

谷川岳の魔の岩壁(悲しいニュースです)

谷川岳は世界で最大の死者数を出している山だそうです。

どのエピソードもうまくはまっている。長篇作品としてあるべき姿を感じました。




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posted by kbb at 01:32 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 横山秀夫

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